音読のコツと句点での間の取り方が分かる練習方法

本を両手で持ち、句読点を意識して音読する男子小学生のモノクロ線画

音読のコツを、句点での一息、読点での軽い区切り、声の高さを変える場所など5つのポイントでやさしく整理します。録音して聞き直す練習方法まで、すぐに使える手順を確かめられます。

目次

11項目
  1. 結論:句点で一息、読点で軽く止め、一文ずつ区切って練習する
  2. 音読は文の意味を体で感じる練習
  3. まずは「お話の中を歩く」気持ちで
  4. 句点で一息、読点で軽く止める
  5. 読点のうちすぎに気をつける
  6. 場面が変わるところで声の高さを変える
  7. 一文ずつ区切って練習する
  8. 録音して自分で聞き直す
  9. 録音がむずかしいときは「家の人に聞いてもらう」
  10. 間の取り方を練習する音読用の例文
  11. やってみよう:今日からの三つの一歩

音読おんどくの宿題しゅくだいで、早口はやくちになって息いきが苦くるしくなったり、どこで止とまればいいのか分わからなくなったりすることはありませんか。教科書きょうかしょを開ひらいて読よみはじめると、文字もじを追おいかけることでせい一いっぱいになり、いつのまにか棒読ぼうよみになってしまう。

聞きいている家いえの人ひとにも、お話はなしの中身なかみがうまく伝つたわっていない気きがする。サインらんに丸まるをもらうだけで、毎日まいにちの音読おんどくがすぎていく。そんな気持きもちで読よみ終おえてしまう日ひが、つづいてはいないでしょうか。

音読おんどくは、走はしるのとはちがって、お話はなしの中なかをゆっくり歩あるく練習れんしゅうです。句点くてんで一回いっかい立ち止たちどまり、読点とうてんで少すこしだけ足あしを止とめる。場面ばめんが変かわる所ところでは声こえの高たかさを少すこしかえる。この三みっつを意いしきすると、お話はなしの中身なかみをつかみやすくなります。

結論けつろん:句点くてんで一息ひといき、読点とうてんで軽かるく止とめ、一文いちぶんずつ区切くぎって練習れんしゅうする

  • 音読おんどくは速はやく読よみ終おえることが目めあてではなく、お話はなしの中なかをゆっくり歩あるくように、文ぶんの意味いみを体からだで感かんじる練習れんしゅうです。
  • 句点くてん(。)ではだいたい1秒びょうの一息ひといき、読点とうてん(、)では0.5秒びょうほどの軽かるいひと呼吸こきゅうをとり、読点とうてんで止とまりすぎないようにします。
  • 登場とうじょう人物じんぶつや場面ばめんが切きりかわるところで、声こえの高たかさや速はやさを少すこしだけ変かえると、お話はなしのうごきが伝つたわりやすくなります。
  • 一文いちぶんずつ三さん回かいくりかえし読よみ、録音ろくおんして聞きき直なおすと、早口はやくちになったところなどが自分じぶんでもよく分わかります。

音読おんどくは文ぶんの意味いみを体からだで感かんじる練習れんしゅう

音読おんどくは、ただ声こえを出だして読よむだけのれんしゅうではありません。書かかれている言葉ことばを声こえにすることで、文ぶんの意味いみを体からだで感かんじるれんしゅうです。

だまって読よんでいるときには気きづかなかった言葉ことばのリズムや、登場とうじょう人物じんぶつの気持きもちのうごきが、声こえに出だしてみると見みえてきます。だから音読おんどくは、文章ぶんしょうをていねいに読よむれんしゅうにもなるのです。

たとえば「うれしい」と書かいてある所ところを、ためしに小ちいさな声こえでぼそっと読よんでみてください。次つぎに同おなじところを、口くちを大おおきく開あけて明あかるく読よんでみます。同おなじ三さん文字もじでも、伝つたわる気持きもちが大おおきくちがうことに気きづくはずです。

声こえに出だして読よむことは、読よんだ言葉ことばのいみを心こころの中なかで受け止うけとめるれんしゅうにもなります。物語ものがたりを読よむときや感想かんそう文ぶんを書かくときにも、この読み方よみかたを思い出おもいだしてみてください。

