漢字の成り立ち四つの種類と絵から生まれた字の見つけ方

漢字の成り立ち四つの種類と絵から生まれた字の見つけ方の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

漢字の成り立ちを、象形・指事・会意・形声の四つに分けてやさしく整理します。「山」「一」「林」「銅」などの身近な字で、漢字が生まれたしくみを順番に確かめられます。

目次

10項目
  1. 結論:成り立ちは象形・指事・会意・形声の四つに分けて見る
  2. 漢字には四つの成り立ちがある
  3. 絵から生まれた象形文字の例
  4. 印で表す指事文字の例
  5. 意味を組み合わせる会意文字の例
  6. 音と意味で作る形声文字の例
  7. 成り立ちを知るとおぼえやすくなる
  8. 成り立ち別に見比べる漢字の例
  9. やってみよう:成り立ちを予想する
  10. 漢字の成り立ちのよくある疑問

「山やま」という字じを、ぎざぎざの山やまの絵えとならべてみると、形かたちがよくにていることに気きづきます。「川かわ」も、なみのように流ながれる線せんとならべると、にて見みえます。

漢字かんじの中なかには、目めの前まえにある物ものの形かたちを絵えにして書き表かきあらわしたものから生うまれた字じがあります。ぎざぎざの山やまの絵えが「山やま」に、流ながれる線せんが「川かわ」になった、と説明せつめいされることが多おおいです。

漢字かんじには、それぞれ生うまれかたがあります。絵えから生うまれたもの、印しるしで表あらわしたもの、二ふたつの字じをくみあわせたもの、音おんと意味いみをくみあわせたもの。この四よっつを「漢字かんじの成り立なりたち」と呼よびます。

結論けつろん:成り立なりたちは象形しょうけい・指事しじ・会意かいい・形声けいせいの四よっつに分わけて見みる

  • 象形しょうけいは山やま・日にちのように物ものの形かたちを絵えにした字じです。形かたちが絵えに見みえる字じは、もとの絵えを思おもいうかべます。
  • 指事しじは一いち・上うえのように印しるしで考かんがえや位置いちを表あらわした字じ、会意かいいは林はやし・森もりのように二ふたつ以上いじょうの漢字かんじを組み合くみあわせた字じです。
  • 一番いちばん多おおい形声けいせいは、晴はれ=日ひ(意味いみ)+青あお(音おん)のように、意味いみを表あらわす部分ぶぶんと音おんを表あらわす部分ぶぶんに分わけて見みます。
  • 新あたらしくならった字じは「どの成り立なりたちかな」と予想よそうし、漢字かんじ辞典じてんでたしかめて当あたりはずれをしるしておきます。

漢字かんじには四よっつの成り立なりたちがある

小学校しょうがっこうでならう漢字かんじの成り立なりたちには、大おおきく四よっつの種類しゅるいがあります。「象形しょうけい(しょうけい)」「指事しじ(しじ)」「会意かいい(かいい)」「形声けいせい(けいせい)」の四よっつです。むずかしい名前なまえにきこえますが、一ひとつひとつ見みていくと、どれも身近みぢかな漢字かんじでできあがり方かたを確たしかめられます。

種類しゅるい

生うまれかた

例れい

象形しょうけい(しょうけい)

物ものの形かたちを絵えにした字じ

山やま・川かわ・木き・日にち・月つき

指事しじ(しじ)

印しるしで考かんがえを表あらわした字じ

一いち・二に・三さん・上うえ・下した

会意かいい(かいい)

意味いみを組み合くみあわせた字じ

林はやし・森もり・明めい

形声けいせい(けいせい)

音おんと意味いみを組み合くみあわせた字じ

晴はれ・銅どう・草くさ

絵えから生うまれた象形しょうけい文字もじの例れい

象形しょうけい文字もじは、物ものの形かたちをそのまま絵えにして、それを字じにしたものです。むかしの中国ちゅうごくの人ひとが、目めの前まえにある物ものをかんたんな線せんで書かきうつしていったのがはじまりだといわれています。山やまがもり上あがっているようすをぎざぎざで表あらわしたのが「山やま」、空そらにうかぶおひさまを丸まるであらわしたのが「日ひ」だと説明せつめいされます。

  • 山やま:みっつのぎざぎざで山やまのれんぽうを表あらわした
  • 川かわ:三本さんぼんのなみのような線せんで水みずの流ながれを表あらわした
  • 木き:まんなかにみき、上うえに枝えだ、下したに根ねの形かたち
  • 日にち:太陽たいようの丸まるい形かたち
  • 月つき:三日月みかづきのような形かたち
  • 魚さかな:頭あたま・体からだ・しっぽが見みえる形かたち

