主語と述語と修飾語の見つけ方と文を短く書くコツ

学習カードを見て主語・述語・修飾語を考える男子小学生のモノクロ線画

文の中の主語と述語をはっきりさせるコツを、作文でよくあるつまずきの例でやさしく整理します。「だれが」「どうする」を一文ずつ確かめる手順で、伝わる文の組み立て方をたしかめられます。

目次

14項目
  1. 結論:「だれが」「どうする」を見つけ、主語と述語を近づけて短く書く
  2. 主語は「だれが・何が」を表す言葉
  3. 述語は「どうする・どんなだ」を表す言葉
  4. 主語と述語のペアの例
  5. 修飾語はくわしく説明する言葉
  6. 修飾語の役わりの例
  7. 主語と述語を近づけると分かりやすい
  8. 書きかえの前と後
  9. 一文を短く区切るコツ
  10. 主語と述語で迷ったときのチェック
  11. 例文で確かめる主語・述語・修飾語
  12. やってみよう・自分の文を見直す
  13. 主語と述語のよくある疑問
  14. 主語と述語が見えると、文がやさしくなる

書かいた作文さくぶんに、「ここ、何なにが言いいたいの?」と先生せんせいから赤あかペンが入はいる。読み返よみかえしてみると、自分じぶんでも何なにを伝つたえたかったのかがすぐには分わからない。そんなときは、文ぶんの中なかで「だれが」「どうする」のところが、はっきりしていないのかもしれません。

日本語にほんごの文ぶんには、文ぶんの中心ちゅうしんになる「主語しゅご」と「述語じゅつご」というはたらきがあります。この二ふたつがそろっていて、近ちかくにあると、文ぶんは読よみやすくなります。

主語しゅごと述語じゅつごというと、むずかしそうに聞きこえるかもしれません。けれども、見みつけ方かたはとてもかんたんで、目めじるしになる小ちいさな言葉ことばがあるだけです。それに、主語しゅごと述語じゅつごのあいだに入はいる「修飾しゅうしょく語ご」とのバランスを考かんがえて書き直かきなおすと、長ながくなりすぎた文ぶんも読よみやすくなります。

結論けつろん:「だれが」「どうする」を見みつけ、主語しゅごと述語じゅつごを近ちかづけて短みじかく書かく

  • 主語しゅごは「だれが・何なにが」、述語じゅつごは「どうする・どんなだ・何なんだ」にあたる言葉ことばで、ペアでおぼえると分わかりやすくなります。
  • 主語しゅごは後うしろにつく「は」「が」を目めじるしにし、述語じゅつごはふつう文ぶんのいちばん終おわりにあるので、そこを見みます。
  • 修飾しゅうしょく語ごは「いつ」「どこで」「どんなふうに」をくわしくする言葉ことばですが、入いれすぎると主語しゅごと述語じゅつごが遠とおざかります。
  • 主語しゅごと述語じゅつごのあいだが長ながいときや、一文いちぶんにできごとが二ふたつ以上いじょうあるときは、「。」で二ふたつに分わけます。

主語しゅごは「だれが・何なにが」を表あらわす言葉ことば

主語しゅごというのは、文ぶんの中なかで「だれが」「何なにが」にあたる言葉ことばのことです。「ねこがねむる」という文ぶんでは、「ねこが」が主語しゅごです。「ぼくは本ほんを読よむ」では、「ぼくは」が主語しゅごにあたります。

文ぶんの中なかで、「どうする」「どんなだ」「何なんだ」のもとになっている人ひとやもの。それが主語しゅごの正体しょうたいです。日本語にほんごでは、「は」や「が」のような小ちいさな言葉ことばが主語しゅごの後うしろにつくことが多おおいので、これを目めじるしにすると見みつけやすくなります。

ただし、日本語にほんごの文ぶんでは、主語しゅごが書かかれていないこともあります。「学校がっこうへ行いきます」という文ぶんには、はっきりとした主語しゅごがありません。けれども、話はなしている場面ばめんから「わたしが」だとわかるので、自然しぜんに通つうじます。

話はなす言葉ことばではこれでよくても、作文さくぶんを書かくときは、はじめて読よむ人ひとにもわかるように、できるだけ主語しゅごを入いれて書かくと親切しんせつです。とくに、人ひとがたくさん出でてくる文ぶんでは、主語しゅごをはっきり書かきましょう。

