慣用句のおぼえ方と日常で使える身近な例

慣用句のおぼえ方と日常で使える身近な例の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

小学生で覚えやすい慣用句を、体・動物・食べ物の3つのグループでやさしく整理します。「目を丸くする」「猫の手も借りたい」など、身近な言いまわしを意味と例文で確かめられます。

目次

8項目
  1. 結論:体・動物・食べ物のグループで整理し、自分の生活で使ってみる
  2. 慣用句ってどんな言葉
  3. 体の部分が出てくる慣用句
  4. 動物が出てくる慣用句
  5. 食べ物が出てくる慣用句
  6. 自分の生活に当てはめて使ってみる
  7. 意味と例文で覚える身近な慣用句
  8. 慣用句のよくある疑問

「目めを丸まるくする」という言葉ことばがあります。国語こくごじてんで調しらべると、とてもおどろいて目めを大おおきく見みひらくことだと分わかります。でも、目めはもともと丸まるいのに、どうしてまた丸まるくするのかな、と首くびをかしげたくなるかもしれません。

じっさいにびっくりした顔かおをしてみると、目玉めだまがふだんよりまるく見開みひらかれて、たしかに「丸まるく」なります。言葉ことばだけを聞きいて意味いみがわからなくても、体からだでやってみると、なるほどとうなずける言い方いいかたなのです。

こうやって、二ふたつ以上いじょうの言葉ことばが組くみ合あわさって、もとの意味いみとは少すこしちがう意味いみを表あらわすようになった言い方いいかたを「慣用かんよう句く(かんようく)」と言いいます。慣用かんよう句くは、ふだんの会話かいわやお話はなしの中なかによく出でてきます。意味いみを知しっていれば、本ほんを読よむときも会話かいわを聞きくときも楽たのしくなり、自分じぶんでも使つかえるようになります。

結論けつろん:体からだ・動物どうぶつ・食べ物たべもののグループで整理せいりし、自分じぶんの生活せいかつで使つかってみる

  • 慣用かんよう句くは二ふたつ以上いじょうの言葉ことばが組くみ合あわさり、もとの意味いみとは少すこしちがう意味いみを表あらわす決きまった形かたちの言い方いいかたです。
  • 体からだの慣用かんよう句くは体からだでやってみる、動物どうぶつの慣用かんよう句くはそのすがたを思おもいうかべると、意味いみがつかみやすくなります。
  • その日ひのできごとに合あう慣用かんよう句くをさがし、日記にっきや作文さくぶんで実じっさいに使つかってみるのが、いちばんの覚おぼえ方かたです。
  • 慣用かんよう句くはまちがった形かたちで使つかうと意味いみが通つうじないので、国語こくごじてんで意味いみと形かたちをたしかめてから使つかいます。

慣用かんよう句くってどんな言葉ことば

慣用かんよう句くとは、二ふたつ以上いじょうの言葉ことばがくっついて、一ひとつのまとまった意味いみを表あらわすようになった言い方いいかたのことです。たとえば「手て」と「貸かす」という言葉ことばは、それぞれにべつの意味いみを持もっています。

でも「手てを貸かす」と一ひとつにまとまると、「人ひとを手てつだう」という意味いみになります。手てを本当ほんとうにかしてあげるわけではないのが、慣用かんよう句くのおもしろいところです。

慣用かんよう句くのもう一ひとつのとくちょうは、形かたちがほぼきまっていることです。「手てを貸かす」を「うでを貸かす」と言いいかえると、意味いみがちがってしまいます。慣用かんよう句くは、長ながい間あいだ多おおくの人ひとにつかわれているうちに、決きまった形かたちに落おちついた言い方いいかたなのです。だから、形かたちのままおぼえることがたいせつになります。

慣用かんよう句くをおぼえると、自分じぶんの気持きもちやようすをみじかい言葉ことばでつたえられるようになります。「びっくりした」と書かくかわりに「目めを丸まるくした」と書かくと、その人ひとの顔かおまで思おもいうかびます。慣用かんよう句くは、文章ぶんしょうを生き生いきいきとさせるかざりのような言葉ことばだと思おもってもよいでしょう。

