句読点の打ち方のコツと文が読みやすくなる場所

句読点の打ち方のコツと文が読みやすくなる場所の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

読点(、)と句点(。)の使い方を、文を区切るはたらきのちがいでやさしく整理します。声に出して読みやすい文の作り方や、読点をうつ目じるしを作文のれいで確かめられます。

目次

  1. 「、」と「。」のはたらきのちがい
  2. 読点と句点のはたらきの比べ表
  3. 「、」を打つと読みやすい場所
  4. 「、」を打ちすぎると起こること
  5. よい例とよくない例
  6. 「。」を打つときに気をつけること
  7. 一文の長さの目やす
  8. 自分の文を声に出して直す手順
  9. 直す手順の三ステップ
  10. コピペで使える句読点うちかたサンプル集
  11. やってみよう・お気に入りの本で観察する
  12. よくある疑問
  13. 小さな点が、文章のリズムをつくる

書き上げた作文を、声に出して読んでみたとき、息が苦しくなったことはありませんか。一文がとても長くて、どこで息つぎをすればいいか分からない。とちゅうで何度も言葉がつまる。そんなときは、ほとんどの場合、句読点の打ち方に原いんがあります。「、」がほとんどなく、ひとつの「。」までがとても長い文章は、読む人にとって息ぐるしく、意味も追いにくいものです。

句読点のうち方には、じつは「これが正かい」というはっきりした決まりはありません。それでも、「ここに打つと読みやすい」という目やすはちゃんとあります。「、」と「。」を、どこに置けば文が読みやすくなるのか。それを知るだけで、同じ内ようの作文でも、ぜんぜんちがう読みやすさに変わります。この記事では、二つの記号のはたらきのちがい、打つとよい場所、打ちすぎないコツ、声に出して直す手順を順に見ていきます。

「、」と「。」のはたらきのちがい

「、」は「読点(とうてん)」とよばれ、文のとちゅうに打つ点です。意味のかたまりを分けたり、読むときの息つぎの場所をしめしたりします。一方、「。」は「句点(くてん)」とよばれ、文の終わりに打ちます。「ここで一つの文がおわり」というしるしです。「、」が文のなかの小さな区切り、「。」が文と文のあいだの大きな区切り。この二つは、はたらきがはっきりとちがいます。

句読点には、じつははっきりとした「これが正かい」というルールがありません。打ち方は人によって少しずつちがいます。それでも、文化庁や国語の先生たちが「こういう場所に打つと読みやすいよ」という目やすを示しています。ルールというより、読む人に親切にするためのくふう。そう考えると、句読点のうち方は、ぐんと気が楽になります。

読点と句点のはたらきの比べ表

記号

名前

はたらき

うつ場所

読点

文のとちゅうで区切る

意味のかたまりのおわり

句点

文のおわりを表す

一つの文の最後

「、」を打つと読みやすい場所

「、」を打つと読みやすくなる場所は、いくつかの目やすにまとめられます。とくに、長い文では、これらの場所に「、」を一つ置くだけで、文の意味がとてもつかみやすくなります。あきとくんが書いた作文も、これらの場所を意しきして読点を打ちなおすだけで、息つぎがしやすい文になりました。下にまとめた目やすを、声に出して読みながらためしてみてください。

  • 主語のあと(「ぼくは、きのう公園に行った。」)
  • 長い修飾語のあと(「赤いリボンのついた帽子を、たなにしまった。」)
  • 並べる言葉のあいだ(「ねこ、犬、うさぎが好きだ。」)
  • 接続のことばのあと(「しかし、ぼくはあきらめなかった。」)
  • いつ・どこでを表す言葉のあと(「きのう、図書館で本を借りた。」)

たとえば「ぼくはきのう公園で兄と弟と妹とサッカーをした。」という文は、一気に読むと少し苦しいです。「ぼくはきのう、公園で兄と弟と妹とサッカーをした。」と「、」を一つ入れるだけで、「いつ」と「どこで」のかたまりが見えてきます。読点は、文の中の小さな区切りで、読む人の目と頭を休ませる役わりをしています。

「、」を打ちすぎると起こること

読みやすくしたいと思って、「、」をたくさん入れすぎてしまうこともあります。たとえば「ぼくは、きのう、公園で、兄と、弟と、妹と、サッカーを、した。」と書くと、こんどは細かく区切れすぎて、文がぶつぎりに感じられます。文の流れがじゃまされてしまい、かえって読みづらくなるのです。読点は、入れれば入れるほどよいわけではありません。

読点を打つときの目やすは、「ここで一度息をついてもらいたい」と思う場所だけです。文を声に出して読んでみて、息つぎをしたいと自然に感じる場所に打つと、ちょうどよくなります。読みなれた本のなかで読点がどこに打たれているかを見るのも、よい勉強になります。すきな本を一さつ開いて、読点の場所だけえん筆で印をつけてみると、何かが見えてきます。

よい例とよくない例

よくない例

よい例

ぼくは、きのう、公園で、兄と、サッカーをした。

ぼくはきのう、公園で兄とサッカーをした。

朝食を食べて学校に行きそうじをしてから帰りました。

朝食を食べて学校に行き、そうじをしてから帰りました。

赤い大きな新しいかばんを買った。

赤くて大きな、新しいかばんを買った。

「。」を打つときに気をつけること

「。」は、一つの文がおわるところに打ちます。あたりまえのようですが、長い文を書いていると、「。」をうつタイミングを見うしなうことがあります。一つの文の中に、できごとがふたつもみっつも入っていたら、そこで一度「。」をうって、別の文に分けたほうがよいです。一文がながいほど、読む人は意味を追うのが大へんになります。

