つなぎ言葉「だから・しかし・つまり」の使い分けと作文での選び方

つなぎ言葉「だから・しかし・つまり」の使い分けと作文で迷わない選び方の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

作文で使うつなぎ言葉(接続詞)を、「だから」「しかし」「つまり」「また」など4つの仲間に分けてやさしく整理します。文と文の関係に合わせて使い分けるコツを、れいで確かめられます。

目次

9項目
  1. 結論:「だから」は理由とけっか、「しかし」はぎゃく、「つまり」は言いかえの仲間
  2. つなぎ言葉は文と文の道しるべ
  3. 理由をつなぐ「だから・なぜなら」
  4. ぎゃくをつなぐ「しかし・でも・ところが」
  5. 言いかえをつなぐ「つまり・要するに」
  6. ならべるときの「また・そして・さらに」
  7. 作文を読み返してつなぎ言葉を直す手順
  8. つなぎ言葉による文の関係を例で確かめる
  9. つなぎ言葉のよくある疑問

作文さくぶんを書かいていて、「ここは『だから』かな、それとも『しかし』かな」と迷まよってしまうことはありませんか。「雨あめがふっていました。だから、運動会うんどうかいは行おこなわれました」のように、つなぎ言葉ことばのえらび方かたをまちがえると、文ぶんぜんたいの意味いみがおかしくなってしまいます。

「テストでまちがえました。しかし、勉強べんきょうが足たりなかったからです」のような文ぶんも、よく見みるとつなぎ言葉ことばが合あっていません。つなぎ言葉ことばは、ただの飾かざりではなく、文ぶんと文ぶんの関係かんけいを読み手よみてに伝つたえる大事だいじな言葉ことばです。

つなぎ言葉ことばは、文ぶんと文ぶんの道みちしるべです。次つぎの文ぶんがどんな方向ほうこうに進すすむかを、読よむ人ひとに教おしえる矢印やじるしのような役やくわりをもっています。「だから」「しかし」「つまり」「また」では、矢印やじるしの向むきがそれぞれちがいます。

結論けつろん:「だから」は理由りゆうとけっか、「しかし」はぎゃく、「つまり」は言いいかえの仲間なかま

  • つなぎ言葉ことばは次つぎの文ぶんの進すすむ方向ほうこうを教おしえる文ぶんと文ぶんの道みちしるべで、四よっつの仲間なかまに分わけると使い分つかいわけがらくになります。
  • 四よっつめのならべる仲間なかまは「また・そして・さらに」で、同おなじような内ないようをつけくわえるときに使つかいます。
  • 「だから」は前まえが理由りゆうで後うしろがけっか、「なぜなら」は前まえがけっかで後うしろが理由りゆうと、矢印やじるしの向むきが反対はんたいです。
  • 書かき終おわったら声こえに出だして読み返よみかえし、前まえと後うしろの関係かんけいに合あわないつなぎ言葉ことばを、正ただしい仲間なかまの言葉ことばに直なおします。

つなぎ言葉ことばは文ぶんと文ぶんの道みちしるべ

つなぎ言葉ことば(国語こくごではよく「接続せつぞく語ご」と言いいます)は、前まえの文ぶんと後うしろの文ぶんをつなぐ役やくわりをもつ言葉ことばです。「だから」「しかし」「つまり」「また」「では」など、いろいろなしゅるいがあります。

だいじなのは、つなぎ言葉ことばごとに「文ぶんの進すすむ方向ほうこう」がちがうということです。同おなじ二ふたつの文ぶんをつなぐときでも、つなぎ言葉ことばがちがえば、読よむ人ひとがうける意味いみも大おおきくかわります。

たとえば、「雨あめがふっていました。」と「運動会うんどうかいは行おこなわれました。」を「だから」でつなぐと、何なにかおかしな文ぶんになります。なぜなら「だから」は、前まえの文ぶんが理由りゆうになって、後うしろの文ぶんがそのけっかになる場合ばあいに使つかうつなぎ言葉ことばだからです。