体からだの部分ぶぶんが出でてくる慣用かんよう句く

慣用かんよう句くには、体からだの部分ぶぶんが出でてくるものがたくさんあります。目め・耳みみ・手て・足あし・口くち・頭あたまなどの言葉ことばが、もとの体からだの意味いみからはなれて、いろいろな気持きもちやようすを表あらわします。体からだは自分じぶんのいちばん身近みぢかなものなので、おぼえやすいのがとくちょうです。

慣用かんよう句く

意味いみ

使つかう場面ばめん

目めを丸まるくする

とてもおどろいて目めを大おおきく見みひらく

思おもってもみないことが起おきたとき

耳みみを貸かす

人ひとの話はなしをよく聞きいてあげる

友ともだちのなやみを聞きくとき

手てを貸かす

人ひとを手てつだう

こまっている人ひとを助たすけるとき

足あしが棒ぼうになる

長ながく歩あるいてつかれる

たくさん歩あるいたあと

口くちが軽かるい

すぐに人ひとに話はなしてしまう

ひみつを話はなしてしまう人ひと

頭あたまをひねる

いっしょうけんめい考かんがえる

むずかしい問題もんだいにとり組くむとき

鼻はなが高たかい

とくいになっている

ほめられてうれしいとき

この表ひょうを見みながら、それぞれの慣用かんよう句くを体からだでやってみてください。「目めを丸まるくする」では目めを見みひらき、「足あしが棒ぼうになる」ではあしを前まえに出だしてまっすぐにしてみます。

じっさいに体からだを動うごかしてみると、なぜそういう言い方いいかたになったのかがつかみやすくなります。体からだの部分ぶぶんを使つかった慣用かんよう句くは、動うごきとむすびつけて覚おぼえると思い出おもいだしやすくなります。

体からだの慣用かんよう句くをおぼえるときには、グループでまとめると楽らくになります。「目め」のなかまには目めを丸まるくする、目めをかがやかす、目めをうたがう、「手て」のなかまには手てを貸かす、手てをやく、手てをぬくなど、たくさんあります。一ひとつの体からだの部分ぶぶんから二ふたつ三みっつの慣用かんよう句くを引き出ひきだせるようにすると、頭あたまの中なかにちゃんと整理せいりされていきます。

動物どうぶつが出でてくる慣用かんよう句く

次つぎに紹介しょうかいするのは、動物どうぶつが出でてくる慣用かんよう句くです。ねこ・犬いぬ・馬うま・うしなど、むかしから人ひとのそばにいた動物どうぶつの名前なまえが、たとえとして使つかわれています。動物どうぶつのすがたやせいかくが、慣用かんよう句くの意味いみにつながっていることが多おおいので、絵えといっしょにおぼえると楽たのしいです。

  • ねこの手ても借かりたい:とてもいそがしくて、だれかの手てつだいがほしいときに使つかいます
  • 犬猿けんえんの仲なか:とても仲なかが悪わるいときに使つかいます。犬いぬとサルは仲なかがよくないものだと昔むかしから考かんがえられていたことから生うまれたと言いわれています
  • 馬うまが合あう:気きがよく合あう、いっしょにいて楽たのしい相手あいてのことを言いいます
  • うしの歩あゆみ:物事ものごとの進すすみ方かたがおそいときに使つかいます
  • すずめの涙なみだ:ほんの少すこしの量りょうしかないことを表あらわします

動物どうぶつの慣用かんよう句くのおもしろいところは、その動物どうぶつのイメージがそのまま意味いみにつながっているところです。ねこの手てはとても小ちいさくて、本当ほんとうはあまり役に立やくにたたないのですが、それでもほしいくらいいそがしい、というのが「ねこの手ても借かりたい」の気持きもちです。

「うしの歩あゆみ」は、うしがゆっくり歩あるくようすから、物事ものごとがのんびり進すすむようすをたとえています。動物どうぶつのすがたを思おもいうかべると、意味いみがすっと入はいってきます。

