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自己紹介の話し方と短い時間で覚えてもらうコツ

小学生の自己紹介のコツを、名前の伝え方、好きなことのしぼり方、最後のひとことの3つでやさしく整理します。クラス替えや転校の朝にすぐ使える、30秒で伝わる組み立て方を確かめられます。
目次
新しいクラスの朝、教室の前に立ったとたん、頭がまっ白になってしまった経験はありませんか。三十人ぐらいのクラスメイトの目が、いっせいにこちらに向くだけで、口からは「えっと、その、◯◯です」としか出てこない。すわってから、もう少しいろいろ話せばよかったと、ずっとこうかいする。じこしょうかいは、たった三十秒くらいの短い時間なのに、心ぞうがどきどきして、せっかく考えてきた話のじゅんばんも、いつのまにかどこかに行ってしまいます。
じつは、じこしょうかいで話すことは、たった三つに決めておくだけで、ぐっと落ち着いて話せるようになります。一つ目は名前、二つ目は好きなこと一つ、三つ目はさい後のひとこと。長い話よりも、心の中でこの三つだけ用意しておくほうが、本番でずっと話しやすくなります。この記事では、名前の伝え方の工夫、好きなことの上手なしぼり方、いんしょうにのこるさい後のひとこと、声と顔の向きの整え方、家でできる三十秒のれんしゅう方法をしょうかいします。
自己紹介で大事な3つの要素
自己紹介は、長い時間をかけて全部を伝える必要はありません。三十秒くらいの短い時間でも、つぎの三つがそろっていれば、聞いている人の心にしっかりのこります。一つ目は名前。二つ目は、自分の好きなこと一つ。三つ目は、これから仲よくしてほしいというひとことです。
要素 | 何を伝えるか | 時間のめやす |
|---|---|---|
名前 | 自分の名前と、よびかたのきぼう | 5〜10秒 |
好きなこと | いちばん話せる好きなこと一つ | 15〜20秒 |
さい後のひとこと | これから仲よくしてほしい気持ち | 5〜10秒 |
三つを全部足しても、30秒から40秒くらい。一だん落分の話の長さです。これくらいなら、緊ちょうしていても、心の中で順番をおぼえておけます。三つのうち一つでも入っていれば、自己紹介としてはちゃんと成立します。むりに長く話そうとして、とちゅうで止まってしまうよりも、短くてもしっかり言いきるほうが、相手にいんしょうがのこります。
たくさん話そうとしないことが大事
初めて会う人の前だと、つい「もっと自分のことを知ってもらいたい」と思って、たくさん話したくなります。でも、聞いている人は、はじめて会う相手の話を一度にぜんぶおぼえることはできません。むしろ、「名前」「好きなこと」「最後のひとこと」のように、ポイントを少なくしぼったほうが、相手のきおくにのこりやすくなります。たくさん話すよりも、しぼって話す。これがじこしょうかいの大じなポイントです。
名前の伝え方の工夫
自己紹介でいちばん大じなのが、名前です。名前は、これから何度もよびあう言葉になるので、はっきりと、ていねいに伝えましょう。ふだんの会話より、すこしゆっくりめに、口を大きく開けて言うのがコツです。「はやしはるとです」のように、苗字と名前のあいだに、少しだけ間(ま)をあけると、聞き取ってもらいやすくなります。
- ふだんよりすこしゆっくりめに言う
- 苗字と名前のあいだに小さな間をいれる
- よびかたのきぼうがあれば伝える(「はるとってよんでください」など)
- 同じ名前の人がクラスにいる場合は、ちがう所をひとことくわえる
- むずかしい字の場合は、「◯◯の字を書きます」とせつ明する
よびかたのきぼうを伝えておくと、これから話しかけてくれる時に相手も気がらくになります。「はやしさん」より「はるとくん」のほうがうれしいなら、最初にそう言っておくとよいでしょう。ただし、にがてなあだ名がある場合は、わざわざ言わなくても大じょうぶです。あとから少しずつ、いっしょにすごしながら伝えていけば足ります。
