クラスでの発表の話し方と聞きやすい声と間のコツ

クラスでの発表の話し方と聞きやすい声と間のコツの記事を表すモノクロ漫画風イラスト

グループ発表での話し方のコツを、声・間・目せんの三つの工夫でやさしく整理します。メモを読み上げる「読む」から、聞き手に届く「伝える」への切りかえ方を、れいで確かめられます。

目次

11項目
  1. 結論:メモを読むのでなく、声・間・目せんの三つで伝える
  2. 発表は「読む」より「伝える」
  3. メモは「お守り」くらいの気持ちで
  4. 声の大きさをそろえる練習
  5. おなかから声を出すと、つかれにくい
  6. 間をあけると伝わる場所
  7. 間は、こころのよゆうから生まれる
  8. 目線をどこに向けるか
  9. 練習で気づいた点を直す手順
  10. 発表の冒頭と結びで使う言い方の例
  11. やってみよう:本番直前の三つの呼吸

クラスでの発表はっぴょうで、メモをにぎりしめて教室きょうしつの前まえに立たったものの、もじを目めで追おうのにせい一いっぱいになってしまうことはありませんか。気きがつくと、ずっとメモを見みたまま、早口はやくちでだーっと読よみ終おえてしまう。

さい後ごの「以上いじょうです」だけは大おおきな声こえで言いえても、クラスのみんなはぽかんとした顔かお。内ないようはちゃんとそろっていたはずなのに、伝つたわっている気きがしない。発表はっぴょうのあとで、もう少すこしみんなのほうを向むいて話はなせばよかったと、こうかいしてしまう。

発表はっぴょうは、メモを読よむことではなく、聞きいている人ひとにつたえること。これに気きづくことが、話し方はなしかたを変かえる第だい一歩いっぽです。大だいじなのは、声こえの大おおきさ、間ま(ま)の取とり方かた、目めせんの三みっつを少すこしずつ意いしきすること。むずかしいテクニックは必要ひつようありません。

結論けつろん:メモを読よむのでなく、声こえ・間ま・目めせんの三みっつで伝つたえる

  • メモは全部ぜんぶ読よむためでなく「困こまったときに見みるお守まもり」と考かんがえ、話はなしの頭あたまの数すう文字もじとキーワードだけ大おおきく書かきます。
  • 声こえはいちばん後うしろの人ひとにとどく大おおきさにして、はじめから終おわりまで同おなじくらいの大おおきさでたもちます。
  • 大事だいじなキーワードの前まえや、話はなしのまとまりが終おわったところで間ま(ま)をあけると、中身なかみが頭あたまに入はいりやすくなります。
  • 目めせんは教室きょうしつを三みっつに分わけて、左ひだり・まん中なか・右みぎとゆっくりうつし、話はなしのまとまりが変かわるところで動うごかします。

発表はっぴょうは「読よむ」より「伝つたえる」

発表はっぴょうをするとき、いちばんやりがちなのが「メモを読み上よみあげる」だけになってしまうことです。書かいたものを声こえに出だすと、たしかにまちがえずに話はなせます。

でも、聞きいている人ひとにとっては、ただ文字もじが音おとにかわっただけで、内ないようが頭あたまに入はいってこないことも多おおいのです。発表はっぴょうは、読よむのではなく、聞きいている人ひとに「これを知しってもらいたい」と思おもって話はなす時間じかんです。

ちがいは、自分じぶんの気持きもちの向むけ方かたにあります。読よむときは、目めはメモのほうに向むいていて、心こころの中なかも「次つぎの文字もじ、次つぎの文字もじ」と動うごいています。伝つたえるときは、目めは聞きいている人ひとに向むいていて、心こころの中なかで「ここを分わかってほしいな」と思おもいながら話はなしています。

同おなじ内ないようでも、こころの向むきがちがうだけで、聞き手ききてにとどく感かんじがまるでちがってきます。発表はっぴょうのれんしゅうでは、まず「だれにつたえたいか」を心こころの中なかではっきりさせるところから始はじめましょう。