述語じゅつごは「どうする・どんなだ」を表あらわす言葉ことば

述語じゅつごは、文ぶんの中なかで「どうする」「どんなだ」にあたる言葉ことばです。「ねこがねむる」では「ねむる」が述語じゅつごです。「空そらが青あおい」では「青あおい」、「あれは犬いぬだ」では「犬いぬだ」が述語じゅつごにあたります。

動うごき・ようす・何なんであるかのうち、どれかを表あらわしています。主語しゅごが「だれ・何なに」、述語じゅつごが「どうした・どんなだ・何なんだ」と、ペアでおぼえると分わかりやすくなります。

日本語にほんごの文ぶんでは、述語じゅつごはふつう文ぶんのいちばん終おわりに来きます。「わたしは、きのう公園こうえんで友ともだちと遊あそんだ」という文ぶんでは、いちばんうしろの「遊あそんだ」が述語じゅつごです。

長ながい文ぶんほど、述語じゅつごが遠とおくなりがちです。文ぶんの終おわりまでていねいに読よみ、最後さいごの言葉ことばが「どうした」「どんなだ」「何なんだ」のどれにあたるかを考かんがえると、述語じゅつごをきちんとつかむことができます。

主語しゅごと述語じゅつごのペアの例れい

文ぶん

主語しゅご

述語じゅつご

ねこがねむる。

ねこが

ねむる

空そらが青あおい。

空そらが

青あおい

ぼくは小学生しょうがくせいだ。

ぼくは

小学生しょうがくせいだ

赤あか組ぐみのおうえんが大おおきい。

おうえんが

大おおきい

弟おとうとは本ほんを読よむ。

弟おとうとは

読よむ

修飾しゅうしょく語ごはくわしく説明せつめいする言葉ことば

ほかの言葉ことばをくわしく説明せつめいする言葉ことばがあります。これを「修飾しゅうしょく語ご」とよびます。主語しゅごと述語じゅつごのあいだに入はいることもあれば、「赤あかい花はながさく。」の「赤あかい」のように、主語しゅごより前まえに来くることもあります。

たとえば「弟おとうとは本ほんを読よむ」を、「弟おとうとはきのう公園こうえんで本ほんを読よむ」と書かきかえてみましょう。「きのう」「公園こうえんで」が新あたらしく入はいった修飾しゅうしょく語ごです。「いつ」「どこで」「どんなふうに」をくわしくして、場面ばめんのイメージをはっきりさせるはたらきをしています。

修飾しゅうしょく語ごには、いろいろな種類しゅるいがあります。「赤あかい帽子ぼうし」のように名詞めいしをくわしくする言葉ことばも修飾しゅうしょく語ごの一ひとつです。「ゆっくり歩あるく」のように動うごきをくわしくする言葉ことばも修飾しゅうしょく語ごです。

文ぶんをていねいに書かこうとすると、自然しぜんと修飾しゅうしょく語ごの数かずがふえます。それ自体じたいは悪わるいことではありませんが、入いれすぎると、主語しゅごと述語じゅつごが遠とおざかってしまい、文ぶんの意味いみが伝つたわりにくくなります。

修飾しゅうしょく語ごの役やくわりの例れい

もとの文ぶん

修飾しゅうしょく語ごをたした文ぶん

たした修飾しゅうしょく語ご

弟おとうとは本ほんを読よむ。

弟おとうとはきのう本ほんを読よむ。

きのう

弟おとうとは本ほんを読よむ。

弟おとうとは図書としょ室しつで本ほんを読よむ。

図書としょ室しつで

弟おとうとは本ほんを読よむ。

弟おとうとはゆっくり本ほんを読よむ。

ゆっくり

花はながさく。

赤あかい花はながさく。

赤あかい

ねこが走はしる。

小ちいさなねこが走はしる。

小ちいさな

主語しゅごと述語じゅつごを近ちかづけると分わかりやすい

「ぼくは赤あか組ぐみのおうえんで大おおきな声こえでがんばっている人ひとがたくさんいてうれしかった。」という文ぶんを見直みなおしてみます。主語しゅごは「ぼくは」ですが、述語じゅつごの「うれしかった」までのあいだに、いろいろな言葉ことばがはさまっています。