「ねこの手ても借かりたい」は、ねこの手てでも借かりたいほど人手ひとでがほしい、といういそがしさを表あらわします。ねこが実じっさいに手伝てつだってくれるわけではありませんが、そのくらい人手ひとでがたりない気持きもちをつたえる言い方いいかたです。動物どうぶつが出でてくる慣用かんよう句くは、その動物どうぶつのようすを思おもいうかべると意味いみがつかみやすくなります。

食べ物たべものが出でてくる慣用かんよう句く

食べ物たべものや台所だいどころの道具どうぐが出でてくる慣用かんよう句くもあります。毎日まいにちのごはんで目めにするものなので、こちらも身近みぢかでおぼえやすいグループです。

慣用かんよう句く

意味いみ

よく説明せつめいされる由来ゆらい

油あぶらを売うる

なまけて時間じかんをつぶす

むかし油あぶら売うりが長話ながばなしをしていたことから

うどの大木たいぼく

体からだは大おおきいが役に立やくにたたないこと

うどというしょくぶつが大おおきいわりにつかいみちがすくないことから

さじを投なげる

うまくいかないとあきらめる

医者いしゃがさじをほうり出だすしぐさから

まな板いたにのる

人ひとにひひょうされるじょうたいになる

まな板いたの上うえで切きられるさかなのようすから

たとえば「油あぶらを売うる」は、むかし町まちで油あぶらを売うり歩あるいた商人しょうにんが、長ながいあいだお客きゃくと話はなしをしていたことから生うまれたと言いわれています。たいせつな仕事しごとのとちゅうで、ほかのことに時間じかんをつかってしまうことを表あらわします。

「さじを投なげる」は、むかし医者いしゃが薬くすりをはかるのに使つかっていたさじを、これ以上いじょうやってもむりだとあきらめてほうり出だしたようすから生うまれたと言いわれています。

こうした由来ゆらいの話はなしを知しると、ただおぼえるのではなく、絵本えほんのように頭あたまの中なかにイメージがのこりやすくなります。慣用かんよう句くは、むかしの人ひとの生活せいかつの中なかから生うまれた言葉ことばなので、由来ゆらいを一ひとつでも聞きくと、ぐっと身近みぢかになります。家族かぞくに、むかしの生活せいかつのようすや知しっている慣用かんよう句くを聞きいてみるのもおすすめです。

自分じぶんの生活せいかつに当あてはめて使つかってみる

慣用かんよう句くは、知しっているだけではなかなか自分じぶんのものになりません。じっさいに、自分じぶんの生活せいかつの中なかで使つかってみることが、いちばんの覚おぼえ方かたです。次つぎのような練習れんしゅうをしてみてください。

  1. その日ひにあったことを一ひとつ思い出おもいだす(例れい:体育たいいくのあと、ろう下かを歩あるいてつかれた)
  2. そのできごとに合あう慣用かんよう句くをさがす(例れい:足あしが棒ぼうになる)
  3. できごとを慣用かんよう句くで書かきかえてみる(例れい:「体育たいいくのあと、足あしが棒ぼうになった」)
  4. 声こえに出だして読よみ、しぜんかをたしかめる
  5. もし家族かぞくや友ともだちに通つうじるようなら、つかってみる

使つかってみると、その慣用かんよう句くがどんな場面ばめんに合あうのかを自分じぶんでたしかめられます。日記にっきや作文さくぶんで一ひとつでも使つかえたら、シールでもはるようにかぞえていくと、楽たのしくつづけられます。

慣用かんよう句くのノートを作つくって、おぼえた言葉ことばをふやしていくのもよい方法ほうほうです。意味いみのにた慣用かんよう句くを集あつめたり、反対はんたいの意味いみになる慣用かんよう句くをならべたりすると、頭あたまの中なかで整理せいりされていきます。

もう一ひとつだいじなのは、意味いみをきちんと調しらべてから使つかうことです。慣用かんよう句くは形かたちがきまっているので、まちがった形かたちでつかうと、相手あいてに意味いみがつたわらないことがあります。