メモは「お守まもり」くらいの気持きもちで

もちろん、メモはあっても大だいじょうぶです。むしろ、ぜんぜん用意よういしないと、とちゅうで何なにを話はなそうとしていたか分わからなくなってしまいます。

ただ、メモは「全部ぜんぶ読よむためのもの」ではなく、「困こまったときに見みるお守まもり」くらいの気持きもちで持もっていましょう。話はなしの頭あたまの数すう文字もじと、いちばん大だいじなキーワードだけを、大おおきな字じで書かいておくのがおすすめです。

声こえの大おおきさをそろえる練習れんしゅう

発表はっぴょうでいちばん大事だいじなのは、声こえがきちんとクラスのいちばん後うしろの人ひとまでとどくことです。声こえが小ちいさいと、聞きいている人ひとは内ないようを聞ききとろうとがんばらないといけなくて、つかれてしまいます。声こえの大おおきさは、ふだんのおしゃべりの一段いちだん上うえ、教室きょうしつの半分はんぶんくらい先さきにいる人ひとに話はなしかける感かんじです。

場面ばめん

声こえの大おおきさのめやす

まわりの友ともだちと話はなす

ふだんの声こえ

グループでの話し合はなしあい

ふだんの声こえよりちょっと大おおきく

クラスでの発表はっぴょう

いちばん後うしろの席せきの人ひとにとどくくらい

体たいいくかんでの発表はっぴょう

いつもの2ばいくらいの大おおきさ

大だいじなのは、はじめから終おわりまで、声こえの大おおきさを同おなじくらいでたもつことです。緊きんちょうしていると、最初さいしょは大おおきな声こえでも、とちゅうから小ちいさくなってしまったり、ぎゃくにさい後ごだけぼそぼそになってしまったりしがちです。

話はなし始はじめに「いちばん後うしろの人ひとにとどく声こえ」を一度いちど心こころの中なかでかくにんしてから、その大おおきさをずっとたもつようにします。

おなかから声こえを出だすと、つかれにくい

大おおきな声こえを出でそうとして、のどに力ちからを入いれると、すぐにつかれてしまいます。声こえは、おなかからおすつもりで出だすと、楽らくに大おおきな声こえが出だせます。せなかをのばして、足あしはかたはばに開ひらいて立たち、おなかに少すこし力ちからを入いれる感かんじです。

れんしゅうの時ときに、おうちの人ひとに「いちばん後うしろの部屋へやまでとどく声こえ」で話はなしてみるとよいでしょう。だんだん、自分じぶんでも「これくらいの大おおきさ」というかんかくがつかめてきます。

間まをあけると伝つたわる場所ばしょ

発表はっぴょうでとても大だいじなのが、「間ま(ま)」の取とり方かたです。間まというのは、声こえを出だしていない時間じかんのことです。間まを上手じょうずにつかうと、聞きいている人ひとにとって、話はなしの中身なかみがすっと頭あたまに入はいりやすくなります。なにも止とまらずに一気いっきに話はなしてしまうと、聞き手ききての心こころの中なかで内ないようをかみくだく時間じかんがありません。

  • 大事だいじなキーワードを言いう前まえに、ひと呼こきゅう止とまる
  • 一ひとつの話はなしのまとまりが終おわったら、すこし長ながめに止とまる
  • 「ですから」「つまり」のような、つなぎ言葉ことばの前まえで軽かるく止とまる
  • しつ問もんするときは、しつ問もんのあとに長ながめに止とまって、考かんがえる時間じかんを作つくる
  • 次つぎの話はなしに進すすむ時ときは、深しん呼こきゅう一回いっかいぶん、間まをとる

はじめてやると、間まをあけるのがとても長ながく感かんじるかもしれません。自分じぶんの中なかでは「すごく止とまっている」と感かんじても、聞きいている人ひとにとっては、ふつうの間まにしか感かんじません。

