国語辞典の引き方と意味を早く調べるコツ

国語辞典の引き方と意味を早く調べるコツの記事を表すモノクロ漫画風イラスト

国語辞典の引き方を、五十音順の並びと見出し語のさがし方でやさしく整理します。用例の読み方や、調べた言葉を自分の文章で使うコツまで、手順をれいで確かめられます。

目次

19項目
  1. 結論:頭の音から五十音順でたどり、意味と用例を読む
  2. 国語辞典の中身の見方
  3. 見出し語と意味と用例の場所
  4. 五十音順の並び方を確かめる
  5. 長音や小さい字の決まり
  6. 見出し語の探し方の手順
  7. 引くときに役立つ三つの手順
  8. 用例から意味を理解する
  9. 意味を自分の言葉で言いかえる
  10. 調べた言葉を自分の文章で使う
  11. 4つの言葉で練習する国語辞典の引き方
  12. 「あんのじょう」を引く手順
  13. 「いさましい」を引く手順
  14. 「けしき」を引く手順
  15. 「みごと」を引く手順
  16. よくある引き方の失敗
  17. 国語辞典で迷ったときのチェック
  18. 国語辞典のよくある疑問
  19. 一冊の辞典が、本の世界を広げてくれる

本ほんを読よんでいて、知しらない言葉ことばに出会であったとき、どうしていますか。前後ぜんごの文ぶんを読み返よみかえしても意味いみがつかめないことは、だれにでもあります。家いえの人ひとに聞きける時間じかんならよいのですが、夜よるおそくや一人ひとりで読よんでいるときは、なかなかむずかしいものです。

そんなときに、ずっとそばで助たすけてくれるのが国語こくご辞典じてんです。ことばと意味いみがぎっしりつまった一いっさつが、本ほんの世界せかいでの迷子まいごを、そっと道案内みちあんないしてくれます。

ところが、いざ辞典じてんを開ひらいてみると、見みたことのない記号きごうや小ちいさな文字もじがならんでいて、どこから引ひけばよいか分わからなくなることがあります。引ひき方かたには、いくつかの目めじるしと手順てじゅんがあり、これを知しっておくと、どのあたりを開あけばよいか見当けんとうをつけやすくなります。

結論けつろん:頭あたまの音おとから五十音ごじゅうおん順じゅんでたどり、意味いみと用例ようれいを読よむ

  • 国語こくご辞典じてんは五十音ごじゅうおん順じゅんにならんでいるので、頭あたまの音おとから二に文字もじ目め・三さん文字もじ目めと順じゅんにたしかめてさがします。
  • 見開みひらきの上うえのはしらには、そのページの先頭せんとうと最後さいごの言葉ことばが書かかれていることが多おおく、近ちかづいているかが分わかります。
  • 漢字かんじで書かかれた言葉ことばはひらがなにもどして引ひき、にごる音おんと清音せいおんをまちがえていないかもたしかめます。
  • 意味いみと用例ようれいをセットで読よんで場面ばめんに合あう意味いみをえらび、その日ひのうちにその言葉ことばで短みじかい文ぶんを一ひとつ作つくります。

国語こくご辞典じてんの中身なかみの見方みかた

国語こくご辞典じてんは、たくさんの言葉ことばとその意味いみを集あつめた本ほんです。一ひとつの言葉ことばごとに、品詞ひんし(その言葉ことばのしゅるい)・意味いみ・つかい方かたの文ぶん・反対はんたいの意味いみの言葉ことばなどが書かかれています。本ほんの見開みひらきの左上ひだりうえと右上みぎうえには、そのページの先頭せんとうと最後さいごの言葉ことばが大おおきく書かかれていることが多おおいです。

これを「はしら」とよびます。また、ページの外そとがわのはしに「あ行ぎょう」「か行ぎょう」のような目めじるしが付ついている辞典じてんもあります。こちらは「つめ」とよびます。これを見みると、調しらべたい言葉ことばがそのページにあるかどうかが、すぐにわかります。

また、辞典じてんのいちばん前まえには「使い方つかいかたの説明せつめい」がのっています。記号きごうの意味いみや、品詞ひんしのしるしの読み方よみかたが書かかれているところです。ふだんはとばしてしまいがちですが、一度いちどゆっくり読よんでおくと、後あとがとても楽らくになります。記号きごうや太字ふとじの意味いみを知しっておくと、書かいてあることを読み取よみとりやすくなります。

見出みだし語ごと意味いみと用例ようれいの場所ばしょ

一ひとつの言葉ことばのかたまりの中なかで、いちばん大おおきく書かかれているのが「見出みだし語ご」です。これがその言葉ことばの代表だいひょう的てきな形かたちです。そのすぐ下したに意味いみが書かかれ、つづいて「用例ようれい」とよばれる例れいの文ぶんがのっています。

