ページを準備しています。少しお待ちください。
句読点の打ち方のコツと文が読みやすくなる場所

読点(、)と句点(。)の使い方を、文を区切るはたらきのちがいでやさしく整理します。声に出して読みやすい文の作り方や、読点をうつ目じるしを作文のれいで確かめられます。
目次
書き上げた作文を、声に出して読んでみたとき、息が苦しくなったことはありませんか。一文がとても長くて、どこで息つぎをすればいいか分からない。とちゅうで何度も言葉がつまる。そんなときは、ほとんどの場合、句読点の打ち方に原いんがあります。「、」がほとんどなく、ひとつの「。」までがとても長い文章は、読む人にとって息ぐるしく、意味も追いにくいものです。
句読点のうち方には、じつは「これが正かい」というはっきりした決まりはありません。それでも、「ここに打つと読みやすい」という目やすはちゃんとあります。「、」と「。」を、どこに置けば文が読みやすくなるのか。それを知るだけで、同じ内ようの作文でも、ぜんぜんちがう読みやすさに変わります。この記事では、二つの記号のはたらきのちがい、打つとよい場所、打ちすぎないコツ、声に出して直す手順を順に見ていきます。
「、」と「。」のはたらきのちがい
「、」は「読点(とうてん)」とよばれ、文のとちゅうに打つ点です。意味のかたまりを分けたり、読むときの息つぎの場所をしめしたりします。一方、「。」は「句点(くてん)」とよばれ、文の終わりに打ちます。「ここで一つの文がおわり」というしるしです。「、」が文のなかの小さな区切り、「。」が文と文のあいだの大きな区切り。この二つは、はたらきがはっきりとちがいます。
句読点には、じつははっきりとした「これが正かい」というルールがありません。打ち方は人によって少しずつちがいます。それでも、文化庁や国語の先生たちが「こういう場所に打つと読みやすいよ」という目やすを示しています。ルールというより、読む人に親切にするためのくふう。そう考えると、句読点のうち方は、ぐんと気が楽になります。
読点と句点のはたらきの比べ表
記号 | 名前 | はたらき | うつ場所 |
|---|---|---|---|
、 | 読点 | 文のとちゅうで区切る | 意味のかたまりのおわり |
。 | 句点 | 文のおわりを表す | 一つの文の最後 |
「、」を打つと読みやすい場所
「、」を打つと読みやすくなる場所は、いくつかの目やすにまとめられます。とくに、長い文では、これらの場所に「、」を一つ置くだけで、文の意味がとてもつかみやすくなります。あきとくんが書いた作文も、これらの場所を意しきして読点を打ちなおすだけで、息つぎがしやすい文になりました。下にまとめた目やすを、声に出して読みながらためしてみてください。
- 主語のあと(「ぼくは、きのう公園に行った。」)
- 長い修飾語のあと(「赤いリボンのついた帽子を、たなにしまった。」)
- 並べる言葉のあいだ(「ねこ、犬、うさぎが好きだ。」)
- 接続のことばのあと(「しかし、ぼくはあきらめなかった。」)
- いつ・どこでを表す言葉のあと(「きのう、図書館で本を借りた。」)
たとえば「ぼくはきのう公園で兄と弟と妹とサッカーをした。」という文は、一気に読むと少し苦しいです。「ぼくはきのう、公園で兄と弟と妹とサッカーをした。」と「、」を一つ入れるだけで、「いつ」と「どこで」のかたまりが見えてきます。読点は、文の中の小さな区切りで、読む人の目と頭を休ませる役わりをしています。
「、」を打ちすぎると起こること
読みやすくしたいと思って、「、」をたくさん入れすぎてしまうこともあります。たとえば「ぼくは、きのう、公園で、兄と、弟と、妹と、サッカーを、した。」と書くと、こんどは細かく区切れすぎて、文がぶつぎりに感じられます。文の流れがじゃまされてしまい、かえって読みづらくなるのです。読点は、入れれば入れるほどよいわけではありません。
読点を打つときの目やすは、「ここで一度息をついてもらいたい」と思う場所だけです。文を声に出して読んでみて、息つぎをしたいと自然に感じる場所に打つと、ちょうどよくなります。読みなれた本のなかで読点がどこに打たれているかを見るのも、よい勉強になります。すきな本を一さつ開いて、読点の場所だけえん筆で印をつけてみると、何かが見えてきます。
よい例とよくない例
よくない例 | よい例 |
|---|---|
ぼくは、きのう、公園で、兄と、サッカーをした。 | ぼくはきのう、公園で兄とサッカーをした。 |
朝食を食べて学校に行きそうじをしてから帰りました。 | 朝食を食べて学校に行き、そうじをしてから帰りました。 |
赤い大きな新しいかばんを買った。 | 赤くて大きな、新しいかばんを買った。 |
「。」を打つときに気をつけること
「。」は、一つの文がおわるところに打ちます。あたりまえのようですが、長い文を書いていると、「。」をうつタイミングを見うしなうことがあります。一つの文の中に、できごとがふたつもみっつも入っていたら、そこで一度「。」をうって、別の文に分けたほうがよいです。一文がながいほど、読む人は意味を追うのが大へんになります。
