つなぎ言葉「だから・しかし・つまり」の使い分けと作文で迷わない選び方

つなぎ言葉「だから・しかし・つまり」の使い分けと作文で迷わない選び方の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

作文で使うつなぎ言葉(接続詞)を、「だから」「しかし」「つまり」「また」など4つの仲間に分けてやさしく整理します。文と文の関係に合わせて使い分けるコツを、れいで確かめられます。

目次

  1. つなぎ言葉は文と文の道しるべ
  2. 理由をつなぐ「だから・なぜなら」
  3. ぎゃくをつなぐ「しかし・でも・ところが」
  4. 言いかえをつなぐ「つまり・要するに」
  5. ならべるときの「また・そして・さらに」
  6. 作文を読み返してつなぎ言葉を直す手順
  7. コピペで使えるつなぎ言葉サンプル文集
  8. よくある疑問

作文を書いていて、「ここは『だから』かな、それとも『しかし』かな」と迷ってしまうことはありませんか。「あめが好きです。だから、雨がきらいです」のように、つなぎ言葉のえらび方をまちがえると、文ぜんたいの意味がおかしくなってしまいます。「テストでまちがえました。しかし、勉強が足りなかったからです」のような文も、よく見るとつなぎ言葉が合っていません。つなぎ言葉は、ただの飾りではなく、文と文の関係を読み手に伝える大事な言葉です。

つなぎ言葉は、文と文の道しるべです。次の文がどんな方向に進むかを、読む人に教える矢印のような役わりをもっています。「だから」「しかし」「つまり」「また」では、矢印の向きがそれぞれちがいます。この記事では、つなぎ言葉を「理由とけっか」「ぎゃく」「言いかえ」「ならべる」の四つの仲間に分けて、それぞれの使い分け方、作文での選び方、書き終えたあとに見直す手順を、小学校三年生・四年生の作文れんしゅうに合わせて整理します。

つなぎ言葉は文と文の道しるべ

つなぎ言葉(国語ではよく「接続語」と言います)は、前の文と後ろの文をつなぐ役わりをもつ言葉です。「だから」「しかし」「つまり」「また」「では」など、いろいろなしゅるいがあります。だいじなのは、つなぎ言葉ごとに「文の進む方向」がちがうということです。同じ二つの文をつなぐときでも、つなぎ言葉がちがえば、読む人がうける意味も大きくかわります。

たとえば、「あめが好きです。」と「雨はきらいです。」を「だから」でつなぐと、何かおかしな文になります。なぜなら「だから」は、前の文が理由になって、後ろの文がそのけっかになる場合に使うつなぎ言葉だからです。「あめが好き」が理由なら、後ろは「雨がきらい」ではなく「雨もうれしい」のような文がふしぜんではありません。じっさいに、しょうたが書きたかったのは「あめは好きだけれど、雨はきらい」だったので、「しかし」を使うのが正かいでした。

つなぎ言葉は、おおまかに次の四つの仲間に分けて覚えると、使い分けがらくになります。

仲間

代表的なつなぎ言葉

はたらき

理由とけっか

だから、なぜなら、それで、そのため

前と後ろを「理由」と「けっか」でつなぐ

ぎゃく(反対)

しかし、でも、ところが、けれども

前と後ろがぎゃくの内ようになる

言いかえ

つまり、要するに、いいかえれば

前の文を別の言葉で言い直す

ならべる

また、そして、さらに

同じような内ようをつけくわえる

理由をつなぐ「だから・なぜなら」

理由のなかまには、「だから」「なぜなら」「それで」「そのため」などがあります。これらは、前の文と後ろの文を「理由」と「けっか」でつなぐ役わりをもっています。ちがいは、矢印の向きが反たいなことです。「だから」は前が理由で、後ろがけっか。「なぜなら」は前がけっかで、後ろが理由になります。

  • だから:「雨がふっていた。だから、かさを持っていった。」(理由 → けっか)
  • なぜなら:「かさを持っていった。なぜなら、雨がふっていたからだ。」(けっか → 理由)
  • それで:「電車がおくれた。それで、ちこくしてしまった。」(理由 → けっか)
  • そのため:「足をけがした。そのため、運動会はやすんだ。」(理由 → けっか)

しょうたが書いた「テストでまちがえました。しかし、勉強が足りなかったからです」が変だったのは、「テストでまちがえた」がけっかで、「勉強が足りなかった」が理由だったからです。けっかの後に理由を続けるときは、「しかし」ではなく「なぜなら」を使います。「テストでまちがえました。なぜなら、勉強が足りなかったからです」と書くと、すっきりした文になります。

ぎゃくをつなぐ「しかし・でも・ところが」

ぎゃくのなかまには、「しかし」「でも」「ところが」「けれども」などがあります。これらは、前の文と後ろの文がぎゃくの内ように進むときに使います。読む人は、つなぎ言葉を見たしゅんかんに「次は反たいの話が来るな」と心のじゅんびができます。だから、ぎゃくのつなぎ言葉を正しく使えると、文がぐっと読みやすくなります。

つなぎ言葉

使う場面

例文

しかし

かたい文章、作文に向く

雨がふっていた。しかし、運動会は行われた

でも

話し言葉、やわらかい文章

いっぱい食べた。でも、まだおなかがすいている

ところが

おどろきがあるとき

勝つと思っていた。ところが、負けてしまった

けれども

ていねいな文章

練習をした。けれども、本番ではしっぱいした

ぎゃくのつなぎ言葉を使うときの大事なポイントは、「本当に前と後ろがぎゃくになっているか」を一度確かめることです。「うれしかった。しかし、楽しかった」のように、ぎゃくでない二つの文を「しかし」でつなぐと、読む人がこんらんしてしまいます。書いたあとに、声に出して読んでみると、ふしぜんな「しかし」に気がつきやすくなります。

