音読のコツと句点での間の取り方が分かる練習方法

音読のコツと句点での間の取り方が分かる練習方法の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

音読のコツを、句点での一息、読点での軽い区切り、声の高さを変える場所など5つのポイントでやさしく整理します。録音して聞き直す練習方法まで、すぐに使える手順を確かめられます。

目次

  1. 音読は文の意味を体で感じる練習
  2. まずは「お話の中を歩く」気持ちで
  3. 句点で一息、読点で軽く止める
  4. 読点のうちすぎに気をつける
  5. 場面が変わるところで声の高さを変える
  6. 一文ずつ区切って練習する
  7. 録音して自分で聞き直す
  8. 録音がむずかしいときは「家の人に聞いてもらう」
  9. コピペで使える音読練習サンプル文
  10. やってみよう:今日からの三つの一歩

音読の宿題で、早口になって息が苦しくなったり、どこで止まればいいのか分からなくなったりすることはありませんか。教科書を開いて読みはじめると、文字を追いかけることでせい一ぱいになり、いつのまにか棒読みになってしまう。聞いている家の人にも、お話の中身がうまく伝わっていない気がする。サインらんに丸をもらうだけで、毎日の音読がすぎていく。そんな気持ちで読み終えてしまう日が、つづいてはいないでしょうか。

音読は、走るのとはちがって、お話の中をゆっくり歩く練習です。句点で一回立ち止まり、読点で少しだけ足を止める。場面が変わる所では声の高さを少しかえる。たった三つを意しきするだけで、ふしぎとお話の中身が頭に入ってきます。この記事では、句点での間の取り方、読点との使い分け、声の高さの変え方、一文ずつのれんしゅう方法、録音して聞き直すコツの五つに分けて、音読がぐっと聞きやすくなる方法をしょうかいします。

音読は文の意味を体で感じる練習

音読は、ただ声を出して読むだけのれんしゅうではありません。書かれている言葉を声にすることで、文の意味を体で感じるれんしゅうです。だまって読んでいるときには気づかなかった言葉のリズムや、登場人物の気持ちのうごきが、声に出してみると見えてきます。だから音読は、文章を読み取る力をのばすためにとても役に立つのです。

たとえば「うれしい」と書いてある所を、ためしに小さな声でぼそっと読んでみてください。次に同じところを、口を大きく開けて明るく読んでみます。同じ三文字でも、伝わる気持ちが大きくちがうことに気づくはずです。音読がうまくなると、自分が読んだ言葉のいみを、心の中でもしっかり受け止められるようになります。これは、テストで物語を読むときにも、感想文を書くときにも、力になってくれます。

まずは「お話の中を歩く」気持ちで

速く読み終えることは目あてではありません。タイムをはかる読み方になってしまうと、お話の場面が頭の中で動かなくなってしまいます。音読は、お話の世界の中をゆっくり歩くようなものだと考えてみてください。歩くスピードであれば、まわりのけしきを見るよゆうがあります。同じように、ゆっくり読むことで、お話に出てくる人や物のようすが、自然と心の中にうかんできます。

句点で一息、読点で軽く止める

音読でいちばん大事なのが、「間(ま)の取り方」です。間というのは、声を出していない時間のこと。まったく止まらずに一気に読んでしまうと、聞いている人はお話のくぎれが分からなくなります。間をとるための合図になるのが、句点(。)と読点(、)です。この二つは、文をつくる人がわざと入れている「ここで止まってね」というしるしだと考えると分かりやすいでしょう。

記号

名前

止まり方の目安

句点

ゆっくり一息(だいたい1秒)

読点

軽くひと呼吸(だいたい0.5秒)

「」

かぎかっこ

前後で少し止まり、声を少し変える

感たん符

気持ちをこめてから少し止まる

疑問符

声を少し上げてから止まる

句点が出てきたら、心の中で「いち」と数えるくらいの間をあけます。読点では、息をすって、すぐ次の言葉に進むくらいでちょうどよいです。慣れてくると、頭の中で時計を見なくても、自然な間がとれるようになります。最初のうちは、家の人に聞いてもらって、「ここは長すぎる」「ここはもっと止まってもいいよ」と教えてもらうのもおすすめです。

読点のうちすぎに気をつける

読点が出てくるたびに長く止まってしまうと、文の流れがぶつぶつ切れてしまって、かえって聞きにくくなります。読点はあくまで「軽く止まる」ところ。一回息をついで、すぐ次の言葉に進みます。一文の中に読点がたくさん出てくるときは、全部を同じ強さで止めるのではなく、いちばん大事だと思うところだけ少し長めに、ほかは軽くというふうに、強弱をつけてみるとよいでしょう。

場面が変わるところで声の高さを変える

物語の音読で大事なのが、声の高さを使い分けることです。お話の中では、登場人物が話したり、場面が朝から夜にうつったり、気持ちが楽しいからかなしいに変わったりします。そういう「切りかわり」のところで、声の高さや読む速さを少しだけ変えてみると、聞いている人にもお話のうごきが伝わりやすくなります。

  • 小さな子どものせりふは、声を少し高くしてみる
  • おじいさんやおばあさんのせりふは、声を少しゆっくり、低めにしてみる
  • 楽しい場面は、明るい声で少し速めに
  • かなしい場面や夜の場面は、声を落としてゆっくりと
  • 「」で囲まれているところは、その人が話している気持ちで読む