用例ようれいは実じっさいの使い方つかいかたを見みせてくれるので、意味いみだけ読よむよりずっとわかりやすいです。下したの表ひょうで、それぞれの場所ばしょのはたらきをまとめておきます。

ばしょ

書かかれているもの

はたらき

見出みだし語ご

その言葉ことばの代表だいひょうの形かたち

どの言葉ことばのせつ明めいかを示しめす

品詞ひんしのしるし

名詞めいし・動詞どうし・形容詞けいようし など

言葉ことばのしゅるいがわかる

意味いみ

一ひとつのことも、いくつもあることも

その言葉ことばのいみを知しる

用例ようれい

実じっさいに使つかった文ぶん

使い方つかいかたのイメージがつかめる

類義語るいぎご・対義語たいぎご

似にた言葉ことば・反対はんたいの言葉ことば

言葉ことばの世界せかいが広ひろがる

五十音ごじゅうおん順じゅんの並び方ならびかたを確たしかめる

国語こくご辞典じてんは、「五十音ごじゅうおん順じゅん」に言葉ことばがならんでいます。「あ・い・う・え・お」から始はじまり、「か・き・く・け・こ」とつづいていきます。同おなじ「か」で始はじまる言葉ことばのなかでは、二ふたつ目めの文字もじを五十音ごじゅうおんの順じゅんでくらべます。

「かさ」と「かし」なら、「さ」のほうが「し」より先さきなので、「かさ」が先さきに出でてきます。一文字ひともじずつ前まえから見みくらべるのが基本きほんのルールです。

もう一ひとつ大事だいじなルールがあります。それは、にごる音おん(がぎぐげご など)や半はんにごる音おん(ぱぴぷぺぽ)の場所ばしょです。多おおくの国語こくご辞典じてんでは、「か」と「が」は同おなじグループとしてあつかい、清音せいおん→濁音だくおん→半はん濁音だくおんの順じゅんにならんでいます。

たとえば「かい」と「がい」では、「かい」が先さき、「がい」が後あとに来きます。にごる音おんと半はんにごる音おんの三みっつがならぶのは「は行ぎょう」で、「はい」「ばい」「ぱい」の順じゅんになります。ただし辞典じてんによって細こまかいやり方かたがちがうので、お手てもとの辞典じてんの説明せつめいページで一度いちどたしかめてみてください。

長音ちょうおんや小ちいさい字じの決きまり

のばす音おん「ー」が入はいった言葉ことばもあります。「ケーキ」や「コーヒー」のような言葉ことばです。多おおくの辞典じてんでは、長音ちょうおんはその前まえの母音ぼいんの音おととしてあつかいます。「ケーキ」なら「ケエキ」、「コーヒー」なら「コオヒイ」のように読よみかえて、五十音ごじゅうおん順じゅんにならべるしくみです。

小ちいさく書かく「っ」や「ゃ・ゅ・ょ」は、ふつうの大おおきさの「つ・や・ゆ・よ」と同おなじ場所ばしょにならべている辞典じてんが多おおいです。同おなじところに来きたときは、大おおきい字じが先さき、小ちいさい字じが後あとという辞典じてんが多おおいです。じっさいの並び方ならびかたは使つかっている辞典じてんで見みてたしかめましょう。

見出みだし語ごの探さがし方かたの手順てじゅん

ここからは、「とほうにくれる」を例れいに、引ひき方かたの手順てじゅんを見みていきます。まず、頭あたまの音おとを考かんがえます。「とほうにくれる」の頭あたまの音おとは「と」です。「と」は五十音ごじゅうおんの「た行ぎょう」にあります。

辞典じてんのうしろの方ほうでは遅おそすぎ、前まえの方ほうでは早はやすぎる。だいたい全体ぜんたいの三さん分ぶんの一いちあたりを目安めやすに開ひらくと、近ちかくにたどり着つきやすいです。一いち度どで当あたらなくても、ページを少すこしずつめくれば近ちかづいていきます。

「と」のページを開ひらいたら、次つぎに二に文字もじ目めを見みます。「とほう」の「ほ」は「は行ぎょう」の「ほ」です。「と」のグループの中なかで、二に文字もじ目めを五十音ごじゅうおん順じゅんにさがしていけば、「とほう」の場所ばしょに近ちかづきます。

それでも見みつからないときは、「とほう」だけで意味いみが出でている場合ばあいと、「途方とほうに暮くれる」のように言いいまわし全体ぜんたいで出でている場合ばあいがあります。慣なれないうちは、はじめの言葉ことばから少すこしずつ引ひいてみてください。

