家族・先生・友達で変わる言葉づかいの使い分け

家族・先生・友達で変わる言葉づかいの使い分けの記事を表すモノクロ漫画風イラスト

相手にあわせた言葉づかいの使い分けを、家族・友達・先生・知らない大人の4つの場面でやさしく整理します。タメ口とていねいな言葉のちがい、年上の人へのあいさつの言いまわしを確かめられます。

目次

  1. 言葉づかいを変える理由
  2. 「ていねいな言い方」は気もちのプレゼント
  3. 家族や友達に使う言葉
  4. 友だちのまえでも、たまに「ていねいな言い方」を
  5. 先生や近所の大人に使う言葉
  6. 「あらたまった言い方」が出てくる場面
  7. 知らない人に話しかける時の言葉
  8. 安全のための言葉づかいも大じ
  9. 相手に合わせた話し言葉の使い分け
  10. 場面ごとに練習してみる

近所きんじょ大人おとなひとに、ともだちとはなときのいきおいで「おう、メシったか」とこえをかけてしまった経験けいけんはありませんか。相手あいてまるくしながらも、にっこりわらって「もうべたよ」とかえしてくれる。けれども、そばでていたいえひとから、「大人おとなひとには、もうちょっとていねいな言葉ことばのほうがいいかな」と、あとからやさしく注意ちゅういされる。いえ家族かぞくはなときともだちとはなとき先生せんせいはなとき近所きんじょひとはなとき。ぜんぶおな言葉ことばづかいではなしていたことに、はっとさせられる場面ばめんです。

じつは、相手あいてによって言葉ことばすこしずつえることは、相手あいてをたいせつにおももちをあらわかたほうのひとつです。むずかしい敬語けいごをぜんぶおぼえる必要ひつようはありません。「ふつうの言い方いいかた」と「ていねいな言い方いいかた」をかんたんにりかえられるようになるだけで、ぐっと大人おとなにちかづきます。この記事きじでは、言葉ことばづかいをえる理由りゆう家族かぞくともだちに使つか言葉ことば先生せんせい近所きんじょ大人おとな使つか言葉ことばらないひとはなしかけるときげんいまわし、場面ばめんごとのれんしゅう方法ほうほういつつにけて、すぐ使つかえる言葉ことばのえらびかたをしょうかいします。

言葉ことばづかいをえる理由りゆう

なぜ、相手あいてによって言葉ことばをかえる必要ひつようがあるのでしょうか。それは、言葉ことばが、ただもちやうちようをつたえるだけのどうぐではないからです。おなじ「ごはんべた」というしつもんでも、「メシったか」と「ごはんべましたか」では、相手あいてにあたえるしるししょうがまったくちがいます。前者ぜんしゃはちかいひとどうしのうちとけたかんじ、後者こうしゃ相手あいてをていねいにあつかっているかんじです。

相手あいてにとってだいじなのは、うちようだけではなく、「自分じぶんのことをどうあつかってくれているか」というメッセージでもあります。先生せんせい近所きんじょ大人おとなに、ともだちとおな言葉ことばづかいではなしてしまうと、うちようはつたわっていても、「この自分じぶんのことをかるているのかな」とかんじさせてしまうことがあります。だから、言葉ことばづかいをすこえるだけで、相手あいては「ちゃんと自分じぶんのことをだいじにおもってくれているな」とかんじてくれます。

「ていねいな言い方いいかた」はもちのプレゼント

ていねいな言葉ことばづかいは、ちょっとめんどうにかんじるかもしれません。でも、考え方かんがえかたえると、ていねいな言葉ことばは、相手あいてにあげるちいさなプレゼントのようなものです。「あなたのことをだいじだとおもっていますよ」というメッセージを、言葉ことばのかたちにのせてわたしているのです。おいえひと会社かいしゃひと電話でんわはなすときに、ふだんとちがうこえでていねいにはなしているのを、いたことがあるかもしれません。それも、相手あいてにプレゼントをしている時間じかんなのです。

家族かぞく友達ともだち使つか言葉ことば

まずは、いちばんぢかないえぞくやともだちとはなすときの言葉ことばづかいからていきましょう。家族かぞくや、毎日まいにちいっしょにいるともだちには、うちとけた話し方はなしかただいじょうぶです。「〜だよ」「〜じゃん」「〜なの」のような、やわらかいげんいまわしを使つかえます。むしろ、いえぞくにずっとていねいな言葉ことばばかり使つかっていると、よそよそしくかんじてしまうこともあります。