まずは「お話はなしの中なかを歩あるく」気持きもちで

速はやく読よみ終おえることは目めあてではありません。タイムをはかる読み方よみかたになってしまうと、お話はなしの場面ばめんが頭あたまの中なかで動うごかなくなってしまいます。音読おんどくは、お話はなしの世界せかいの中なかをゆっくり歩あるくようなものだと考かんがえてみてください。

歩あるくスピードであれば、まわりのけしきを見みるよゆうがあります。同おなじように、ゆっくり読よむことで、お話はなしに出でてくる人ひとや物もののようすが、自然しぜんと心こころの中なかにうかんできます。

句点くてんで一息ひといき、読点とうてんで軽かるく止とめる

音読おんどくでいちばん大事だいじなのが、「間ま(ま)の取とり方かた」です。間まというのは、声こえを出だしていない時間じかんのこと。まったく止とまらずに一気いっきに読よんでしまうと、聞きいている人ひとはお話はなしのくぎれが分わからなくなります。

間まをとるための合図あいずになるのが、句点くてん(。)と読点とうてん(、)です。この二ふたつは、文ぶんをつくる人ひとがわざと入いれている「ここで止とまってね」というしるしだと考かんがえると分わかりやすいでしょう。

記号きごう

名前なまえ

止とまり方かたの目安めやす

。

句点くてん

ゆっくり一息ひといき(だいたい1秒びょう)

、

読点とうてん

軽かるくひと呼吸こきゅう(だいたい0.5秒びょう)

「」

かぎかっこ

前後ぜんごで少すこし止とまり、声こえを少すこし変かえる

!

感かんたん符ふ

気持きもちをこめてから少すこし止とまる

?

疑問符ぎもんふ

声こえを少すこし上あげてから止とまる

句点くてんが出でてきたら、心こころの中なかで「いち」と数かぞえるくらいの間まをあけます。読点とうてんでは、息いきをすって、すぐ次つぎの言葉ことばに進すすむくらいでちょうどよいです。

慣なれてくると、頭あたまの中なかで時計とけいを見みなくても、自然しぜんな間まがとれるようになります。最初さいしょのうちは、家いえの人ひとに聞きいてもらって、「ここは長ながすぎる」「ここはもっと止とまってもいいよ」と教おしえてもらうのもおすすめです。

読点とうてんのうちすぎに気きをつける

読点とうてんが出でてくるたびに長ながく止とまってしまうと、文ぶんの流ながれがぶつぶつ切きれてしまって、かえって聞ききにくくなります。読点とうてんはあくまで「軽かるく止とまる」ところ。一回いっかい息いきをついで、すぐ次つぎの言葉ことばに進すすみます。

一文いちぶんの中なかに読点とうてんがたくさん出でてくるときは、全部ぜんぶを同おなじ強つよさで止とめるのではなく、いちばん大事だいじだと思おもうところだけ少すこし長ながめに、ほかは軽かるくというふうに、強弱きょうじゃくをつけてみるとよいでしょう。

場面ばめんが変かわるところで声こえの高たかさを変かえる

物語ものがたりの音読おんどくで大事だいじなのが、声こえの高たかさを使い分つかいわけることです。お話はなしの中なかでは、登場とうじょう人物じんぶつが話はなしたり、場面ばめんが朝あさから夜よるにうつったり、気持きもちが楽たのしいからかなしいに変かわったりします。そういう「切きりかわり」のところで、声こえの高たかさや読よむ速はやさを少すこしだけ変かえてみると、聞きいている人ひとにもお話はなしのうごきが伝つたわりやすくなります。

  • 小ちいさな子こどものせりふは、声こえを少すこし高たかくしてみる
  • おじいさんやおばあさんのせりふは、声こえを少すこしゆっくり、低ひくめにしてみる
  • 楽たのしい場面ばめんは、明あかるい声こえで少すこし速はやめに
  • かなしい場面ばめんや夜よるの場面ばめんは、声こえを落おとしてゆっくりと
  • 「」で囲かこまれているところは、その人ひとが話はなしている気持きもちで読よむ