これが、読よみづらさのいちばんの原げんいんです。主語しゅごと述語じゅつごのあいだが長ながくなりすぎると、読よむ人ひとはとちゅうで道みちに迷まよってしまいます。

同おなじことを言いうのにも、主語しゅごと述語じゅつごを近ちかづけて書かくと、分わかりやすくなります。「赤あか組ぐみのおうえんでは、大おおきな声こえでがんばっている人ひとがたくさんいた。ぼくはそれを見みてうれしかった。」と書かきなおすと、それぞれの文ぶんがすっきりします。

文ぶんを読よみやすくするには、主語しゅごと述語じゅつごのあいだをできるだけ短みじかくする。これが、作文さくぶんで大切たいせつなコツの一ひとつです。

書かきかえの前まえと後あと

書かきかえ前まえ

書かきかえ後ご

ぼくは赤あか組ぐみのおうえんで大おおきな声こえでがんばっている人ひとがたくさんいてうれしかった。

赤あか組ぐみのおうえんでは、大おおきな声こえでがんばっている人ひとがたくさんいた。ぼくはそれを見みてうれしかった。

わたしはきのう図書館としょかんで借かりた本ほんがとてもおもしろくて夜よるまで読よみつづけた。

わたしはきのう、図書館としょかんで本ほんを借かりた。その本ほんはとてもおもしろく、夜よるまで読よみつづけた。

一文いちぶんを短みじかく区切くぎるコツ

文ぶんを分わかりやすくするには、一文いちぶんを短みじかく区切くぎることも大切たいせつです。一ひとつの文ぶんに、できごとを二ふたつも三みっつもつめこむと、長ながすぎてしまいます。なるべく、一ひとつの文ぶんで言いいたいことを一ひとつに絞しぼりましょう。長ながくなりそうだと感かんじたら、文ぶんをふたつに分わける。これを意いしきして書き直かきなおすと、作文さくぶんは読よみやすくなります。

文ぶんを短みじかく区切くぎるためには、句点くてん(「。」)を上手じょうずに打うつことが大切たいせつです。一ひとつの動うごきや一ひとつのできごとを書かいたら、いちど「。」で区切くぎります。次つぎの文ぶんでは、別べつのことを書かきはじめます。このコツを使つかって作文さくぶんを書かきなおすと、前まえより伝つたえたいことがはっきり見みえるようになります。

主語しゅごと述語じゅつごで迷まよったときのチェック

  • 主語しゅごは「だれが・何なにが」を表あらわしているか
  • 述語じゅつごは「どうする・どんなだ・何なんだ」を表あらわしているか
  • 主語しゅごと述語じゅつごのあいだに、修飾しゅうしょく語ごが入はいりすぎていないか
  • 一文いちぶんの中なかに、できごとが二ふたつ以上いじょう入はいっていないか
  • 声こえに出だして読よんで、ひと息いきで読よめるながさか

例文れいぶんで確たしかめる主語しゅご・述語じゅつご・修飾しゅうしょく語ご

短みじかい文ぶんをいくつかえらんで、主語しゅごと述語じゅつごと修飾しゅうしょく語ごの答こたえ合あわせを表ひょうにまとめました。自分じぶんが書かいた作文さくぶんの一文いちぶんと、下したの表ひょうの文ぶんを見みくらべてみてください。

主語しゅごと述語じゅつごのあいだに、修飾しゅうしょく語ごがいくつ入はいっているか、自分じぶんの文ぶんと比くらべることで、文ぶんの組み立くみたてぐせが見みえてきます。表ひょうのとおりに自分じぶんでも書き出かきだしてみると、見みつけ方かたが手てになじんできます。

例文れいぶん

主語しゅご

述語じゅつご

修飾しゅうしょく語ご

ねこがゆっくり歩あるく。

ねこが

歩あるく

ゆっくり

弟おとうとはきのう本ほんを読よんだ。

弟おとうとは

読よんだ

きのう / 本ほんを

赤あかいリボンが風かぜにゆれる。

リボンが

ゆれる

赤あかい / 風かぜに

ぼくは公園こうえんで兄あにと遊あそんだ。

ぼくは

遊あそんだ

公園こうえんで / 兄あにと

空そらが朝あさからとても青あおい。

空そらが

青あおい

朝あさから / とても

母ははは台所だいどころで夕食ゆうしょくを作つくる。

母ははは

作つくる

台所だいどころで / 夕食ゆうしょくを

修飾しゅうしょく語ごの列れつを見みると、「いつ」「どこで」「どんな」「なにを」のどれにあたるかが見みえてきます。修飾しゅうしょく語ごをいくつまでにするという決きまりはありません。見みるべきなのは、主語しゅごと述語じゅつごがはなれすぎていないか、一ひとつの文ぶんにできごとが二ふたつ以上いじょう入はいっていないかです。