言いかえをつなぐ「つまり・要するに」

言いかえのなかまには、「つまり」「要するに」「いいかえれば」などがあります。これらは、前の文をべつの言葉でかんたんに言い直すときに使います。長い説明をしたあとで、「短くまとめると○○ということだよ」と読み手に伝えたいときにべんりです。作文や説明文の中で、自分のかんがえをはっきりさせたいときによく使われます。

  • つまり:「毎日少しずつ練習を続けた。つまり、上たつへのちかみちは毎日のれんしゅうだ」
  • 要するに:「いろいろ話しましたが、要するに、もっと早くおきよう、ということです」
  • いいかえれば:「一日五分だけ本を読む。いいかえれば、一週間で三十五分の読書ができる」

言いかえのつなぎ言葉を使うときの注意は、「同じことを二回くり返すだけ」にならないようにすることです。「ぼくはサッカーがすきだ。つまり、サッカーがすきだ」では、言いかえになっていません。前の文の中ようを、短く・分かりやすく・自分の言葉で言い直すのが、言いかえのコツです。

ならべるときの「また・そして・さらに」

ならべるなかまには、「また」「そして」「さらに」などがあります。これらは、前の文と同じような内ようを後ろに付け足したいときに使います。三つ以上のことをじゅんに書いていくときや、もう一つの理由を付けくわえたいときに大かつやくします。

つなぎ言葉

はたらき

例文

また

別のことをならべる

兄はサッカーがすきだ。また、ピアノもすきだ

そして

時間の流れに合わせてつなぐ

本を読んだ。そして、感想をノートに書いた

さらに

前の話に強さを加える

雨がふってきた。さらに、風までふきはじめた

「そして」は時間の流れに合わせて使うと、しぜんな文になります。「また」は同じレベルの内ようをならべるときに、「さらに」は前よりももっと強い内ようをつけたすときに使い分けると、文がいきいきしてきます。同じつなぎ言葉を何回も連ぞくで使うと、文がたんちょうになるので、いくつかをまぜて使うのがコツです。

作文を読み返してつなぎ言葉を直す手順

つなぎ言葉の使い分けは、書きながら考えるよりも、書き終わったあとに読み返して直すほうがやりやすいです。書いているとちゅうは、つなぎたい二つの文の中ようをじっくり考えるよゆうがありませんが、書き終わってから読み返すと、矢印の向きが変だなと感じる場所がぱっと見つかります。

  1. ステップ1:作文を書き終わったら、声に出してすべての文をゆっくり読む
  2. ステップ2:つなぎ言葉のところで止まって、「前と後ろのかんけいは何か」を考える
  3. ステップ3:「理由か、ぎゃくか、言いかえか、ならべるか」のどの仲間かを決める
  4. ステップ4:仲間とちがうつなぎ言葉を使っていたら、正しい仲間の言葉に直す

しょうたは、この手順を作文の見直しに取り入れてから、つなぎ言葉のまちがいがぐんとへりました。書きながらつい使ってしまう「しかし」も、読み返すと「これはむしろ『だから』だな」と気づけるようになります。文と文をつなぐ道しるべが正しい向きにそろうと、作文ぜんたいがすっきり読みやすくなります。

コピペで使えるつなぎ言葉サンプル文集

使い分けに自信がないときは、まず短い例文を見て、形からまねるのが近道です。下の表には、四つの仲間ごとに、よく使うつなぎ言葉と、そのまま作文に使える短い例文をまとめておきました。自分の書きたい場面に近いものをえらんで、人物や場所だけ入れかえれば、自然な作文になります。

分類

つなぎ言葉

例文

理由とけっか

だから

朝早くおきた。だから、ちこくしないですんだ。

理由とけっか

なぜなら

お母さんに感しゃした。なぜなら、お弁当を作ってくれたからだ。

理由とけっか

それで

バスがおくれた。それで、走って学校に向かった。

理由とけっか

そのため

台風が近づいた。そのため、運動会は中止になった。

ぎゃく(反対)

しかし

いっしょうけんめい練習した。しかし、本番ではきんちょうしてしまった。

ぎゃく(反対)

でも

おなかがいっぱいだった。でも、デザートは食べたかった。

ぎゃく(反対)

ところが

一位だと思っていた。ところが、二位に終わってしまった。

ぎゃく(反対)

けれども

雨がふっていた。けれども、しあいは行われた。

言いかえ

つまり

毎日少しずつ続けた。つまり、れんしゅうのつみ重ねが力になった。

言いかえ

要するに

いろいろ話したが、要するに、明日もがんばろうということだ。

言いかえ

いいかえれば

一日五分の読書を続けた。いいかえれば、一週間で本一さつ分の力になる。

ならべる

また

兄は野球がすきだ。また、サッカーもすきだ。

ならべる

そして

夕食を食べた。そして、家族でテレビを見た。

ならべる

さらに

雨がふりだした。さらに、風までふきはじめた。

よくある疑問

同じつなぎ言葉を何回もつかってもいいですか。

二回ぐらいまでなら大じょうぶです。三回いじょう続くと、たんちょうな文になります。「また」「さらに」「そして」を入れかえると、リズムがよくなります。

文の中ほどに「しかし」「だから」を入れてもいいですか。

入れられますが、文の始めに置くほうが読みやすいです。「しかし、雨はやんだ」のように、つなぎ言葉は文の頭がベストです。

つなぎ言葉なしで文をつなげてもいいですか。

短い作文ならじゅうぶん通じます。ただし、論せつ文や説明文では、矢印があるほうが読みやすくなります。

「でも」と「しかし」はどちらを使えばいいですか。

作文や説明文では「しかし」、日記や手紙では「でも」が向いています。場面に合わせて使い分けます。