引ひくときに役立やくだつ三みっつの手順てじゅん

  1. 頭あたまの音おとを考かんがえる(あ行ぎょう〜わ行ぎょうのどこか)
  2. 二に文字もじ目め・三さん文字もじ目めを順じゅんにたしかめる
  3. ページのはしらを見みて、近ちかいところまですすむ

用例ようれいから意味いみを理解りかいする

見出みだし語ごにたどり着ついたら、まず意味いみを読よみます。それから用例ようれいの文ぶんを声こえに出だして読よんでみてください。意味いみの文ぶんだけでは「ふーん」で終おわってしまうことがありますが、用例ようれいを読よむと「あ、こういう時ときに使つかうんだ」とイメージがわいてきます。

「とほうにくれる」なら、「道みちにまよって、とほうにくれた」という用例ようれいを読よむと、頭あたまの中なかに場面ばめんがうかびます。意味いみと用例ようれいの二ふたつをセットで読よむ。これが、言葉ことばを本当ほんとうに分わかるためのコツです。

もし意味いみが一ひとつではなく、二ふたつ三みっつと書かかれていたら、上うえから順じゅんに読よみましょう。みなさんが使つかう国語こくご辞典じてんでは、いまよく使つかわれる意味いみが上うえのほうにのっていることが多おおいです。辞典じてんによっては、むかしの意味いみから順じゅんにならべているものもあるので、はじめのほうの説明せつめいのページで一度いちどたしかめておくと安心あんしんです。

読よんでいる本ほんの場面ばめんに合あう意味いみはどれかを、その場ばで考かんがえてみてください。場面ばめんと意味いみがぴったり合あえば、それが今いまほしかった答こたえです。場面ばめんに合あわないときは、別べつの意味いみで読よみかえして、もう一度いちどためしてみるとよいです。

意味いみを自分じぶんの言葉ことばで言いいかえる

意味いみを読よんだら、できれば自分じぶんの言葉ことばで言いいかえてみましょう。「とほうにくれる」を辞典じてんの言葉ことばのままおぼえるより、「どうしたらいいかわからなくて、こまってしまうこと」のように、自分じぶんが話はなすときの言い方いいかたになおすほうが頭あたまに残のこりやすいです。

ノートに書かきとめるときも、辞典じてんの文ぶんをそのまま写うつすのではなく、自分じぶんなりの言いいかえを横よこに書かいておくと、後あとで読み返よみかえしたときに思い出おもいだしやすくなります。

調しらべた言葉ことばを自分じぶんの文章ぶんしょうで使つかう

意味いみがわかったら、その日ひのうちに、その言葉ことばを使つかって短みじかい文ぶんを一ひとつ作つくってみてください。たとえば日記にっきに「夜よるに道みちがわからなくなった犬いぬが、とほうにくれる話はなしを読よんだ」と書かきます。

ほんの一文いちぶんですが、自分じぶんでその言葉ことばを使つかうと、頭あたまに残のこりやすくなります。辞典じてんで調しらべただけで終おわると、次つぎの日ひには半分はんぶんわすれてしまうこともあります。使つかってみることで、その言葉ことばの使い方つかいかたを自分じぶんでたしかめられます。

「やってみよう」として、調しらべた言葉ことばが三みっつたまったら、その三みっつを使つかった短みじかいお話はなしを作つくってみるのもおすすめです。長ながい文章ぶんしょうでなくてかまいません。

三さん行ぎょうくらいでよいので、自分じぶんの生活せいかつや好すきなことに引ひきよせて文ぶんを作つくってみてください。家族かぞくや友ともだちに読よんでもらうと、もっと楽たのしくなります。声こえに出だして読よむと、ことばのリズムも体からだになじみやすくなります。

4つの言葉ことばで練習れんしゅうする国語こくご辞典じてんの引ひき方かた

辞典じてんを引ひくときの手順てじゅんは、言葉ことばによって少すこしずつちがいます。下したに、小学生しょうがくせいがよく調しらべる言葉ことばを四よっつえらんで、引ひき方かたの手順てじゅんを書かきました。同おなじやり方かたで、ほかの言葉ことばも引ひいてみてください。手順てじゅんのあとに、よくある引ひき方かたの失敗しっぱいもまとめてあります。同おなじまちがいをしていないか、自分じぶんの引ひき方かたをふり返かえってみるとよいです。

「あんのじょう」を引ひく手順てじゅん

  1. 頭あたまの音おと「あ」を考かんがえ、辞典じてんの前まえのほうを開ひらく
  2. 「あ」のページのはしらを見みて、「あん」のあたりまですすむ
  3. 「あんのじょう」の見出みだし語ごを見みつけて意味いみを読よむ
  4. 用例ようれいの文ぶんを声こえに出だして読よみ、場面ばめんを思おもいうかべる