名前のせつ明をひと言そえてもいい
名前にむずかしい漢字がつかわれている場合は、「春に夏で、はるかなつき」「むぎ畑のばたけのほのか」のように、字のせつ明をひとことそえるのもおすすめです。ちょっとしたエピソードをくわえると、聞いている人もきょうみを持って聞いてくれます。たとえば、「春に生まれたから春人(はると)になりました」と一文足すと、それだけで名前のいんしょうがぐっと強くなります。
好きなことを一つにしぼる
じこしょうかいで二つ目に話すのは、自分の好きなことです。ここでも、たくさん話さないのがコツ。「サッカーとか、ピアノとか、読書とか…」というふうに、ずらずらと並べるのではなく、いちばん話したい好きなことを一つだけえらびます。一つにしぼると、聞いている人もおぼえやすくなりますし、後で話しかけてくれるきっかけにもなります。
しぼり方の例 | 伝え方 |
|---|---|
サッカーが好き | 土日はちかくの公園でサッカーをしています |
本を読むのが好き | 読書記ろくをつけていて、今月は5さつ読みました |
ピアノが好き | 5才から続けていて、好きな曲はサクラサクラです |
工作が好き | こうさく用紙でいろんな立体を作るのが好きです |
動物が好き | 家に犬がいて、毎日いっしょにさんぽしています |
好きなことを話すときは、ただ「好きです」とだけ言うよりも、「どんなふうに好きか」を一つそえると、ぐっと伝わりやすくなります。「サッカーが好きで、土曜日は地いきのチームでれんしゅうしています」「本を読むのが好きで、今いちばん心にのこっているお話は◯◯です」というふうに、自分のじっさいの生活と結びつけて話します。これだけで、聞いている人にあなたのふだんのようすが見えてきます。
「ちょっとめずらしい好き」だとおぼえてもらいやすい
もしいくつかの好きなことから一つえらべるなら、ちょっとめずらしい好きをえらぶと、おぼえてもらいやすくなります。たとえば「将棋が好き」「化石を集めるのが好き」「天気予報を見るのが好き」のような、クラスでもあまりかぶらなさそうな好きです。サッカーや野球のような人気のスポーツも、もちろん良いのですが、聞き手の中で他の人とまざってしまうこともあります。とくちょうのある好きは、自分のいんしょうを残しやすくしてくれます。
最後のひとことで印象を残す
じこしょうかいの三つ目は、最後のひとことです。「これから一年間、よろしくおねがいします」のような、ありきたりのひとことでも大じょうぶですが、もう少しだけ自分の気持ちをのせると、ぐっとあたたかいいんしょうになります。「いろんな人と話してみたいです」「サッカーがすきな人がいたら、ぜひ声をかけてください」など、これからの自分の気持ちや、相手にしてほしいことを一つくわえます。
- これから一年間、よろしくおねがいします
- いろんな人と話したいので、ぜひ声をかけてください
- クラスで楽しい思い出をたくさん作りたいです
- まだ慣れないことも多いので、いろいろ教えてください
- みんなと早くなかよくなれたら、うれしいです
「よろしくおねがいします」は、自己紹介をしめくくる定番のひと言です。これを言うと、聞いている人にも「これで終わりだな」というのが伝わって、はく手のタイミングを作ってあげることができます。さいごのひとことを言い終わったら、すこし間をおいて、ぺこっと小さく頭を下げると、見ている人にもていねいないんしょうがのこります。
声と顔の向きで伝わり方が変わる
何を話すかだけでなく、どう話すかも大じです。声の大きさ、顔の向き、目せん。この三つを意しきするだけで、同じ内ようでも、伝わり方がぐっとよくなります。とくに大じなのは、教室のいちばん後ろの人にもとどく声で話すこと。自分の感覚では「ちょっと大きすぎるかな」と思うくらいの声が、ちょうどよく聞こえます。