ただし、やりすぎるとぎゃくにわざとらしくなってしまいます。げきの発表ではないので、小さな変化でじゅうぶんです。「ふつうの読み方」と「少しだけ高い読み方」の二つを使い分けるくらいで、聞き手には十分につたわります。最初は地の文(人物のせりふではない、お話を進める文)と「」のせりふの所だけ、声の高さを変えてみるのがおすすめです。

一文ずつ区切って練習する

長い文章を一気に読もうとすると、つかれてしまって、後半がぐちゃぐちゃになりがちです。そんなときは、文章を一文ずつに区切ってれんしゅうしましょう。「。」が出てくるところでいったん止まり、その一文だけを三回くりかえし読みます。そうすると、その一文の中での間の取り方や、声の高さの変え方が自分の中で決まってきます。

  1. 一文目をゆっくり読む(速さよりも、はっきり言うことを大事にする)
  2. 同じ一文を、こんどは間に気をつけてもう一度読む
  3. 三回目は、聞いている人にとどけるつもりで読む
  4. うまく読めたと感じたら、二文目に進む
  5. 一だん落(150〜250字くらいのまとまり)が終わったら、最初から通して読む

このやり方だと、5分のれんしゅうで一だん落ぶんがしっかり身につきます。毎日少しずつでも続けると、一週間で教科書のお話一つぶんが、すらすら読めるようになります。むずかしい言葉が出てきたら、その単語だけ何回かくちにしてみるのもよいです。読みづらい所を放っておくと、本番でつっかえてしまうので、れんしゅうの時に直しておきます。

録音して自分で聞き直す

おうちの人にスマートフォンやタブレットの録音きのうを使わせてもらえるなら、自分の読み声を録音して聞き直すれんしゅうがおすすめです。自分の声を録音して聞くのは、はじめはちょっとはずかしいかもしれません。でも、自分の耳で聞くことで、「ここが早口だった」「ここで息が苦しかった」というのが、自分でもよく分かります。

チェックする所

聞きどころ

句点での間

次の文に進む前にしっかり止まれているか

読点での間

止まりすぎていないか、いきおいよく流れているか

声の大きさ

最初と最後で声がかわらず、ちゃんと届いているか

速さ

お話のとちゅうで急に早くなっていないか

言いまちがい

読みまちがえた所や、つっかえた所はないか

録音を聞きながらチェックして、二回目を録音すると、一回目とのちがいに自分でおどろくはずです。コツは、一度に全部を直そうとしないこと。「今日は句点の間だけ」「今日は声の大きさだけ」というふうに、一つずつ気をつけるところをきめて、れんしゅうしていきます。一週間で五つのチェック所を一周できるようにすると、自然と全体がよくなっていきます。

録音がむずかしいときは「家の人に聞いてもらう」

録音がむずかしい場合は、家の人にとなりで聞いてもらいましょう。聞いてくれる人がいるだけで、よみ方がていねいになります。「今のところはどう聞こえた」と聞いてみると、自分では気づけなかったことを教えてもらえます。きょうだいや友だちと、おたがいに聞きあうのもよい方法です。聞き役にまわると、相手のよいところもよく分かって、自分の音読のさんこうになります。

コピペで使える音読練習サンプル文

ここまで読んだコツを、じっさいに音読しながら身につけるためのれんしゅう用サンプル文をしょうかいします。「もとの文」をそのまま読むのではなく、スラッシュ(/)で区切られた「区切り位置」のところで、軽く間(ま)をとってみてください。短い間は「、」のところ、長めの間は「。」や「//」のところです。家の人に聞いてもらいながら、ゆっくり読んでみましょう。

文のタイプ

もとの文 / 区切り位置のれい

説明文

もとの文:朝のあいさつは、一日の元気のもとです。/区切り位置:朝のあいさつは、/一日の元気のもとです。//

物語文

もとの文:風がふいて、木のはが空にまいあがった。/区切り位置:風がふいて、/木のはが/空にまいあがった。//

せりふ入り

もとの文:「明日は晴れるかな」と弟がつぶやいた。/区切り位置:「明日は/晴れるかな」/と弟が/つぶやいた。//

長めの説明文

もとの文:山には、たくさんの木が育ち、いろいろな動物がくらしています。/区切り位置:山には、/たくさんの木が育ち、/いろいろな動物が/くらしています。//

気持ちのある文

もとの文:「やっとできた」と、わたしは小さな声で言った。/区切り位置:「やっと/できた」/と、/わたしは/小さな声で言った。//

スラッシュ(/)の数で、間の長さを変えるのがポイントです。「/」は読点での軽い間、「//」は句点でのしっかりした間。サンプル文を三回ずつくりかえし読むと、自分の口でも自然な間の取り方がつかめてきます。慣れてきたら、教科書のお話にも、えんぴつで小さくスラッシュをかきこんでみるのもよい方法です。読み終わったら、書きこみは消しゴムで消しておきます。

やってみよう:今日からの三つの一歩

  • 今日の音読は、句点(。)で一回ふかく息をすうことから始めてみる
  • 一だん落だけえらんで、一文ずつ三回くりかえし読むれんしゅうをしてみる
  • 読み終わったあとに、お話の中でいちばん心に残った言葉を一つ、家の人につたえてみる

音読は、すぐにはうまくなりません。でも、毎日少しずつコツを意しきしてれんしゅうしていくと、ある日とつぜん、すらすら読めるようになる日が来ます。家の人から「今日の音読、すごく聞きやすかったよ」と言ってもらえる日が、きっとやってきます。今日の音読は、句点(。)での一息から始めてみてください。たった一つの間の取り方が、お話の伝わり方を大きく変えていきます。