「いさましい」を引ひく手順てじゅん

  1. 頭あたまの音おと「い」をたしかめ、辞典じてんの前まえのほうを開ひらく
  2. はしらを見みて「いさ」のあたりにすすむ
  3. 見出みだし語ご「いさましい」の意味いみと用例ようれいを読よむ
  4. 似にた言葉ことばや反対はんたいの言葉ことばものっていれば一いっしょに見みる

「けしき」を引ひく手順てじゅん

  1. 頭あたまの音おと「け」を考かんがえ、「か行ぎょう」のおわりのほうを開ひらく
  2. はしらを見みて「け」のページにすすむ
  3. 見出みだし語ご「けしき」を見みつけ、意味いみを二ふたつまで読よむ
  4. 読よんでいる本ほんの場面ばめんに合あう意味いみのほうをえらぶ

「みごと」を引ひく手順てじゅん

  1. 頭あたまの音おと「み」を考かんがえ、辞典じてんのうしろのほうを開ひらく
  2. はしらを見みて「み」のページにすすむ
  3. 「みごと」の意味いみを読よみ、用例ようれいの文ぶんをたしかめる
  4. ノートに、自分じぶんの言葉ことばで短みじかいいいかえをメモする

よくある引ひき方かたの失敗しっぱい

  • 漢字かんじで書かかれた言葉ことばを、漢字かんじのまま引ひこうとしてしまう(ひらがなにもどして引ひく)
  • にごる音おんと清音せいおんをまちがえて引ひく(「がっこう」を「かっこう」のページでさがしてしまう)
  • のばす音おん「ー」をそのまま引ひいて見みつからない(前まえの母音ぼいんにもどして考かんがえる)
  • はしらを見みないで、いきなり中なかほどのページばかりめくる
  • 意味いみが二ふたつ以上いじょうあるとき、上うえから順じゅんに読よまずに一ひとつだけ見みて終おわってしまう

国語こくご辞典じてんで迷まよったときのチェック

  • 頭あたまの音おとはあっているか、もう一度いちどくちに出だしてたしかめる
  • にごる音おんと清音せいおんをまちがえていないか、文字もじをよく見みる
  • 見出みだし語ごのページの「はしら」を見みて、近ちかづいているかしらべる
  • 意味いみと用例ようれいの両方りょうほうを、ゆっくり声こえに出だして読よむ
  • その日ひのうちに、自分じぶんの文ぶんを一ひとつ作つくってみる

国語こくご辞典じてんのよくある疑問ぎもん

何なんページ目めから開あけばよいか分わからないとき。

引ひきたい言葉ことばの頭あたまの音おとが、五十音ごじゅうおんのどのへんかを思おもいうかべて、その目安めやすで開ひらきます。ちがっても、はしらを見みれば近ちかづけます。

言葉ことばが見みつからないとき。

漢字かんじの言葉ことばのときは、ひらがなで引ひいてみます。それでもないときは、似にた形かたちの別べつの言葉ことばを考かんがえて引ひいてみましょう。

意味いみがいくつもあって、どれが正解せいかいか分わからないとき。

自分じぶんが読よんでいる本ほんの場面ばめんと、意味いみの文ぶんをくらべてみます。場面ばめんに合あうものが、その時ときの意味いみです。

一冊いっさつの辞典じてんが、本ほんの世界せかいを広ひろげてくれる

分わからない言葉ことばを辞典じてんで見みつけたら、ノートに自分じぶんの言葉ことばでメモを書かいておきます。同おなじ言葉ことばが別べつのページに出でてきたときも、メモを見みればすぐに意味いみをたしかめられます。

一度いちど引ひいておくと、その言葉ことばにまた出会であったときに思い出おもいだす手てがかりになります。国語こくご辞典じてんは、本ほんを読よむ旅たびのとちゅうで、いつでも助たすけてくれる地図ちずのような本ほんです。

最初さいしょは引ひくのに時間じかんがかかるかもしれません。それでも、一いち日にち一いち語ごでよいので、気きになった言葉ことばを引ひく習慣しゅうかんをつづけてみてください。一週間いっしゅうかんで七なな語ご、一いち年ねんで三百さんびゃく語ご以上いじょうの出会であいになります。

似にた言葉ことばや反対はんたいの言葉ことばも合あわせておぼえたいときは、類義語るいぎごの見みつけ方かた や 対義語たいぎごの見みつけ方かた も読よんでみてください。続つづけるうちに、辞典じてんを引ひくことに少すこしずつなれていきます。