小学生の作文では、一文の長さは40字から60字くらいがめやすです。原稿用紙だと、二行半くらいです。それより長くなりそうなときは、いちど「。」を入れて、文を二つに分けることをためしてみてください。文を分けるときには、つなぎ言葉(「そして」「しかし」「だから」など)を使うと、二つの文が自然につながります。
一文の長さの目やす
一文の長さ | 読みやすさ | 対さく |
|---|---|---|
20字くらい | とても読みやすい | リズムが出てよい |
40〜60字 | ちょうどよい | 小学生にすすめたい長さ |
80字以上 | 読みづらくなりやすい | 「。」で二つに分ける |
100字以上 | かなり読みづらい | すぐに分ける |
自分の文を声に出して直す手順
句読点の打ち方を直すいちばんよい方法は、自分の文を声に出して読むことです。だまって読んでいるときは気づかない息ぐるしさが、声に出すとはっきり分かります。あきとくんも、お姉さんと作文を一文ずつ声に出して読みなおしました。息がつまる場所に「、」を足し、長すぎる文を「。」で分ける。これをくり返すと、文章はおどろくほど読みやすくなります。
直す手順は、いつもおなじ順番で行うとやりやすいです。まずは全体を声に出して読む。次に、息がつまる場所に「、」を打つかどうか考える。最後に、長すぎる文を見つけて「。」で分ける。この三つのステップをくり返せば、句読点の打ち方は少しずつ自分のものになっていきます。完ぺきにできなくても、一回ごとに、ちょっとずつ上手になります。
直す手順の三ステップ
- 全体を声に出してゆっくり読む
- 息がつまる場所に「、」を打つかどうか考える
- 長すぎる文を「。」で二つに分ける
コピペで使える句読点うちかたサンプル集
読みにくい文に句読点を入れて、読みやすくする見本を五つ集めました。「直す前」と「直したあと」を見くらべると、どの場所に「、」や「。」を置くとよいかが見えてきます。自分の作文でも、長くなりすぎた一文がないかを見直すときに、下の表を参考にしてください。声に出して読みながら、息つぎの場所をたしかめるのがコツです。
直す前 | 直したあと |
|---|---|
ぼくはきのう公園で兄と弟と妹とサッカーをした。 | ぼくはきのう、公園で兄と弟と妹とサッカーをした。 |
しかしぼくはあきらめなかった。 | しかし、ぼくはあきらめなかった。 |
朝起きて顔をあらって朝ごはんを食べて学校に行った。 | 朝起きて顔をあらった。それから朝ごはんを食べて、学校に行った。 |
赤くて大きな新しいかばんを買った。 | 赤くて大きな、新しいかばんを買った。 |
ねこ犬うさぎが好きだ。 | ねこ、犬、うさぎが好きだ。 |
図書館で借りた本がとてもおもしろくて夜まで読みつづけた。 | 図書館で借りた本は、とてもおもしろかった。夜まで読みつづけた。 |
一つ目の例は、「いつ」のあとに「、」を入れただけで、ぐっと読みやすくなりました。三つ目と六つ目の例は、長い文を「。」で二つに分けています。並べる言葉のあいだに「、」を入れる五つ目の例も、よく使うパターンです。自分の作文を直すときに、似た形の文がないかさがしてみてください。
やってみよう・お気に入りの本で観察する
「やってみよう」として、自分が好きな本を一さつ開いて、句読点の場所だけにえん筆で薄く印をつけてみてください。「、」と「。」のうち方には、本ごと作者ごとに少しずつくせがあります。短い文がリズムよくつづく本もあれば、長い文をていねいに区切っている本もあります。たくさん観察すると、自分の作文を書くときに、どんなふうに打てばよいかが少しずつ見えてきます。
もう一つ、おすすめの練習があります。自分が書いた作文を、家族に声に出して読んでもらうことです。だれかが読むのを聞いていると、自分では気づかなかった「読みにくいところ」がよく分かります。読む人がつまった場所に、句読点を足す。それだけで、作文はずいぶん親切な文章に変わっていきます。書いた文は、書いた人と読む人の二人で育てていくものです。
よくある疑問
「、」をいくつ打ってよいのか決まりはあるか。
はっきりした数の決まりはありません。一文の中で、二つから三つくらいまでが多いです。多くなりすぎたら、文を二つに分けるサインです。
「、」と「。」のうち方は、人によってちがってもよいか。
はい。少しずつちがってもかまいません。大切なのは、読む人にとって分かりやすいかどうかです。
かぎかっこの前後にも句読点を打つのか。
学校の作文では、かぎかっこの直前に「、」を入れることはあまり多くありません。教科書や本でどう書かれているか見て、それに合わせると安心です。
小さな点が、文章のリズムをつくる
あきとくんは、お姉さんといっしょに読書感想文を直しました。一文ずつ声に出して読み、息がつまる場所に「、」を入れ、長すぎる文を「。」で二つに分けます。書き直しおわった作文を、もう一度はじめから読んでみると、こんどはとちゅうで息がつまることはありませんでした。最後まで気もちよく読み切れたとき、あきとくんは句読点の力をはじめて実感しました。
句読点は、文の中の小さな点でしかありません。それでも、たった一つの「、」が、文章のリズムを大きく変えます。打ち方になやんだら、まずは自分の文を声に出して読んでみてください。文の組み立てを整えたいときは、主語と述語の見つけ方 や 原稿用紙の使い方 も読んでみるとよいです。書くことが、もっと楽しくなります。
