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12項目
「池」「海」「泳」「流」。この四つの漢字をならべてみると、左がわの形が同じだと気づきます。点が三つ、ななめにならんでいる形です。これは「さんずい」と呼ばれる部首で、水に関係する漢字につくしるしです。一字ずつバラバラに見ていたときには気づかなかった共通点が、ならべてみると急に見えてきます。
漢字は、何度書いても次の日には半分わすれてしまうことがあります。けれど、部首ごとに仲間でまとめて見てみると、覚えるためのヒントがふえていきます。
結論:部首という仲間のしるしでまとめて漢字を覚える
- 部首は漢字の中にある仲間のしるしで、同じ部首をもつ字は意味のなかまであることが多いです。
- さんずいは水、きへんは木、にんべんは人のように、部首から知らない字の意味をある程度予想し、最後は辞典でたしかめます。
- 表に部首、うらに仲間の漢字を書く部首カードを作り、すきな時間に1枚ずつめくって仲間の字を言えるかためします。
- 部首が分かると漢字辞典の部首索引が使え、読み方を知らない字でもたどりつけるようになります。
部首って何の役に立つの
部首は、漢字の中にある「仲間のしるし」のことです。同じ部首をもつ漢字は、意味のなかまであることが多いです。「さんずい」のつく字はだいたい水に関係する、「きへん」のつく字はだいたい木に関係する、というように、部首を知っていれば、知らない漢字でも意味をある程度予想できるようになります。
漢字を一字ずつバラバラに覚えるよりも、部首ごとに仲間でまとめて覚えるほうが、頭に残りやすいです。なぜなら、一つの漢字を思い出したときに、同じ仲間の漢字も一緒に頭の中に出てきやすくなるからです。
水に関係する「さんずい」の仲間
「さんずい」は、漢字の左がわに点が三つ、ななめにならんでいる形をしています。これはもともと「水」を表した形が変わったものです。さんずいがつく漢字は、海・川・池などの水のあるところや、水の動きを表すことが多いです。
漢字 | 読み方 | 水とのつながり |
|---|---|---|
池 | いけ・チ | 水がたまったところ |
海 | うみ・カイ | 広い水のひろがり |
泳 | およぐ・エイ | 水の中を動くこと |
流 | ながれる・リュウ | 水が動くこと |
湖 | みずうみ・コ | 大きな池のような水 |
温 | あたたかい・オン | 水があたたかいこと |
木に関係する「きへん」の仲間
「きへん」は、漢字の左がわに「木」の形がついたものです。きへんがつく漢字は、木の種類、木でできたもの、木のある場所などを表すことが多いです。
漢字 | 読み方 | 木とのつながり |
|---|---|---|
林 | はやし・リン | 木がいくつかある場所 |
校 | コウ | きへん(木)が意味の部分、「交」が音の部分 |
村 | むら・ソン | きへん(木)が意味の部分、「寸」が音の部分 |
板 | いた・ハン | 木をうすく切ったもの |
柱 | はしら・チュウ | 木でできた家のささえ |
橋 | はし・キョウ | 木でつくられたわたるための道 |
人に関係する「にんべん」の仲間
「にんべん」は、漢字の左がわに人がたっている形がついたものです。「人」という字をたてに細長くしたような形です。にんべんがつく漢字は、人の行いや、人と人のかかわりを表すことが多いです。
漢字 | 読み方 | 人とのつながり |
|---|---|---|
休 | やすむ・キュウ | 人が体を休める |
体 | からだ・タイ | 人のからだ |
仕 | つかえる・シ | 人が何かにつかえてはたらく |
作 | つくる・サク | 人が何かをつくる |
住 | すむ・ジュウ | 人がそこで生活する |
仲 | なか・チュウ | 人と人のあいだ |
ほかにもよく出てくる部首があります。草に関係する「くさかんむり」(草・花・茶など)、糸に関係する「いとへん」(組・線・絵など)、口に関係する「くちへん」(味・呼・吸など)、手に関係する「てへん」(持・拾・打など)など、知っているとどんどん仲間がふえていきます。
もっと身近な部首も覚えておく
家に帰ったら、身のまわりの文字をながめてみてください。本のタイトル、新聞、お店の看板。よく見ると、知っている部首がたくさんかくれています。よく出てくる部首をもう少し知っておくと、見つけられる仲間がふえていきます。
部首 | 意味 | 仲間の例 |
|---|---|---|
くさかんむり | 草や植物 | 草・花・茶・葉・薬 |
いとへん | 糸や布 | 組・線・絵・紙・細 |
あめかんむり | 雨や空のようす | 雪・雲・電 |
うかんむり | 家や屋根 | 家・室・宿・寒・客 |