「雨あめがふっていた」が理由りゆうなら、後うしろには「運動会うんどうかいは中止ちゅうしになりました」のような文ぶんがくるのがしぜんです。雨あめなのに運動会うんどうかいが行おこなわれたことを書かきたいなら、「しかし」を使つかうのが正せいかいです。

つなぎ言葉ことばは、おおまかに次つぎの四よっつの仲間なかまに分わけて覚おぼえると、使い分つかいわけがらくになります。

仲間なかま

代表だいひょう的てきなつなぎ言葉ことば

はたらき

理由りゆうとけっか

だから、なぜなら、それで、そのため

前まえと後うしろを「理由りゆう」と「けっか」でつなぐ

ぎゃく(反対はんたい)

しかし、でも、ところが、けれども

前まえと後うしろがぎゃくの内ないようになる

言いいかえ

つまり、要ようするに、いいかえれば

前まえの文ぶんを別べつの言葉ことばで言い直いいなおす

ならべる

また、そして、さらに

同おなじような内ないようをつけくわえる

理由りゆうをつなぐ「だから・なぜなら」

理由りゆうのなかまには、「だから」「なぜなら」「それで」「そのため」などがあります。これらは、前まえの文ぶんと後うしろの文ぶんを「理由りゆう」と「けっか」でつなぐ役やくわりをもっています。ちがいは、矢印やじるしの向むきが反はんたいなことです。「だから」は前まえが理由りゆうで、後うしろがけっか。「なぜなら」は前まえがけっかで、後うしろが理由りゆうになります。

  • だから:「雨あめがふっていた。だから、かさを持もっていった。」(理由りゆう → けっか)
  • なぜなら:「かさを持もっていった。なぜなら、雨あめがふっていたからだ。」(けっか → 理由りゆう)
  • それで:「電車でんしゃがおくれた。それで、ちこくしてしまった。」(理由りゆう → けっか)
  • そのため:「足あしをけがした。そのため、運動会うんどうかいはやすんだ。」(理由りゆう → けっか)

「テストでまちがえました。しかし、勉強べんきょうが足たりなかったからです」という文ぶんが変へんなのは、「テストでまちがえた」がけっかで、「勉強べんきょうが足たりなかった」が理由りゆうだったからです。

けっかの後あとに理由りゆうを続つづけるときは、「しかし」ではなく「なぜなら」を使つかいます。「テストでまちがえました。なぜなら、勉強べんきょうが足たりなかったからです」と書かくと、すっきりした文ぶんになります。

ぎゃくをつなぐ「しかし・でも・ところが」

ぎゃくのなかまには、「しかし」「でも」「ところが」「けれども」などがあります。これらは、前まえの文ぶんと後うしろの文ぶんがぎゃくの内ないように進すすむときに使つかいます。読よむ人ひとは、つなぎ言葉ことばを見みたしゅんかんに「次つぎは反はんたいの話はなしが来くるな」と心こころのじゅんびができます。だから、ぎゃくのつなぎ言葉ことばを正ただしく使つかえると、文ぶんが読よみやすくなります。

つなぎ言葉ことば

使つかう場面ばめん

例文れいぶん

しかし

かたい文章ぶんしょう、作文さくぶんに向むく

雨あめがふっていた。しかし、運動会うんどうかいは行おこなわれた

でも

話し言葉はなしことば、やわらかい文章ぶんしょう

いっぱい食たべた。でも、まだおなかがすいている

ところが

おどろきがあるとき

勝かつと思おもっていた。ところが、負まけてしまった

けれども

ていねいな文章ぶんしょう

練習れんしゅうをした。けれども、本番ほんばんではしっぱいした

ぎゃくのつなぎ言葉ことばを使つかうときの大事だいじなポイントは、「本当ほんとうに前まえと後うしろがぎゃくになっているか」を一度いちど確たしかめることです。

「うれしかった。しかし、楽たのしかった」のように、ぎゃくでない二ふたつの文ぶんを「しかし」でつなぐと、読よむ人ひとがこんらんしてしまいます。書かいたあとに、声こえに出だして読よんでみると、ふしぜんな「しかし」に気きがつきやすくなります。

