お礼の手紙の書き方と気持ちが伝わる組み立て方

お礼の手紙の書き方と気持ちが伝わる組み立て方の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

お礼の手紙の書き方を、書き出し・本文・結びまでの組み立て方でやさしく整理します。社会科見学や習いごとの先生への手紙で使える、季節のあいさつとお礼の言葉のれいを確かめられます。

目次

13項目
  1. 結論:あいさつ・お礼の中身・気持ち・結び・名前の順に書く
  2. お礼の手紙で伝えたいこと
  3. メールとはちがう、紙に残る言葉
  4. 書き出しのあいさつの型
  5. 相手のことを思い出してもらうひと言
  6. 何にお礼を言うかを具体的に書く
  7. 自分の気持ちを言葉にする
  8. 大げさな言葉はえらばなくていい
  9. 結びのあいさつと名前の書き方
  10. 実際の思い出を入れて使うお礼の手紙のひな型
  11. ひな型(◯◯を自分のことに入れかえる)
  12. 記入例(実さいに書くとこうなります)
  13. 迷ったときの三つのチェック

社会しゃかい科か見学けんがくや校外こうがい学習がくしゅうでお世話せわになった人ひとに、お礼れいの手紙てがみを書かくことになった時とき、原げんこう用紙ようしを前まえにして手てが止とまってしまった経験けいけんはありませんか。家いえではふだん手紙てがみなんて書かかないし、何なにから書かきはじめればいいのかも分わからない。

思い出おもいではたくさんあるはずなのに、いざ書かこうとすると言葉ことばが出でてこない。クラスのみんなが書かきすすめていく中なかで、自分じぶんの用紙ようしだけ白しろいままで、あせってしまう。手紙てがみを書かくじかんは、そんなふうにこまることが多おおいものです。

お礼れいの手紙てがみには、じつは書かきやすい「型かた」があります。あいさつ、お礼れいの中身なかみ、自分じぶんの気持きもち、結むすびのあいさつ、名前なまえ。この順じゅんに書かいていくと、書かくことが見みつけやすくなります。型かたを知しっていれば、思い出おもいでを一ひとつずつ思おもいうかべながら、ゆっくり書かきすすめることができます。

結論けつろん:あいさつ・お礼れいの中身なかみ・気持きもち・結むすび・名前なまえの順じゅんに書かく

  • 書き出かきだしはきせつのあいさつのあとに、自分じぶんがどこのだれかを書かいて、相手あいてに思い出おもいだしてもらいます。
  • お礼れいの中身なかみは何なににお礼れいを言いうかを具体ぐたい的てきに、心こころにのこったことを一ひとつか二ふたつにしぼって、見みたことと感かんじたことを一組ひとくみで書かきます。
  • 気持きもちは大おおげさな言葉ことばをえらばず、「どうしてうれしかったのか」を自分じぶんのふつうの言葉ことばで一文いちぶん足たします。
  • 結むすびは相手あいての体からだや仕事しごとを気きづかうひと言ことで書かき、日ひづけと、学校がっこう名めい・学年がくねん・組くみ・名前なまえをそえます。

お礼れいの手紙てがみで伝つたえたいこと

お礼れいの手紙てがみは、ただ「ありがとう」と書かけばよいわけではありません。手紙てがみを受け取うけとる人ひとに、「あの時間じかんが、自分じぶんにとってこんなにうれしい時間じかんでした」「こんなことを学まなびました」ということを伝つたえるのが、いちばんの目めあてです。

だから、長ながい文章ぶんしょうを書かく必要ひつようはありません。短みじかくても、自分じぶんの心こころの中なかにのこっていることが伝つたわれば、それで十分じゅうぶんに良よい手紙てがみです。

受け取うけとる人ひとの顔かおを思おもいうかべながら書かくと、言葉ことばがやわらかくなります。工場こうじょうの人ひとなら、生地きじをこねていた手ての動うごきや、やさしく説明せつめいしてくれた声こえ、見送みおくってくれた笑顔えがお。

そういうけしきを思い出おもいだしながら書かくと、「あの時ときの自分じぶん」が思い出おもいだした気持きもちが、そのまま手紙てがみの中なかに入はいっていきます。手紙てがみは、見学けんがくのあとの自分じぶんの心こころを、相手あいてにおすそ分わけするようなものだと考かんがえてみてください。