ただし、やりすぎるとぎゃくにわざとらしくなってしまいます。げきの発表はっぴょうではないので、小ちいさな変化へんかでじゅうぶんです。「ふつうの読み方よみかた」と「少すこしだけ高たかい読み方よみかた」の二ふたつを使い分つかいわけるくらいで、聞き手ききてには十分じゅうぶんにつたわります。

最初さいしょは地じの文ぶん(人物じんぶつのせりふではない、お話はなしを進すすめる文ぶん)と「」のせりふの所ところだけ、声こえの高たかさを変かえてみるのがおすすめです。

一文いちぶんずつ区切くぎって練習れんしゅうする

長ながい文章ぶんしょうを一気いっきに読よもうとすると、つかれてしまって、後半こうはんがぐちゃぐちゃになりがちです。そんなときは、文章ぶんしょうを一文いちぶんずつに区切くぎってれんしゅうしましょう。

「。」が出でてくるところでいったん止とまり、その一文いちぶんだけを三さん回かいくりかえし読よみます。そうすると、その一文いちぶんの中なかでの間まの取とり方かたや、声こえの高たかさの変かえ方かたが自分じぶんの中なかで決きまってきます。

  1. 一文いちぶん目めをゆっくり読よむ(速はやさよりも、はっきり言いうことを大事だいじにする)
  2. 同おなじ一文いちぶんを、こんどは間まに気きをつけてもう一度いちど読よむ
  3. 三さん回かい目めは、聞きいている人ひとにとどけるつもりで読よむ
  4. うまく読よめたと感かんじたら、二に文ぶん目めに進すすむ
  5. 一いちだん落らく(150〜250字じくらいのまとまり)が終おわったら、最初さいしょから通とおして読よむ

このやり方かたなら、5分ふんほどで一いちだん落らくぶんをていねいにれんしゅうできます。毎日まいにち少すこしずつ続つづけて、教科書きょうかしょのお話はなしを一いちだん落らくずつ読よみ進すすめていきましょう。

むずかしい言葉ことばが出でてきたら、その単語たんごだけ何なん回かいかくちにしてみるのもよいです。読よみづらい所ところを放ほうっておくと、本番ほんばんでつっかえてしまうので、れんしゅうの時ときに直なおしておきます。

録音ろくおんして自分じぶんで聞きき直なおす

おうちの人ひとにスマートフォンやタブレットの録音ろくおんきのうを使つかわせてもらえるなら、自分じぶんの読よみ声ごえを録音ろくおんして聞きき直なおすれんしゅうがおすすめです。

自分じぶんの声こえを録音ろくおんして聞きくのは、はじめはちょっとはずかしいかもしれません。でも、自分じぶんの耳みみで聞きくことで、「ここが早口はやくちだった」「ここで息いきが苦くるしかった」というのが、自分じぶんでもよく分わかります。

チェックする所ところ

聞ききどころ

句点くてんでの間ま

次つぎの文ぶんに進すすむ前まえにしっかり止とまれているか

読点とうてんでの間ま

止とまりすぎていないか、いきおいよく流ながれているか

声こえの大おおきさ

最初さいしょと最後さいごで声こえがかわらず、ちゃんと届とどいているか

速はやさ

お話はなしのとちゅうで急きゅうに早はやくなっていないか

言いいまちがい

読よみまちがえた所ところや、つっかえた所ところはないか

録音ろくおんを聞ききながらチェックして、二に回かい目めを録音ろくおんすると、一回いっかい目めとのちがいを自分じぶんの耳みみでたしかめられます。コツは、一いち度どに全部ぜんぶを直なおそうとしないこと。

「今日きょうは句点くてんの間まだけ」「今日きょうは声こえの大おおきさだけ」というふうに、一ひとつずつ気きをつけるところをきめて、れんしゅうしていきます。一週間いっしゅうかんで五いつつのチェック所しょを一周いっしゅうするつもりで、一ひとつずつためしていきましょう。