「目めを丸まるくする」を「目めを四角しかくくする」と言いってしまったら、意味いみが通つうじません。国語こくごじてんやことわざじてんで意味いみと形かたちをたしかめてから使つかうようにしましょう。じてんの使い方つかいかたは国語こくごじてんの引ひき方かた に書かいてあります。

意味いみと例文れいぶんで覚おぼえる身近みぢかな慣用かんよう句く

作文さくぶんや日記にっきでぱっと取り出とりだせるように、身近みぢかな慣用かんよう句くを体からだ・動物どうぶつ・食べ物たべものの三みっつのグループに分わけて、意味いみと例文れいぶんをならべます。意味いみは、国語こくごじてんで調しらべられる基本きほんの意味いみにしぼっています。例文れいぶんはそのまま自分じぶんの生活せいかつに合あわせて書かきかえることもできます。

慣用かんよう句く

意味いみ

例文れいぶん

目めを丸まるくする

とてもおどろいて目めを大おおきく見みひらく

弟おとうとがテストで百ひゃく点てんをとり、家族かぞくはみんな目めを丸まるくした

耳みみを貸かす

人ひとの話はなしをよく聞きく

友ともだちのなやみに、しずかに耳みみを貸かしてあげた

手てを貸かす

人ひとを手てつだう

荷物にもつの多おおいおばあさんに、こえをかけて手てを貸かした

足あしが棒ぼうになる

長ながく歩あるいてつかれる

遠足えんそくで一日いちにち中じゅう歩あるいて、足あしが棒ぼうになった

頭あたまをひねる

いっしょうけんめい考かんがえる

むずかしい算数さんすうの問題もんだいに、頭あたまをひねってとりくんだ

鼻はなが高たかい

人ひとにじまんできるくらいうれしい

兄あにが大会たいかいで優勝ゆうしょうして、家族かぞくは鼻はなが高たかかった

ねこの手ても借かりたい

とてもいそがしい

大おおそうじの日ひは、ねこの手ても借かりたいほどいそがしい

犬猿けんえんの仲なか

とても仲なかが悪わるい

むかしのライバル校こうは犬猿けんえんの仲なかだったと聞きいた

馬うまが合あう

気きがよく合あう

転校てんこうしてきた友ともだちと、すぐに馬うまが合あった

すずめの涙なみだ

ほんの少すこしの量りょう

おこづかいはすずめの涙なみだだが、毎月まいつきたいせつに使つかう

油あぶらを売うる

なまけて時間じかんをつぶす

使つかいに出でたのに、店先みせさきで油あぶらを売うっていた

さじを投なげる

むりだとあきらめる

むずかしい問題もんだいに、つい、さじを投なげそうになった

使つかうときに気きをつけたいのは、慣用かんよう句くの形かたちをくずさないことです。たとえば「目めを丸まるくする」を「目めを四角しかくくする」と書かきかえると、意味いみが通つうじません。例文れいぶんの動詞どうしや場面ばめんのところだけを書かきかえて、自分じぶんの生活せいかつに合あうものにしていくのが安心あんしんです。一いち日にちに一ひとつずつ、日記にっきの中なかで実じっさいに使つかってみましょう。

慣用かんよう句くのよくある疑問ぎもん

慣用かんよう句くとことわざはどうちがうの。

慣用かんよう句くはみじかい言い方いいかたで気持きもちやようすをあらわします。ことわざは、生活せいかつの知ちえやおしえを一ひとつの文ぶんでつたえます。形かたちと長ながさがちがいます。

慣用かんよう句くは何なんこぐらいおぼえればよいの。

数かずをきめるより、身近みぢかなものから順じゅんにおぼえるのがおすすめです。まずは体からだの部分ぶぶんが出でてくるものから始はじめてみましょう。

同おなじ意味いみの慣用かんよう句くがたくさんある。

はい、たとえば「おどろく」を表あらわす慣用かんよう句くには「目めを丸まるくする」「目めをうたがう」など、いくつかあります。場面ばめんに合あうものをえらびましょう。

慣用かんよう句くの意味いみがわからないとき、どうすれば。

国語こくごじてんやことわざ・慣用かんよう句くのじてんを引ひきます。家族かぞくに聞きいてみるのもよい方法ほうほうです。