ポイント | コツ |
|---|---|
声の大きさ | いちばん後ろの席の人にとどく大きさで |
顔の向き | 下を向かず、教室全体を見るように |
目せん | ときどき左、まん中、右と動かす |
ゆっくりさ | ふだんの会話より、すこしゆっくりめ |
しせい | 足は肩はばに開いて、せなかをのばす |
顔の向きは、ずっと一人だけを見るのではなく、ときどき左の人、まん中の人、右の人と、ゆっくり動かすとよいです。そうすると、教室にいる全員に話しかけているように感じてもらえます。手はぶらぶらさせないで、おなかの前で軽く重ねるか、横にそっと下ろします。きん張すると、つい手をうごかしてしまうので、立つ前に深呼きゅうを一回するのがおすすめです。
コピペで使える自己紹介テンプレ集
本番の前に、場面べつの自己紹介の見本を声に出してれんしゅうしておくと、教室の前に立ったときに落ち着いて話せます。下の四つのれいは、どれも30秒くらいで話せる長さです。名前や好きなことのところを、自分のじっさいの内ように変えて、口に出して読んでみてください。
新学期のクラス
こんにちは、◯◯小学校5年2組になった、林はるとです。サッカーが好きで、土曜日は地いきのチームでれんしゅうしています。クラスのみんなと、楽しい思い出をたくさん作っていきたいです。よろしくおねがいします。クラブ・委員会
はじめまして、5年2組の林はるとです。本を読むのが好きで、今いちばん心にのこっている本は「◯◯」というお話です。このクラブで、いろんな本にふれてみたいです。よろしくおねがいします。全校集会・代表あいさつ
みなさん、こんにちは。5年2組の林はると、と申します。今学期から、図書いいんになりました。読書ノートをつけているので、おすすめの本をしょうかいできたらと思います。一年間、よろしくおねがいします。オンライン授業
こんにちは、画面ごしですみません。5年2組の林はるとです。家ではいぬをかっていて、毎日いっしょにさんぽしています。画面の中だけど、みんなと話せるのを楽しみにしています。よろしくおねがいします。
見本を見ながられんしゅうするときは、まず一回ぜんぶ読んでみて、つぎに紙を見ないでもう一度言ってみます。三回くらいくりかえすと、自然に自分の言葉になってきます。場面によって、声の大きさや話す速さも少し変えてみるとよいでしょう。クラスでの自己紹介は教室全体にとどく声で、オンラインでは画面のマイクに向かってはっきりと話します。場面に合わせた話し方ができるようになると、本番でもこわくなくなります。
やってみよう:家で30秒れんしゅう
本番でいきなり話そうとすると、頭が真っ白になりがちです。だから、前の日に家で30秒のれんしゅうをしておきましょう。お家の人に聞いてもらえるなら、いちばんよいです。一人でれんしゅうするときは、かがみの前に立って、自分の顔を見ながら話してみます。声の大きさや、顔の向きが、自分でかくにんできます。
- 名前・好きなこと一つ・さい後のひとことを、紙にメモする
- 紙を見ないで、声に出してれんしゅうする(三回くらい)
- かがみの前で、目せんと顔の向きを意しきしてもう一回
- お家の人に聞いてもらって、感想をもらう
- 本番の朝、もう一度小さな声でつぶやいて、心の中でかくにんする
前の夜に三十秒だけれんしゅうしておくと、本番のあさ、教室の前に立ったときの安心感がまるでちがいます。決めておいた三つを順番に話せば、あっという間に終わるはずです。話し終わったあとに、クラスメイトから「サッカー好きなんだ、いっしょにやろうよ」と声をかけてもらえるかもしれません。その日のうちに新しい友だちができることだってあります。じこしょうかいは、たった三十秒で、新しい一年を変えるきっかけになります。