録音ろくおんがむずかしいときは「家いえの人ひとに聞きいてもらう」

録音ろくおんがむずかしい場合ばあいは、家いえの人ひとにとなりで聞きいてもらいましょう。聞きいてくれる人ひとがいるだけで、よみ方かたがていねいになります。「今いまのところはどう聞きこえた」と聞きいてみると、自分じぶんでは気きづけなかったことを教おしえてもらえます。

きょうだいや友ともだちと、おたがいに聞ききあうのもよい方法ほうほうです。聞き役ききやくにまわると、相手あいてのよいところもよく分わかって、自分じぶんの音読おんどくのさんこうになります。

間まの取とり方かたを練習れんしゅうする音読おんどく用ようの例文れいぶん

ここまで読よんだコツを、じっさいに音読おんどくしながらためすための、れんしゅう用ようサンプル文ぶんをしょうかいします。「もとの文ぶん」をそのまま読よむのではなく、スラッシュ(/)で区切くぎられた「区切くぎり位置いち」のところで、軽かるく間ま(ま)をとってみてください。

短みじかい間まは「、」のところ、長ながめの間まは「。」や「//」のところです。家いえの人ひとに聞きいてもらいながら、ゆっくり読よんでみましょう。

文ぶんのタイプ

もとの文ぶん / 区切くぎり位置いちのれい

説明せつめい文ぶん

もとの文ぶん:朝あさのあいさつは、一いち日にちの元気げんきのもとです。/区切くぎり位置いち:朝あさのあいさつは、/一いち日にちの元気げんきのもとです。//

物語ものがたり文ぶん

もとの文ぶん:風かぜがふいて、木このはが空そらにまいあがった。/区切くぎり位置いち:風かぜがふいて、/木このはが/空そらにまいあがった。//

せりふ入いり

もとの文ぶん:「明日あしたは晴はれるかな」と弟おとうとがつぶやいた。/区切くぎり位置いち:「明日あしたは/晴はれるかな」/と弟おとうとが/つぶやいた。//

長ながめの説明せつめい文ぶん

もとの文ぶん:山やまには、たくさんの木きが育そだち、いろいろな動物どうぶつがくらしています。/区切くぎり位置いち:山やまには、/たくさんの木きが育そだち、/いろいろな動物どうぶつが/くらしています。//

気持きもちのある文ぶん

もとの文ぶん:「やっとできた」と、わたしは小ちいさな声こえで言いった。/区切くぎり位置いち:「やっと/できた」/と、/わたしは/小ちいさな声こえで言いった。//

スラッシュ(/)の数かずで、間まの長ながさを変かえるのがポイントです。「/」は読点とうてんでの軽かるい間ま、「//」は句点くてんでのしっかりした間ま。サンプル文ぶんを三さん回かいずつくりかえし読よむと、自分じぶんの口くちでも自然しぜんな間まの取とり方かたがつかめてきます。

慣なれてきたら、教科書きょうかしょのお話はなしにも、えんぴつで小ちいさくスラッシュをかきこんでみるのもよい方法ほうほうです。読よみ終おわったら、書かきこみは消しゴムけしごむで消けしておきます。

やってみよう:今日きょうからの三みっつの一歩いっぽ

  • 今日きょうの音読おんどくは、句点くてん(。)で一回いっかいふかく息いきをすうことから始はじめてみる
  • 一いちだん落らくだけえらんで、一文いちぶんずつ三さん回かいくりかえし読よむれんしゅうをしてみる
  • 読よみ終おわったあとに、お話はなしの中なかでいちばん心こころに残のこった言葉ことばを一ひとつ、家いえの人ひとにつたえてみる

音読おんどくは、すぐにはうまくなりません。でも、毎日まいにち少すこしずつコツを意いしきしてれんしゅうしていくと、読み方よみかたの変化へんかを自分じぶんの耳みみでたしかめられます。

家いえの人ひとから「今日きょうの音読おんどく、すごく聞ききやすかったよ」と言いってもらえる日ひを目めざして、続つづけてみましょう。今日きょうの音読おんどくは、句点くてん(。)での一息ひといきから始はじめてみてください。たった一ひとつの間まの取とり方かたが、お話はなしの伝つたわり方かたを大おおきく変かえていきます。