言いいかえをつなぐ「つまり・要ようするに」

言いいかえのなかまには、「つまり」「要ようするに」「いいかえれば」などがあります。これらは、前まえの文ぶんをべつの言葉ことばでかんたんに言い直いいなおすときに使つかいます。

長ながい説明せつめいをしたあとで、「短みじかくまとめると○○ということだよ」と読み手よみてに伝つたえたいときにべんりです。作文さくぶんや説明せつめい文ぶんの中なかで、自分じぶんのかんがえをはっきりさせたいときによく使つかわれます。

  • つまり:「毎日まいにち少すこしずつ練習れんしゅうを続つづけた。つまり、上じょうたつへのちかみちは毎日まいにちのれんしゅうだ」
  • 要ようするに:「いろいろ話はなしましたが、要ようするに、もっと早はやくおきよう、ということです」
  • いいかえれば:「一いち日にち五ご分ふんだけ本ほんを読よむ。いいかえれば、一週間いっしゅうかんで三さん十じゅう五ご分ふんの読書どくしょができる」

言いいかえのつなぎ言葉ことばを使つかうときの注意ちゅういは、「同おなじことを二に回かいくり返かえすだけ」にならないようにすることです。「ぼくはサッカーがすきだ。つまり、サッカーがすきだ」では、言いいかえになっていません。前まえの文ぶんの内ないようを、短みじかく・分わかりやすく・自分じぶんの言葉ことばで言い直いいなおすのが、言いいかえのコツです。

ならべるときの「また・そして・さらに」

ならべるなかまには、「また」「そして」「さらに」などがあります。これらは、前まえの文ぶんと同おなじような内ないようを後うしろに付け足つけたしたいときに使つかいます。三みっつ以上いじょうのことをじゅんに書かいていくときや、もう一ひとつの理由りゆうを付つけくわえたいときに大だいかつやくします。

つなぎ言葉ことば

はたらき

例文れいぶん

また

別べつのことをならべる

兄あにはサッカーがすきだ。また、ピアノもすきだ

そして

時間じかんの流ながれに合あわせてつなぐ

本ほんを読よんだ。そして、感想かんそうをノートに書かいた

さらに

前まえの話はなしに強つよさを加くわえる

雨あめがふってきた。さらに、風かぜまでふきはじめた

「そして」は時間じかんの流ながれに合あわせて使つかうと、しぜんな文ぶんになります。「また」は同おなじレベルの内ないようをならべるときに、「さらに」は前まえよりももっと強つよい内ないようをつけたすときに使い分つかいわけると、文ぶんがいきいきしてきます。同おなじつなぎ言葉ことばを何なん回かいも連れんぞくで使つかうと、文ぶんがたんちょうになるので、いくつかをまぜて使つかうのがコツです。

作文さくぶんを読み返よみかえしてつなぎ言葉ことばを直なおす手順てじゅん

つなぎ言葉ことばの使い分つかいわけは、書かきながら考かんがえるよりも、書かき終おわったあとに読み返よみかえして直なおすほうがやりやすいです。書かいているとちゅうは、つなぎたい二ふたつの文ぶんの内ないようをじっくり考かんがえるよゆうがありませんが、書かき終おわってから読み返よみかえすと、矢印やじるしの向むきが変へんだなと感かんじる場所ばしょがぱっと見みつかります。

  1. ステップ1:作文さくぶんを書かき終おわったら、声こえに出だしてすべての文ぶんをゆっくり読よむ
  2. ステップ2:つなぎ言葉ことばのところで止とまって、「前まえと後うしろのかんけいは何なにか」を考かんがえる
  3. ステップ3:「理由りゆうか、ぎゃくか、言いいかえか、ならべるか」のどの仲間なかまかを決きめる
  4. ステップ4:仲間なかまとちがうつなぎ言葉ことばを使つかっていたら、正ただしい仲間なかまの言葉ことばに直なおす