しめすへん | 神や祭り | 社・神・祝・福・礼 |
ごんべん | 言葉や話すこと | 話・記・読・語・計 |
にくづき | からだや肉に関係する | 胃・育・腸・胸 |
「あめかんむり」は、雨という字を上にのせた形で、雨や雪、かみなりなど、空のようすに関係します。「うかんむり」は屋根のような形で、家や住むことに関係します。「しめすへん」は神や祭りごとに関係します。なお「いとへん」は「糸」が漢字の左がわに来たときの呼び名です。
「糸」一字のときは、その字ぜんたいが部首になります。「にくづき」は「腸」「胸」のように左がわに来ることも、「胃」「育」のように下に来ることもあります。形と意味がつながると、初めて見る漢字でも「これは家のなかまかな」と予想できるようになります。
カードで部首ごとに整理してみる
部首を覚えるときに使いやすいのが「部首カード」です。やり方は、白い小さなカード(名刺サイズの紙でじゅうぶん)に、表に部首、うらに仲間の漢字を書きます。たとえば表に「さんずい」、うらに「池・海・泳・流・湖」と書く、というぐあいです。
カードを10〜20枚作っておくと、すきな時間に1枚ずつめくって、遊びながら練習できます。表を見て仲間の漢字を3つ言えるかためすこともできるし、うらを見て部首を当てる遊びもできます。一人でもできるし、家族や友だちとクイズにすることもできます。
- 表に部首の名前(さんずい・きへん など)
- うらに仲間の漢字を3〜5つ
- カードはいつでも持ち運べるサイズにする
- 新しい部首を知ったら、その日のうちにカードを1枚作る
漢字辞典の「部首索引」とつなげる
部首がわかると、漢字辞典がぐっと使いやすくなります。漢字辞典には、「部首索引(ぶしゅさくいん)」というページがあって、部首ごとに漢字がまとめられています。読み方がわからない漢字でも、部首さえ見つけられれば、辞典でたどりつけるのです。
たとえば本を読んでいて「湖」という知らない字に出会ったとします。読み方は分からなくても、左がさんずいだとわかります。辞典の部首索引で「さんずい」のページを開けば、さんずいの仲間の漢字が並んでいて、その中から「湖」が見つけられます。部首は、漢字辞典への入り口なのです。
部首から漢字を想像してみる
部首がわかると、知らない漢字を見たときに「これは何の仲間かな」と考えられるようになります。
たとえば「池」を見て、「左がさんずいだから水のことかな」と想像してから、右がわの「也」は音を表す部分なので、意味のヒントは左がわのさんずいのほうにあります。意味を予想してから読み方を覚えると、ただ書きうつすときより記おくに残りやすくなります。
- まず漢字の左がわか上の部分に注目する
- 見たことのある部首をさがす
- その部首が表しているもの(水・木・人・草など)を思い出す
- その仲間の意味だろうと予想してから、辞典でたしかめる
部首ごとに見比べる漢字の仲間
よく出てくる部首をまとめて見直したいときは、下のリストをそのままノートにうつしてみましょう。同じ部首をもつ漢字を仲間でならべると、字の意味のつながりが見えてきます。自分の知っている字を、空いているところに書きたしていくのもおすすめです。
部首 | 意味 | 仲間の漢字 |
|---|---|---|
さんずい | 水に関係する | 池・海・泳・流・湖・温 |
きへん | 木に関係する | 林・村・板・柱・橋・校 |
にんべん | 人に関係する | 休・体・作・住・仲・仕 |
くさかんむり | 草や植物 | 草・花・茶・葉・薬 |
いとへん | 糸や布 | 組・線・絵・紙・細 |
ごんべん | 言葉や話すこと | 話・記・読・語・計 |
うかんむり | 家や屋根 | 家・室・宿・客・寒 |
てへん | 手の動き | 持・拾・打・指・投 |
やってみよう:部首ごとに漢字を集める
ノートを4つに区切って、「さんずい」「きへん」「にんべん」「くさかんむり」と書きます。教科書から、それぞれの部首がつく漢字を3つずつさがして書きこんでみましょう。
書き終わったら、その漢字の意味と部首のつながりをひとことで書きそえます。「池=水がたまった場所」のような形です。仲間でならべると、覚える数が同じでも、ぐっと整理されて見えます。
部首のよくある疑問
部首は漢字のどこにあるの。
左・右・上・下・かまえ(外がわ)など、字によってちがいます。多いのは左がわです。
部首から意味がぜったいに分かるの。
ぜったいではありませんが、ヒントになります。最後は辞典でたしかめましょう。
部首は一つの字に一つだけ。
一つの漢字につき、辞典では一つの部首にまとめられています。
部首は、漢字をバラバラの記号ではなく、仲間どうしのつながりに見せてくれる地図のようなものです。バラバラだった漢字が地図でつながって見えるようになると、漢字をおぼえることが少しずつ楽になっていきます。