つたえたいこと

家族かぞく友達ともだちへの言い方いいかた

ごはんをべたかきく

ごはんべた

いっしょにあそぼうとさそう

いっしょにあそぼう

消しゴムけしごむをかしてとたのむ

消しゴムけしごむかして

ありがとうをつたえる

ありがとう

ごめんねとつたえる

ごめんね

ただし、家族かぞく友達ともだちがそうてだからといって、なんでもってよいわけではありません。「うざい」「だまれ」「やめろよ」のような、相手あいてをきずつける言葉ことばは、いくらちかいあいてでも、つかわないようにします。ちかいあいてだからこそ、しっぱいしたときには「ごめんね」とえるせきけいをだいじにしたいですね。言葉ことばのえらびかたはみじかくても、もちはきちんとそえることがだいじです。

ともだちのまえでも、たまに「ていねいな言い方いいかた」を

ともだちとはなすときも、いつもおなじくだけた言い方いいかたでなくてもだいじょうぶです。たとえば、なかよしのともだちにおねがいごとをするときに、「これ、おねがいしてもいい」とちょっとだけていねいにうと、相手あいても「ちゃんとかんがえてくれているんだな」とかんじます。ふだんの会話かいわなかで、ときどきていねいな言葉ことばはいることで、ふだんの言い方いいかたとのコントラストがまれて、もちがよりつたわりやすくなります。

先生せんせい近所きんじょ大人おとな使つか言葉ことば

先生せんせいや、ご近所きんじょ大人おとなひとはなすときは、ていねいな言葉ことばづかいにりかえます。むずかしい敬語けいごをおぼえる必要ひつようはありません。ぶんのおわりを「〜です」「〜ます」にするだけで、ぐっとていねいなかんじになります。これを「ていねい」とよびます。さらに、自分じぶんのことを「ぼく」「わたし」とうと、より落ち着おちついた話し方はなしかたになります。

ふつうの言い方いいかた

ていねいな言い方いいかた

べた

べました

きます

ちょうだい

ください

らない

りません

いいよ

はい、いいですよ

たとえば、先生せんせいに「これ、わからない」とうかわりに「先生せんせい、これがよくかりません」とうと、相手あいてはぐっとこたえやすくなります。近所きんじょ大人おとなひとに「あのひとだれ」とくかわりに、「あのほうは、どなたですか」とくと、ていねいさがつたわります。「敬語けいご」というむずかしい言葉ことばしきしすぎなくても、ぶんわりを「〜です」「〜ます」にして、相手あいてのことを「あなた」ではなく「◯◯さん」「先生せんせい」とよぶだけで、十分じゅうぶんなていねいさがます。

「あらたまった言い方いいかた」がてくる場面ばめん

先生せんせいにおねがいごとをしたり、いきの行事ぎょうじ大人おとなほうはなしたりするときは、「あらたまった言い方いいかた」が役に立やくにたちます。あらたまった言い方いいかたとは、ふだんのていねいよりさらにかしこまった言い方いいかたのことです。たとえば「もらってもいいですか」を「いただいてもよろしいですか」、「おしえて」を「おしえていただけませんか」のようにかえます。小学生しょうがくせいのうちにぜんぶおぼえる必要ひつようはありませんが、こういう言い方いいかたもあるとっておくと、いざというとき使つかえます。

らないひとはなしかけるとき言葉ことば

みちみちをたずねたり、おみせひときごとをしたりするときは、「すみません」からはじめるのが、いちばんかんたんで安心あんしん言い方いいかたです。「すみません」は、よびとめる言葉ことば、あやまる言葉ことば、ありがとうをつたえる言葉ことばと、いろんなはたらきをつ、とってもべんりな言葉ことばです。これがすっとてくるようになると、らないひととのやりりもこわくなくなります。

  • よびかけ:「すみません、ちょっとおうかがいしてもいいですか」
  • みちをきく:「すみません、◯◯えきはどちらでしょうか」
  • おねがい:「すみません、これをっていただけますか」
  • れい:「ありがとうございます」(おじぎをいちかいそえる)
  • ことわるとき:「だいじょうぶです、ありがとうございます」

