中学校で使えることわざの一覧と意味・場面別の引用の仕方

中学校で使えることわざの一覧と意味・場面別の引用の仕方の記事を表すモノクロ漫画風イラスト

作文に「ことわざを一つ入れたい」と思ったときに迷わず引けるよう、中学校で扱いやすいことわざを努力・人間関係・失敗・備えの4テーマに分けて整理します。引用の仕方も例文付きで紹介します。

目次

  1. 結論:ことわざは意味別に整理して取り出す
  2. ことわざを意味別に整理する理由
  3. 努力・忍耐をあらわすことわざ
  4. 「石の上にも三年」を使った作文の書き出し例
  5. 人間関係をあらわすことわざ
  6. 「情けは人の為ならず」を正しく使う
  7. 失敗・教訓をあらわすことわざ
  8. 失敗を題材にした作文に「教訓」を結びつける
  9. 用心・備えをあらわすことわざ
  10. 作文・スピーチでの引用の仕方
  11. 引用するときに守りたい3つのルール
  12. コピペで使える引用テンプレ
  13. よくある疑問
  14. 振り返り

作文に「ことわざを一つ入れたい」と思って書き出しで手が止まる、という場面は中学校でよく起こります。頭に浮かぶのが「猿も木から落ちる」だけで、テーマと合わずに先に進めない。50音順で覚えていると、書きたいテーマに合うものを引き出すのに時間がかかってしまうのです。ことわざは数を競うものではなく、テーマに合うものを必要なときに取り出せるかどうかが勝負になります。意味別にノートで整理しておけば、書きたい場面で選択肢を3〜4個に絞った状態で考えられるようになります。

ことわざとは、短い言葉で人生の経験則や教訓を伝える日本語の表現です。中学校の作文・スピーチ・読書感想文では、自分の主張を補強する材料として効果を発揮します。ただし、知っているだけでは作文の中で活かせません。「努力の話に使えるもの」「人間関係に使えるもの」と意味別に分類しておくことで、初めて道具として働き出すのです。今回は、中学校で扱いやすく定義に揺れの少ないことわざを「努力・忍耐」「人間関係」「失敗・教訓」「用心・備え」の4テーマに分けて整理し、引用の仕方も例文付きで紹介していきます。

結論:ことわざは意味別に整理して取り出す

  • ことわざは数ではなく、テーマに合うものを意味別に整理して取り出せるかが大切です。
  • 意味は教科書や国語辞典で確認し、本来の表記のまま写すことで誤用の固定化を防ぎます。
  • 引用は冒頭型・末尾型・挟みこみ型の3つの置き場所を使い分け、文章を引きしめます。
  • ことわざは正確に書き写し、原稿用紙2枚程度なら1〜2個までにとどめるのが目安です。

ことわざを意味別に整理する理由

作文でことわざを使うとき、いちばん困るのは「テーマに合うものが浮かばない」場面です。50音順で覚えていると、書きたいテーマから引き出すのに時間がかかります。一方で、意味別に分類してノートに整理しておけば、「努力の話なら『石の上にも三年』『継続は力なり』『塵も積もれば山となる』のどれが合うか」と、選択肢を3〜4個に絞った状態で考えられます。これだけで作文の手の止まり方が大きく変わるのです。

ことわざの意味は、辞書によって微妙に表現が違うことがあります。中学生のうちは、教科書や国語辞典で本来の意味を確認し、その意味のままノートに書き写すのが基本です。自分の言葉で言いかえてしまうと、誤用が固定化される危険があります。「情けは人の為ならず」のように、本来とは逆の意味で広まっている表現もあるため、ノートに書く段階で正確に写しておくことが大切でしょう。

努力・忍耐をあらわすことわざ

作文でいちばん使う頻度が高いのが、努力や忍耐をあらわすテーマです。「自分が頑張ったこと」「部活で続けてきたこと」「習い事で身につけたこと」など、中学校の作文課題と相性のいい4つを並べます。