これらの字じは、もとの絵えを思おもいうかべながら書かくと、形かたちがおぼえやすくなります。「山やま」を書かくときにぎざぎざの山やまの絵えを頭あたまにうかべると、形かたちのまちがいに気きづきやすくなります。一いち字じずつの成り立なりたちの説明せつめいは辞典じてんによってちがうこともあるので、気きになった字じは漢字かんじ辞典じてんでたしかめましょう。

印しるしで表あらわす指事しじ文字もじの例れい

指事しじ文字もじは、目めに見みえない考かんがえや位置いちを、印しるしで表あらわした字じです。物ものの形かたちではなくて、「ここのこと」「あれのこと」と、考かんがえを記号きごうで表あらわすという作り方つくりかたです。

「一いち」「二に」「三さん」は、横線よこせんの数かずで数かずを表あらわしています。「上うえ」と「下した」は、もとになる一本いっぽんの横線よこせんをきじゅん(もとになるもの)にして、その上うえに印しるしをおけば「上うえ」、下したに印しるしをおけば「下した」というふうに、上うえのほう・下したのほうという考かんがえを表あらわしました。

漢字かんじ

何なにを表あらわすか

印しるしの使い方つかいかた

一いち

一ひとつ

横線よこせん一本いっぽん

二に

二ふたつ

横線よこせん二に本ほん

三さん

三みっつ

横線よこせん三本さんぼん

上うえ

上うえのほう

きじゅん線せんの上うえに印しるし

下した

下したのほう

きじゅん線せんの下したに印しるし

本ほん

木きのねもと

「木き」のねもとに横線よこせん

意味いみを組み合くみあわせる会意かいい文字もじの例れい

会意かいい文字もじは、二ふたつ以上いじょうの漢字かんじを組み合くみあわせて、新あたらしい意味いみの字じをつくったものです。一ひとつひとつの字じの意味いみをたしざんすると、新あたらしい字じの意味いみが見みえてきます。ただし、組み合くみあわせの意味いみの説明せつめいは、辞典じてんによってちがう字じもあります。

「木き」と「木き」を二ふたつならべると「林はやし」になります。木きがならんでいる場所ばしょ、つまり林はやしのことです。「木き」を三みっつあつめると「森もり」になります。木きがたくさんあつまった場所ばしょのことです。

「日ひ」と「月つき」をならべると「明めい」になり、明あかるいという意味いみになります。太陽たいようと月つきが両方りょうほうそろえば明あかるい、という考え方かんがえかたで説明せつめいされることが多おおい字じです。

  • 林はやし:木き+木き(木きがならんでいる場所ばしょ)
  • 森もり:木き+木き+木き(木きがたくさんある場所ばしょ)
  • 明めい:日にち+月つき(明あかるい)
  • 休きゅう:人ひと+木き(人ひとが木きのそばでやすむ)
  • 男おとこ:田た+力ちから(田畑たはたで力ちからをつかってはたらく人ひと)
  • 鳴な:口くち+鳥とり(鳥とりが口くちで鳴なく)

音おんと意味いみで作つくる形声けいせい文字もじの例れい

形声けいせい文字もじは、漢字かんじの中なかで一番いちばん多おおい作り方つくりかたです。漢字かんじを「意味いみを表あらわす部分ぶぶん」と「音おんを表あらわす部分ぶぶん」の二ふたつに分わけてつくっています。意味いみを表あらわす部分ぶぶんは、その漢字かんじがどんな仲間なかまなのかを教おしえてくれます。音おんを表あらわす部分ぶぶんは、その漢字かんじをどう読よむかを教おしえてくれます。

たとえば「晴はれ」という字じを見みてみましょう。左ひだりがわの「日ひ」は「太陽たいよう」、つまり天気てんきのなかまだということを表あらわします。右みぎがわの「青あお」は「セイ」という音おんを教おしえてくれます。だから「晴はれ」は、天気てんきのなかまで「セイ」と読よむ字じ、というしくみです。

漢字かんじ

意味いみの部分ぶぶん

音おんの部分ぶぶん

読み方よみかた

晴はれ

日ひ(太陽たいよう)

青せい(セイ)

セイ/はれる

銅どう

金きん(金きんぞく)

同どう(ドウ)

ドウ

草くさ

くさかんむり(草くさ)

早そう(ソウ)

ソウ/くさ

理り

王おう(玉たま)

里り(リ)

リ

持じ

てへん(手て)

寺じ(ジ)