声こえに出だして読よんでみて、ひと息いきで読よみきれないと感かんじたら、文ぶんを二ふたつに分わけることをためしてみてください。「だれが」「どうする」が一対いっついになっていれば、それだけで文ぶんとして成り立なりたちます。

やってみよう・自分じぶんの文ぶんを見直みなおす

作文さくぶんを一文いちぶんずつ見直みなおしてみましょう。それぞれの文ぶんに「主しゅ」「述じゅつ」とえん筆ふでで書き入かきいれて、主語しゅごと述語じゅつごの場所ばしょをたしかめます。「主しゅ」と「述じゅつ」がとなり同士どうしになっている文ぶんは、するすると読よめます。

あいだに修飾しゅうしょく語ごがたくさんはさまっている文ぶんは、思おもいきって二ふたつに分わけます。直なおし終おわった作文さくぶんを、もう一度いちど声こえに出だして読み返よみかえしてみてください。

「やってみよう」として、自分じぶんが前まえに書かいた作文さくぶんを一ひとつえらび、文ぶんごとに主語しゅごと述語じゅつごに印しるしをつけてみてください。主語しゅごが見みつからない文ぶんがあったら、書かき足たしてみる。

主語しゅごと述語じゅつごのあいだが長ながすぎると感かんじたら、文ぶんを二ふたつに分わけてみる。これだけで、自分じぶんの文章ぶんしょうのクセが少すこしずつ見みえてきます。クセが見みえれば、次つぎの作文さくぶんで気きをつける場所ばしょもはっきりします。

主語しゅごと述語じゅつごのよくある疑問ぎもん

日本語にほんごでは主語しゅごがよく省はぶかれると聞きいたが本当ほんとうか。

本当ほんとうです。話はなしている場面ばめんではっきりしているときは、主語しゅごを書かかなくても通つうじます。ただ、作文さくぶんや説明せつめい文ぶんでは、はじめて読よむ人ひとにも分わかるように、できるだけ書かいておくとよいです。

「ぼくはうれしい」は主語しゅごと述語じゅつごだけの文ぶんか。

はい、そうです。とても短みじかい文ぶんですが、文ぶんとして成り立なりたちます。短みじかい文ぶんをいくつかつなぐと、リズムのよい文章ぶんしょうになります。

修飾しゅうしょく語ごはあったほうがよいのか、ないほうがよいのか。

あるとくわしくなりますが、入いれすぎると読よみづらくなります。数かずの決きまりはないので、声こえに出だして読よんで、ひと息いきで読よめるかをたしかめましょう。

主語しゅごと述語じゅつごが見みえると、文ぶんがやさしくなる

書かきなおした作文さくぶんは、もう一度いちど読み返よみかえしてから提出ていしゅつします。主語しゅごと述語じゅつごのあいだがすっきりしていれば、読よむ人ひとはとちゅうで迷まよいません。文ぶんを短みじかく区切くぎる、修飾しゅうしょく語ごを減へらす、主語しゅごと述語じゅつごを近ちかづける。この三みっつを通とおすだけで、作文さくぶんは読よみやすくなります。

主語しゅごと述語じゅつごをはっきりさせる練習れんしゅうは、作文さくぶんだけでなく、ふだんの話し方はなしかたにもつながります。だれかに何なにかを伝つたえるとき、頭あたまの中なかで「だれが」「どうする」を一度いちどたしかめてから話はなすと、相手あいてにとって分わかりやすくなります。

文ぶんの組み立くみたてをもっと整ととのえたいときは、句読点くとうてんの打うち方かた や つなぎ言葉ことばの使い方つかいかた も読よんでみてください。文章ぶんしょうを書かくたびに、すこしずつ自分じぶんの言葉ことばが育そだっていきます。