この手順てじゅんを作文さくぶんの見直みなおしに取り入とりいれると、つなぎ言葉ことばのまちがいに気きづきやすくなります。書かきながらつい使つかってしまう「しかし」も、読み返よみかえすと「これはむしろ『だから』だな」と気きづけるようになります。文ぶんと文ぶんをつなぐ道みちしるべが正ただしい向むきにそろうと、作文さくぶんぜんたいがすっきり読よみやすくなります。

つなぎ言葉ことばによる文ぶんの関係かんけいを例れいで確たしかめる

使い分つかいわけに自信じしんがないときは、まず短みじかい例文れいぶんを見みて、前まえの文ぶんと後うしろの文ぶんがどうつながっているかを確たしかめるのが近道ちかみちです。下したの表ひょうには、四よっつの仲間なかまごとに、よく使つかうつなぎ言葉ことばと短みじかい例文れいぶんをまとめておきました。自分じぶんの書かきたい場面ばめんに近ちかいものをさがして、前後ぜんごの関係かんけいが同おなじかどうかをたしかめてから使つかってください。

分類ぶんるい

つなぎ言葉ことば

例文れいぶん

理由りゆうとけっか

だから

朝あさ早はやくおきた。だから、ちこくしないですんだ。

理由りゆうとけっか

なぜなら

お母かあさんに感かんしゃした。なぜなら、お弁当べんとうを作つくってくれたからだ。

理由りゆうとけっか

それで

バスがおくれた。それで、走はしって学校がっこうに向むかった。

理由りゆうとけっか

そのため

台風たいふうが近ちかづいた。そのため、運動会うんどうかいは中止ちゅうしになった。

ぎゃく(反対はんたい)

しかし

いっしょうけんめい練習れんしゅうした。しかし、本番ほんばんではきんちょうしてしまった。

ぎゃく(反対はんたい)

でも

おなかがいっぱいだった。でも、デザートは食たべたかった。

ぎゃく(反対はんたい)

ところが

一いち位いだと思おもっていた。ところが、二に位いに終おわってしまった。

ぎゃく(反対はんたい)

けれども

雨あめがふっていた。けれども、しあいは行おこなわれた。

言いいかえ

つまり

毎日まいにち少すこしずつ続つづけた。つまり、れんしゅうのつみ重かさねが力ちからになった。

言いいかえ

要ようするに

いろいろ話はなしたが、要ようするに、明日あしたもがんばろうということだ。

言いいかえ

いいかえれば

毎日まいにち五ご分ふんずつ本ほんを読よんだ。いいかえれば、読書どくしょが毎日まいにちの習慣しゅうかんになったということだ。

ならべる

また

兄あには野球やきゅうがすきだ。また、サッカーもすきだ。

ならべる

そして

夕食ゆうしょくを食たべた。そして、家族かぞくでテレビを見みた。

ならべる

さらに

雨あめがふりだした。さらに、風かぜまでふきはじめた。

つなぎ言葉ことばのよくある疑問ぎもん

同おなじつなぎ言葉ことばを何なん回かいもつかってもいいですか。

二に回かいぐらいまでなら大だいじょうぶです。三さん回かいいじょう続つづくと、たんちょうな文ぶんになります。「また」「さらに」「そして」を入いれかえると、リズムがよくなります。

文ぶんの中なかほどに「しかし」「だから」を入いれてもいいですか。

入いれられますが、文ぶんの始はじめに置おくほうが読よみやすいです。「しかし、雨あめはやんだ」のように、つなぎ言葉ことばは文ぶんの頭あたまがベストです。

つなぎ言葉ことばなしで文ぶんをつなげてもいいですか。

短みじかい作文さくぶんならじゅうぶん通つうじます。ただし、論ろんせつ文ぶんや説明せつめい文ぶんでは、矢印やじるしがあるほうが読よみやすくなります。

「でも」と「しかし」はどちらを使つかえばいいですか。

作文さくぶんや説明せつめい文ぶんでは「しかし」、日記にっきや手紙てがみでは「でも」が向むいています。場面ばめんに合あわせて使い分つかいわけます。