小学生の作文では、一文の長さは40字から60字くらいがめやすです。原稿用紙だと、二行半くらいです。それより長くなりそうなときは、いちど「。」を入れて、文を二つに分けることをためしてみてください。文を分けるときには、つなぎ言葉(「そして」「しかし」「だから」など)を使うと、二つの文が自然につながります。

一文の長さの目やす

一文の長さ

読みやすさ

対さく

20字くらい

とても読みやすい

リズムが出てよい

40〜60字

ちょうどよい

小学生にすすめたい長さ

80字以上

読みづらくなりやすい

「。」で二つに分ける

100字以上

かなり読みづらい

すぐに分ける

自分の文を声に出して直す手順

句読点の打ち方を直すいちばんよい方法は、自分の文を声に出して読むことです。だまって読んでいるときは気づかない息ぐるしさが、声に出すとはっきり分かります。あきとくんも、お姉さんと作文を一文ずつ声に出して読みなおしました。息がつまる場所に「、」を足し、長すぎる文を「。」で分ける。これをくり返すと、文章はおどろくほど読みやすくなります。

直す手順は、いつもおなじ順番で行うとやりやすいです。まずは全体を声に出して読む。次に、息がつまる場所に「、」を打つかどうか考える。最後に、長すぎる文を見つけて「。」で分ける。この三つのステップをくり返せば、句読点の打ち方は少しずつ自分のものになっていきます。完ぺきにできなくても、一回ごとに、ちょっとずつ上手になります。

直す手順の三ステップ

  1. 全体を声に出してゆっくり読む
  2. 息がつまる場所に「、」を打つかどうか考える
  3. 長すぎる文を「。」で二つに分ける

コピペで使える句読点うちかたサンプル集

読みにくい文に句読点を入れて、読みやすくする見本を五つ集めました。「直す前」と「直したあと」を見くらべると、どの場所に「、」や「。」を置くとよいかが見えてきます。自分の作文でも、長くなりすぎた一文がないかを見直すときに、下の表を参考にしてください。声に出して読みながら、息つぎの場所をたしかめるのがコツです。

直す前

直したあと

ぼくはきのう公園で兄と弟と妹とサッカーをした。

ぼくはきのう、公園で兄と弟と妹とサッカーをした。

しかしぼくはあきらめなかった。

しかし、ぼくはあきらめなかった。

朝起きて顔をあらって朝ごはんを食べて学校に行った。

朝起きて顔をあらった。それから朝ごはんを食べて、学校に行った。

赤くて大きな新しいかばんを買った。

赤くて大きな、新しいかばんを買った。

ねこ犬うさぎが好きだ。

ねこ、犬、うさぎが好きだ。

図書館で借りた本がとてもおもしろくて夜まで読みつづけた。

図書館で借りた本は、とてもおもしろかった。夜まで読みつづけた。

一つ目の例は、「いつ」のあとに「、」を入れただけで、ぐっと読みやすくなりました。三つ目と六つ目の例は、長い文を「。」で二つに分けています。並べる言葉のあいだに「、」を入れる五つ目の例も、よく使うパターンです。自分の作文を直すときに、似た形の文がないかさがしてみてください。

やってみよう・お気に入りの本で観察する

「やってみよう」として、自分が好きな本を一さつ開いて、句読点の場所だけにえん筆で薄く印をつけてみてください。「、」と「。」のうち方には、本ごと作者ごとに少しずつくせがあります。短い文がリズムよくつづく本もあれば、長い文をていねいに区切っている本もあります。たくさん観察すると、自分の作文を書くときに、どんなふうに打てばよいかが少しずつ見えてきます。

もう一つ、おすすめの練習があります。自分が書いた作文を、家族に声に出して読んでもらうことです。だれかが読むのを聞いていると、自分では気づかなかった「読みにくいところ」がよく分かります。読む人がつまった場所に、句読点を足す。それだけで、作文はずいぶん親切な文章に変わっていきます。書いた文は、書いた人と読む人の二人で育てていくものです。

よくある疑問

「、」をいくつ打ってよいのか決まりはあるか。

はっきりした数の決まりはありません。一文の中で、二つから三つくらいまでが多いです。多くなりすぎたら、文を二つに分けるサインです。

「、」と「。」のうち方は、人によってちがってもよいか。

はい。少しずつちがってもかまいません。大切なのは、読む人にとって分かりやすいかどうかです。

かぎかっこの前後にも句読点を打つのか。

学校の作文では、かぎかっこの直前に「、」を入れることはあまり多くありません。教科書や本でどう書かれているか見て、それに合わせると安心です。

小さな点が、文章のリズムをつくる

あきとくんは、お姉さんといっしょに読書感想文を直しました。一文ずつ声に出して読み、息がつまる場所に「、」を入れ、長すぎる文を「。」で二つに分けます。書き直しおわった作文を、もう一度はじめから読んでみると、こんどはとちゅうで息がつまることはありませんでした。最後まで気もちよく読み切れたとき、あきとくんは句読点の力をはじめて実感しました。

句読点は、文の中の小さな点でしかありません。それでも、たった一つの「、」が、文章のリズムを大きく変えます。打ち方になやんだら、まずは自分の文を声に出して読んでみてください。文の組み立てを整えたいときは、主語と述語の見つけ方原稿用紙の使い方 も読んでみるとよいです。書くことが、もっと楽しくなります。