メールとはちがう、紙かみに残のこる言葉ことば

手紙てがみは、メールやメッセージとちがって、紙かみに残のこります。受け取うけとった人ひとは、何なん度ども読み返よみかえしたり、机つくえの上うえに飾かざっておいたりすることもあります。だからこそ、ていねいな字じで、まちがいのないようにきれいに書かきたいところです。

とちゅうで字じをまちがえてしまったら、しゅうせいテープでなおすよりも、もう一度いちどはじめから書き直かきなおしたほうが、見た目みためがきれいに仕上しあがります。

書き出かきだしのあいさつの型かた

お礼れいの手紙てがみのいちばん最初さいしょは、あいさつから始はじまります。あいさつには、「拝啓はいけい(はいけい)」のような形式けいしきばった書き方かきかたもありますが、小学生しょうがくせいのお礼れいの手紙てがみでは、もっとやわらかい言葉ことばで書かきはじめても大だいじょうぶです。きせつのあいさつをかんたんに入いれると、手紙てがみらしくなります。

きせつ

書き出かきだしのれい

春はる

さくらの花はながきれいにさく時じきになりました。お元気げんきでいらっしゃいますか。

夏なつ

毎日まいにちあつい日ひがつづいていますが、いかがおすごしですか。

秋あき

木このはが色いろづきはじめましたね。お元気げんきでしょうか。

冬ふゆ

さむい日ひがつづいていますが、おかわりなくおすごしですか。

きせつのあいさつのあとに、自分じぶんの名前なまえと、どこのだれかを書かきます。たとえば「わたしは、◯◯小学校しょうがっこう◯年ねん◯組ぐみの◯◯です。先日せんじつは、社会しゃかい科か見学けんがくでおじゃまさせていただきました」というふうに、相手あいてがあなたのことを思い出おもいだせるように書かきます。

お世話せわになった日ひからあまり時間じかんがたっていなければ、「先日せんじつは」と書かくだけでじゅうぶん思い出おもいだしてもらえます。

相手あいてのことを思い出おもいだしてもらうひと言こと

クラスでまとめて手紙てがみを出だすとき、相手あいての方かたはたくさんの手紙てがみを一いち度どに読よむことになります。だから、自分じぶんの手紙てがみがだれからのものか、すぐに分わかるように、書き出かきだしで自分じぶんのことを少すこしせつ明あかしておくと親切しんせつです。

「わたしは、青あおいぼうしをかぶっていた」「いちばん前まえのれつで、はじめに質しつもんをした」など、相手あいてが思い出おもいだしやすいヒントを一ひとつ入いれると、受け取うけとる人ひともうれしいものです。

何なににお礼れいを言いうかを具体ぐたい的てきに書かく

あいさつのあとは、いよいよお礼れいの中身なかみです。ここで大切たいせつなのは、「具ぐたい的てきに書かく」ということ。ただ「ありがとうございました」だけだと、何なににお礼れいを言いっているのかが伝つたわりません。相手あいての方かたが、「あの時とき、こんなふうにしてあげてよかった」と思い出おもいだせるくらい、はっきりと書かきましょう。

  • 見みせていただいたもの(生地きじをこねるところ、オーブンに入いれる作業さぎょうなど)
  • 教おしえていただいたこと(パンができるまでの時間じかん、原げんりょうのこだわりなど)
  • いただいたもの(やきたてのパン、おみやげのレシピなど)
  • 答こたえてくださった質問しつもん(自分じぶんがした質問しつもんのないようをかんたんに書かく)
  • その時ときの自分じぶんの気持きもち(びっくりした、感心かんしんした、楽たのしかった など)

心こころにのこったことを一ひとつか二ふたつえらび、くわしく書かきます。全部ぜんぶをならべるより、「生地きじをこねるときの、手てのうごきの早はやさにおどろきました」のように、見みたことと感かんじたことを一組ひとくみで書かくと、何なにに感謝かんしゃしているかが伝つたわります。

自分じぶんの気持きもちを言葉ことばにする

お礼れいの中身なかみを書かいたら、つぎは、自分じぶんの気持きもちを言葉ことばにします。ここがいちばんむずかしいところで、いちばん大事だいじなところです。

「うれしかったです」「すごいと思おもいました」だけだと、ちょっとあっさりしすぎてしまいます。「どうしてうれしかったのか」「何なににすごいと感かんじたのか」を、一文いちぶん足たしてみると、気持きもちが伝つたわる手紙てがみになります。