むしろ、間まをしっかり取とってくれる発表はっぴょうのほうが、聞ききやすいと感かんじる人ひとが多おおいのです。だから、思おもいきって、ふだんよりも少すこし長ながめに間まをあけてみると、ちょうどよくなります。

間まは、こころのよゆうから生うまれる

間まを上手じょうずにとるには、心こころにすこしのよゆうが必要ひつようです。「早はやく終おわらせたい」と思おもっていると、自然しぜんと早口はやくちになって、間まがなくなります。

心こころの中なかで「だいじょうぶ、ちゃんと聞きいてくれているよ」とつぶやくと、間まをとるよゆうが生うまれてきます。話はなし始はじめに一いち度どだけ、ふかく息いきをすってから話し出はなしだすと、全体ぜんたいの話し方はなしかたをゆったりさせやすくなります。

目線めせんをどこに向むけるか

声こえの大おおきさと間まがそろってきたら、つぎは目めせんです。発表はっぴょうのとき、いちばんやってしまいがちなのが、ずっとメモを見みていること。次つぎにやってしまいがちなのが、教室きょうしつのゆかや天てんじょうを見みてしまうことです。聞きいている人ひとに伝つたえるためには、聞きいている人ひとのほうに目めせんを向むけるのが、いちばん大だいじなことです。

目めせんの向むけ方かた

よくない例れい

よい例れい

ずっと一いっか所しょ

ずっとメモを見みつづける

メモはちらっと見みるだけ

友ともだちだけを見みる

なかよしの友ともだちにだけ話はなす

クラス全体ぜんたいを見みるように

先生せんせいだけを見みる

先生せんせいのほうばかりむく

聞きいてくれているみんなを見みる

動うごきすぎる

きょろきょろせわしなく動うごかす

ゆっくり、左ひだり・中なか・右みぎと動うごかす

コツは、教室きょうしつをだいたい三みっつのエリアに分わけて、左ひだり・まん中なか・右みぎと、ゆっくり目めせんをうつしていくことです。話はなしのまとまりが変かわるところで、目めせんを動うごかすと、自然しぜんな感かんじになります。

きん張ちょうする人ひとは、聞きいている人ひとの「目め」を直接ちょくせつ見みようとしなくても大だいじょうぶです。みんなの「ひたい」のあたりや、おでこのへんを見みると、相手あいてからは「目めを見みて話はなしてくれている」ように見みえます。

練習れんしゅうで気きづいた点てんを直なおす手順てじゅん

発表はっぴょうのれんしゅうは、何なん度どもくりかえすのが大だいじです。ただし、ただ回数かいすうを多おおくするだけだと、まちがった話し方はなしかたがそのままくせになってしまいます。れんしゅうのたびに、一ひとつだけ「今日きょうはここを直なおそう」というめあてを決きめて、そこに集中しゅうちゅうするのがよい方法ほうほうです。

  1. 一回いっかい目めは、止とまらずに最後さいごまで通とおして話はなす(時間じかんをはかる)
  2. 二に回かい目めは、声こえの大おおきさだけに気きをつけて話はなす
  3. 三さん回かい目めは、間ま(ま)の取とり方かただけに気きをつける
  4. 四よん回かい目めは、目めせんだけに気きをつける
  5. 五ご回かい目めは、ぜんぶ意いしきしながら、本番ほんばんのつもりで話はなす

おうちの人ひとに聞きいてもらえるなら、ぜひお願ねがいしましょう。聞きいてくれる人ひとがいると、本番ほんばんに近ちかい気持きもちで練習れんしゅうできます。ふりかえりでは、「今いまのはどうだった」とまず自分じぶんでかんがえて、そのあとに相手あいての感想かんそうを聞ききます。

自分じぶんで気きづけたところは、本番ほんばんでも気きをつけられます。直なおしたい所ところが三みっつ以上いじょうあっても、いっぺんに直なおそうとせず、いちばん大だいじなところから一ひとつずつ直なおしていきましょう。