ジ/もつ

形声けいせい文字もじが一番いちばん多おおいということは、漢字かんじの多おおくは「意味いみの部分ぶぶん」と「音おんの部分ぶぶん」に分わけて見みると、おぼえやすくなるということです。

成り立なりたちを知しるとおぼえやすくなる

漢字かんじを見みるときに「これはどの成り立なりたちかな」と考かんがえてみてください。「山やま」を見みたら絵えから生うまれた字じ、「林はやし」を見みたら木きが二ふたつ、「晴はれ」を見みたら日ひと青あおの組み合くみあわせ、というふうに見みていきます。一いち字じずつ意味いみと形かたちをつなげていくと、ただ書かいて覚おぼえるときよりも記きおくに残のこりやすくなります。

  • 象形しょうけい(形かたちが絵えに見みえる字じ)はもとの絵えを思おもいうかべる
  • 指事しじ(印しるしの字じ)は何なにを表あらわしたかったかを考かんがえる
  • 会意かいい(組み合くみあわせの字じ)はパーツごとの意味いみをたしざんする
  • 形声けいせい(音おんと意味いみの字じ)は意味いみの部分ぶぶんと音おんの部分ぶぶんに分わけて見みる

成り立なりたち別べつに見比みくらべる漢字かんじの例れい

四よっつの成り立なりたちを、代表だいひょう的てきな漢字かんじと、よく説明せつめいされる生うまれかたで一覧いちらんにまとめました。ノートに書かきうつして、新あたらしくならった漢字かんじをどの仲間なかまに入いれるか考かんがえるときの見本みほんにしましょう。同おなじ字じでも、もとの絵えや組み合くみあわせを思おもいうかべると、ぐっと身近みぢかに感かんじられます。

種類しゅるい

漢字かんじ

成り立なりたちの説明せつめい

象形しょうけい

山やま

もり上あがった山やまのれんぽうをぎざぎざで表あらわした

象形しょうけい

日ひ

空そらにうかぶ太陽たいようの丸まるい形かたちからできた

象形しょうけい

魚さかな

頭あたま・体からだ・しっぽが見みえる魚さかなの形かたちからできた

指事しじ

一いち

横線よこせん一本いっぽんで「ひとつ」を表あらわした

指事しじ

上うえ

きじゅん線せんの上うえに印しるしをおいて「上うえのほう」を表あらわした

指事しじ

本ほん

木きのねもとに線せんを引ひいて「もと」の意味いみを表あらわした

会意かいい

林はやし

木きと木きで「木きがならんでいる場所ばしょ」を表あらわした

会意かいい

明めい

日ひと月つきをならべて「明あかるい」を表あらわした

会意かいい

休きゅう

人ひとと木きで「人ひとが木きのそばでやすむ」を表あらわした

形声けいせい

晴はれ

日ひ(意味いみ=太陽たいよう)+青あお(音おん=セイ)

形声けいせい

銅どう

金きん(意味いみ=金きんぞく)+同どう(音おん=ドウ)

形声けいせい

草くさ

くさかんむり(意味いみ=草くさ)+早はや(音おん=ソウ)

やってみよう:成り立なりたちを予想よそうする

教科書きょうかしょの漢字かんじページから、自分じぶんの好すきな漢字かんじを5つえらんでみましょう。それぞれの字じについて、「これはどの成り立なりたちかな」と予想よそうします。予想よそうを書かいたら、漢字かんじ辞典じてんでたしかめます。当あたった字じ、はずれた字じをしるしておくと、自分じぶんがどの種類しゅるいを見みつけやすいかが分わかってきます。

漢字かんじの成り立なりたちのよくある疑問ぎもん

四よっつ以外いがいにも成り立なりたちはあるの。

大人おとなが使つかう辞典じてんでは六むっつに分わける場合ばあいもありますが、小学校しょうがっこうでは四よっつでじゅうぶんです。

「明めい」のように、組み合くみあわせ方かたがいくつもある字じはどうするの。

教科書きょうかしょや辞典じてんで、どの成り立なりたちと書かかれているかを確たしかめましょう。

ぜんぶの漢字かんじの成り立なりたちを覚おぼえなきゃいけない。

ぜんぶは覚おぼえなくて大丈夫だいじょうぶです。よく使つかう字じから、少すこしずつ理解りかいしていきましょう。

漢字かんじは、なんとなく書き方かきかたを覚おぼえるよりも、生うまれかたを知しったほうがずっと身近みぢかになります。「ああ、これは絵えから生うまれたんだ」「これは音おんと意味いみのセットなんだ」と考かんがえながら見みると、漢字かんじ一いち字じ一いち字じに小ちいさな物語ものがたりがあるように感かんじられるはずです。