あっさり版ばん

もう一文いちぶん足たした版ばん

楽たのしかったです。

生地きじをさわらせてもらったとき、思おもっていたよりやわらかくてびっくりしました。

すごいと思おもいました。

毎日まいにちたくさんのパンを同おなじ形かたちにやけることが、すごいと思おもいました。

ありがとうございました。

見学けんがくのあと、家いえでもパンを大事だいじにたべるようになりました。

勉強べんきょうになりました。

一ひとつのパンができるまでに、たくさんの人ひとがかかわっていることを知しりました。

気持きもちを言葉ことばにするときに役立やくだつのが、「見学けんがくのまえと、見学けんがくのあとで、自分じぶんの中なかで何なにがかわったか」を思い出おもいだしてみることです。

「前まえはパンは買かうものだと思おもっていたけれど、今いまはだれかが作つくってくれているものだと感かんじるようになった」など、自分じぶんの気持きもちのへんかを書かくと、それだけで一ひとつの大事だいじなお礼れいになります。短みじかくても、本当ほんとうに思おもったことを書かくと、読よむ人ひとの心こころにとどきます。

大おおげさな言葉ことばはえらばなくていい

「いっしょうわすれません」「人生じんせいで一番いちばんの思い出おもいでです」というような、大おおげさな言葉ことばはえらばなくて大だいじょうぶです。ぎゃくに、気持きもちがじっさいよりも軽かるく見みえてしまうこともあります。

自分じぶんの中なかにある、ふつうのことばで書かくのがいちばんです。たとえば「家かぞくにも話はなしたくなりました」「またパンを食たべるときに思い出おもいだします」のような、すこしじみでも本当ほんとうの気持きもちのほうが、相手あいてにとってはうれしいものです。

結むすびのあいさつと名前なまえの書き方かきかた

お礼れいの中身なかみと気持きもちが書かけたら、いよいよ結むすびのあいさつです。結むすびは、相手あいての体からだや仕事しごとを気きづかうひと言ことで書かきます。きせつによって少すこしずつ言いい方かたを変かえると、より気きのきいた手紙てがみになります。短みじかくてかまわないので、相手あいてのことを思おもって書かくのが大事だいじです。

  • これからもおいしいパンを作つくってください。
  • おからだに気きをつけて、おすごしください。
  • またおじゃまできる日ひを楽たのしみにしています。
  • お仕事しごと、たいへんだと思おもいますが、おうえんしています。
  • 本当ほんとうにありがとうございました。

結むすびのあとは、日ひづけと、自分じぶんの名前なまえを書かきます。日ひづけは、手紙てがみを書かいた日ひの年ねん・月がつ・日にち。名前なまえのところには、学校がっこう名めい・学年がくねん・組くみ・名前なまえをフルネームで書かきます。クラスでまとめて出だす手紙てがみでも、自分じぶんの名前なまえを書かきわすれないようにしましょう。名前なまえはていねいに、いつもより少すこしゆっくり書かくと、字じがきれいにまとまります。

書かく場所ばしょ

書かくこと

ちゅう意い

手紙てがみの右下みぎした

日ひづけ(年ねん・月がつ・日にち)

書かいた日ひを書かく

日ひづけの下した

自分じぶんの名前なまえ

学校がっこう・学年がくねん・組くみ・名前なまえを書かく

左下ひだりした

あて名な(◯◯様さま)

相手あいてのお名前なまえを書かく

実際じっさいの思い出おもいでを入いれて使つかうお礼れいの手紙てがみのひな型がた

手紙てがみの組み立くみたて方かたは分わかっても、いざ書かこうとすると言葉ことばがうかんでこないことがあります。ここでは、場面ばめんごとに「書き出かきだし・本文ほんぶん・結むすび」の三さん部ぶがそろったひな型がたをしょうかいします。

◯◯のところには、実じっさいにあった出来事できごと・教おしえてもらったこと・そのときの気持きもちを入いれます。ひな型がたのあとに、埋うめたときの記入きにゅう例れいものせておきます。

ひな型がた(◯◯を自分じぶんのことに入いれかえる)