発表はっぴょうの冒頭ぼうとうと結むすびで使つかう言い方いいかたの例れい

発表はっぴょうのいちばん最初さいしょのひとことは、聞きいている人ひとの気持きもちを向むけるきっかけになります。ここでは、すぐに使つかえる冒頭ぼうとうのひな型がたと、終おわりをきれいにしめくくる結むすびのひな型がたをしょうかいします。テーマや教科きょうかに合あわせて、◯◯の部分ぶぶんを入いれかえて使つかってみてください。

入はいり方かた

言い方いいかた

ていばん型がた

これから、◯◯について発表はっぴょうします。

しつもん型がた

みなさんは、◯◯について知しっていますか。今日きょうは、それについて発表はっぴょうします。

気きづき型がた

わたしは、◯◯について調しらべていて、おもしろいことに気きづきました。今いまからしょうかいします。

数字すうじ型がた

◯◯について調しらべたところ、▲▲という数字すうじが出でてきました。今日きょうは、その理由りゆうについてお話はなしします。

じけん型がた

先日せんじつ、◯◯ということがありました。今日きょうは、そこから考かんがえたことを発表はっぴょうします。

ねがい型がた

わたしは、◯◯について、もっとみんなに知しってもらいたいと思おもっています。今いまからその理由りゆうをお話はなしします。

結むすびのひな型がたもいくつかおぼえておくと、話はなしのおわり方かたにこまりません。下したのれいから、自分じぶんの発表はっぴょうの中身なかみに合あうものをえらんで使つかってみてください。結むすびを言いったあとは、すこし間まをおいて、小ちいさく頭あたまを下さげると、聞きいている人ひとがはく手てのじゅんびをしやすくなります。

結び方むすびかた

言い方いいかた

ていばん結むすび

以上いじょうで、わたしの発表はっぴょうをおわります。聞きいてくださってありがとうございました。

まとめ結むすび

今日きょうのお話はなしのだいじなところは、◯◯ということでした。これで発表はっぴょうをおわります。

しつもん結むすび

何なにかしつ問もんがあれば、よろしくおねがいします。

気きづき結むすび

みなさんも、◯◯について、ぜひ考かんがえてみてください。ありがとうございました。

次回じかいつなぎ結むすび

次つぎの発表はっぴょうでは、◯◯について調しらべたいと思おもいます。聞きいてくださってありがとうございました。

やってみよう:本番ほんばん直前ちょくぜんの三みっつの呼吸こきゅう

発表はっぴょうのじゅんびがしっかりできていても、本番ほんばんちょくぜんはどうしてもきん張ちょうします。そんなときは、つぎの三みっつの呼吸こきゅうをやってみてください。教室きょうしつの前まえに出でる前まえの、ちょっとした時間じかんでできます。

  • 一回いっかい目めの呼吸こきゅう:おなかにぐっと息いきをすって、ゆっくり口くちからはく(声こえを落ち着おちつかせる)
  • 二に回かい目めの呼吸こきゅう:はくときに、肩かたの力ちからをすとんと落おとす(しせいを楽らくにする)
  • 三さん回かい目めの呼吸こきゅう:すうときに、いちばん伝つたえたい一文いちぶんを心こころの中なかでとなえる(気きもちを向むける)

教室きょうしつの前まえで三さん回かい呼吸こきゅうをしてから話はなしはじめると、声こえが落おちつきやすくなります。いちばん大だいじな所ところだけは、メモから目めをはなして、聞きいている人ひとのほうを向むいて話はなしてみましょう。

発表はっぴょうのあと、いつもより少すこしだけクラスがしんとして、それから大おおきなはく手しゅがきこえる。そんな時間じかんを目めざして、ためしてみてください。声こえ・間ま・目めせんの三みっつを一ひとつずつ意いしきして、「読よむじかん」を「つたわるじかん」に変かえていきましょう。