みせひとなにかをたずねるとき、「これ、なんですか」とうよりも、「すみません、これはなに商品しょうひんですか」のほうが、ぐっとていねいにこえます。たいせつなのは、相手あいてて、はっきりとしたこえうこと。こえがちいさすぎると、相手あいてつたわらないだけでなく、しんはいさせてしまうこともあります。きちんと立ち止たちどまって、相手あいてほういてはなすと、安心あんしんしていてもらえます。

安全あんぜんのための言葉ことばづかいもだい

らないひとはなすときは、安全あんぜんのためのルールもおぼえておきましょう。んでいるしょや、学校がっこう名前なまえいえぞくのかねてい、いえにだれがいるかなどは、らないひとにはおしえません。もし、なにかこわいなとかんじたら、「いそいでいるので、すみません」とって、はやくそのをはなれて、ちかくの大人おとなやコンビニのおみせひとにじょうきょうをつたえます。ていねいな言葉ことばづかいと、自分じぶん安全あんぜんをまもることは、りょうほうともだいじです。

相手あいてわせた話し言葉はなしことば使い分つかいわ

おな場面ばめんでも、相手あいてによって言葉ことばのえらびかたすこしずつわります。したひょうは、家族かぞく友達ともだち先生せんせい近所きんじょ大人おとなよっつにけて、よくつかう場面ばめんごとのげんいまわしをまとめたものです。いち全部ぜんぶおぼえる必要ひつようはありません。今日きょうからつかえそうなものを、ひとつだけえらんでくちしてみてください。

場面ばめん

家族かぞく

友達ともだち

先生せんせい

近所きんじょ大人おとな

あいさつ

おはよう

おはよ

おはようございます

おはようございます

ったとき

おかえり

やあ

こんにちは

こんにちは

ねが

これとって

これとって

すみません、これをってください

すみません、これをっていただけますか

れい

ありがとう

ありがと

ありがとうございます

ありがとうございます

しつもん

これなに

これなんだろ

これはなにですか

これは、なにでしょうか

あやまる

ごめんね

ごめん

すみませんでした

もうしわけありません

わかれぎわ

またね

バイバイ

さようなら

失礼しつれいします

ひょうると、相手あいてわるだけで、おな場面ばめん言葉ことばがこんなにわることがかります。だいじなのは、おぼえることそのものよりも、「相手あいてにあわせて言葉ことばをえらぶ」というかんがえかたです。家族かぞくにずっと敬語けいご使つかうのもへんですし、先生せんせいに「これかして」とうのもへんです。場面ばめん相手あいてにあわせて、ちょうどよい言葉ことばをえらべるようになると、まわりの大人おとなともだちとのきょりが、ぐっとここちよくなります。

場面ばめんごとに練習れんしゅうしてみる

言葉ことばづかいの使い分つかいわけは、あたまでおぼえるだけではなく、くちってれんしゅうするのがいちばんです。ひとつの場面ばめんおもいうかべて、いえぞくに相手あいてやくになってもらって、れんしゅうしてみましょう。いちかいでもこえにしてみると、本番ほんばんでもすっとてくるようになります。

  1. ともだちに「いっしょにかえろう」とさそう
  2. 先生せんせいに「これがよくかりませんでした」としつもんする
  3. 近所きんじょひとに「こんにちは、いつもありがとうございます」とあいさつする
  4. みせで「すみません、◯◯はどこにありますか」とたずねる
  5. はじめてひとに「はじめまして、◯◯ともうします」とじこしょうかいする

だいじなのは、「ていねいな言い方いいかたをしているからえらい」ということではなく、相手あいてとその場面ばめんにあった言葉ことばをえらべている、ということです。家族かぞくにずっと敬語けいご使つかうのもへんですし、先生せんせいともだちとおな言葉ことばづかいではなすのもへんです。場面ばめんによって、言葉ことばのえらびかたをかえる。これだけで、まわりのひととのきょりがちょうどよくなって、毎日まいにちのおはなしがもっともちのよいものになっていきます。

つぎ近所きんじょ大人おとなひとったとき、きちんと「こんにちは」とあたまげ、「いつもありがとうございます」とひとことつけくわえてみる。それだけで、相手あいてはびっくりするくらいうれしそうなかおをしてくれます。「しっかりしてきたなあ」とわらってもらえるが、きっとます。言葉ことばづかいをすこしえるだけで、相手あいてとの時間じかんが、ぐっとあたたかいものになります。今日きょうからすこしずつ、ていねいな言い方いいかたひとつだけ、くちしてれんしゅうしてみてください。