場面ばめん

手紙てがみのひな型がた

先生せんせいにお礼れい

先生せんせい、お元気げんきですか。先日せんじつはおせわになりました。◯◯の時間じかんに、◯◯をていねいに教おしえてくださり、ありがとうございました。今いまは◯◯を楽たのしんでいます。これからもよろしくおねがいします。

見学けんがく先さきの方かたにお礼れい

先日せんじつは、社会しゃかい科か見学けんがくでおじゃまさせていただきました。◯◯を見みせていただき、◯◯におどろきました。家いえでも、◯◯を大だいじにするようになりました。おからだに気きをつけて、おすごしください。

家族かぞくにお礼れい

いつも、毎日まいにちありがとう。先週せんしゅう、◯◯のときに、◯◯してくれて、本当ほんとうに助たすかりました。おかげで、◯◯できました。これからもよろしくおねがいします。

お世話せわになった大人おとなにお礼れい

いつもお世話せわになっております。先日せんじつの◯◯では、◯◯を教おしえてくださり、ありがとうございました。◯◯ができて、とてもうれしかったです。また、いろいろ教おしえてください。

記入きにゅう例れい(実じっさいに書かくとこうなります)

場面ばめん

書かいた例れい

先生せんせいにお礼れい

先生せんせい、お元気げんきですか。先日せんじつはおせわになりました。図工ずこうの時間じかんに、ねん土どのこね方かたをていねいに教おしえてくださり、ありがとうございました。家いえでも作品さくひん作づくりを楽たのしんでいます。これからもよろしくおねがいします。

見学けんがく先さきの方かたにお礼れい

先日せんじつは、社会しゃかい科か見学けんがくでおじゃまさせていただきました。パンの生地きじをこねるところを見みせていただき、手てのうごきの早はやさにおどろきました。家いえでも、毎日まいにちのパンを大だいじに食たべるようになりました。おからだに気きをつけて、おすごしください。

家族かぞくにお礼れい

いつも、毎日まいにちありがとう。先週せんしゅう、ねつが出でたときに、夜よるおそくまでかんびょうしてくれて、本当ほんとうに助たすかりました。おかげで、早はやく元気げんきになれました。これからもよろしくおねがいします。

お世話せわになった大人おとなにお礼れい

いつもお世話せわになっております。先日せんじつのもちつき大会たいかいでは、もちのつき方かたを教おしえてくださり、ありがとうございました。じょうずにつけて、とてもうれしかったです。また、いろいろ教おしえてください。

見本みほんを使つかうときは、本文ほんぶんのところを自分じぶんのじっさいの思い出おもいでに書かきかえるのが大だいじです。「ありがとうございました」だけだと、ほかの人ひとと同おなじ手紙てがみになってしまいます。

「あの時とき、こんなことが心こころにのこった」という、自分じぶんだけの一文いちぶんを入いれると、受け取うけとる人ひとにとって、あなたからの手紙てがみだと分わかるあたたかい手紙てがみになります。書かき終おえたら、声こえに出だして読よみかえして、読よみづらいところがないかかくにんしましょう。

迷まよったときの三みっつのチェック

手紙てがみを書かき終おえたら、ふうとうに入いれる前まえに、つぎの三みっつだけ見直みなおしてみてください。三みっつとも大だいじょうぶなら、自じしんを持もって出だせる手紙てがみです。

  1. お礼れいの中身なかみが「具体ぐたい的てき」になっているか。何なににお礼れいを言いっているか、はっきり書かいてあるかどうか
  2. 自分じぶんの気持きもちが、自分じぶんの言葉ことばで書かかれているか。借かりてきたような言いいまわしになっていないか
  3. あて名なと自分じぶんの名前なまえが、ていねいな字じで書かかれているか

できあがった手紙てがみを先生せんせいにわたす時ときは、すこしどきどきするかもしれません。けれども、何なん日にちかたって、相手あいての方かたから「みんなの手紙てがみ、とてもうれしかったです」とお返事へんじがとどくと、クラス中じゅうが大おおよろこびするものです。

お礼れいの手紙てがみは、書かく人ひとと受け取うけとる人ひとの両方りょうほうの心こころを、しずかにあたためてくれます。だれかにお礼れいを伝つたえたい気持きもちが生うまれたら、ぜひ一通いっつう、手紙てがみを書かいてみてください。