ことわざ

意味

使いやすい場面

石の上にも三年

冷たい石も三年座り続ければ温まる。辛抱強く続ければ報われる

部活・習い事を続けてきた話

継続は力なり

物事を続けることで力が身につく

勉強・練習の積み重ね

塵も積もれば山となる

小さなことの積み重ねが大きな成果につながる

毎日の小テスト勉強・読書記録

ローマは一日にして成らず

大きな成果は短い時間では作れない

長期目標・卒業文集の題材

「石の上にも三年」を使った作文の書き出し例

「自分が頑張ったこと」というテーマで、3年間続けた部活動の話を書く場合を考えます。書き出しを「『石の上にも三年』ということわざがあります。入部した1年生のときは、2年生の夏まで一度も試合に出られませんでした」と始めると、読み手はことわざの意味を手がかりに、続く内容を予測しながら読み進められます。ことわざを冒頭に置くと、作文全体の主題が一文で示せるのです。

人間関係をあらわすことわざ

次は、友人関係・家族・先輩後輩のテーマに合うことわざです。中学校生活でいちばん題材にしやすい場面でもあり、3つの定番を押さえておくと作文の幅が広がります。

ことわざ

意味

使いやすい場面

情けは人の為ならず

人にかけた情けは巡って自分に返ってくる

友達を助けた経験・ボランティア

類は友を呼ぶ

気の合う者同士は自然に集まる

部活仲間・読書好きの友達

親しき仲にも礼儀あり

親しい間柄でも礼儀は欠かしてはいけない

友達とのトラブル・家族との関係

「情けは人の為ならず」を正しく使う

前章でも触れたとおり、「情けは人の為ならず」は本来「人にかけた情けは巡って自分に返ってくる」という意味です。「情けをかけるのはその人のためにならない」という誤用が広まっているため、作文で使うときには文脈で本来の意味だと分かるように書く工夫が必要でしょう。たとえば「『情けは人の為ならず』ということわざがあります。困っている人を助けると、その親切は巡り巡って自分のところに戻ってくる、という意味です」と、ことわざのあとに自分の言葉で意味を添えると、誤読の心配がほぼなくなります。

失敗・教訓をあらわすことわざ

失敗の経験を作文にするとき、ことわざがあると文章が引きしまります。読み手も「失敗の話か」と心構えができるため、エピソードが入りやすくなるのです。

ことわざ

意味

使いやすい場面

猿も木から落ちる

名人でも失敗することがある

テストでケアレスミスをした話

弘法にも筆の誤り

上手な人でも失敗することがある

得意なことで失敗した経験

覆水盆に返らず

一度起きてしまったことは取り返しがつかない

友達を傷つけてしまった話

後悔先に立たず

後悔しても取り返しがつかない

勉強不足の反省・準備不足の振り返り

失敗を題材にした作文に「教訓」を結びつける

失敗の話だけで終わると、読み手には暗い印象だけが残ります。ことわざを末尾に置いて教訓に変換するだけで、文章全体の印象が変わるのです。「期末テストで漢字の書き取りを20点も落としてしまいました。『後悔先に立たず』ということわざがあるとおり、勉強不足を試験当日に悔やんでも遅いのだと身にしみて感じました」のように、失敗の事実→ことわざ→学んだこと、の順で並べると、読み手に残るのは前向きな反省になります。

用心・備えをあらわすことわざ

最後に、用心や備えをあらわすことわざです。生徒会のスピーチ原稿・防災に関する作文・テスト勉強の計画について書くときに活用できます。

ことわざ

意味

使いやすい場面

備えあれば憂いなし

普段から準備しておけば、いざというときに心配がない

防災の作文・テスト勉強の計画

転ばぬ先の杖

失敗しないように前もって用心する

スピーチ原稿・行事の準備

念には念を入れる

十分に気をつけたうえで、さらに注意を重ねる

提出物の見直し・健康管理

作文・スピーチでの引用の仕方

ことわざを作文で使うとき、置き場所と引用の仕方で印象が大きく変わります。冒頭に置くか、末尾に置くか、エピソードのあいだに挟むかで効果が違うのです。基本となる3つの型を押さえておきましょう。

  1. 冒頭型: 「『石の上にも三年』ということわざがあります」と切り出してから、自分のエピソードに入る。主題を読み手に最初に示せる。
  2. 末尾型: エピソードを語ったあと、「まさに『継続は力なり』だと感じました」と締める。教訓を最後に置けるので、感想文と相性がいい。
  3. 挟みこみ型: 二つのエピソードのあいだに「『塵も積もれば山となる』というように」と差しこむ。中盤で文章を引きしめたいときに使う。

引用するときに守りたい3つのルール

引用するときに守りたいルールは3つあります。第一に、ことわざを正確に書き写すこと。「石の上に三年」のように一文字でも省くと、別の意味になってしまうことがあります。第二に、一つの作文に詰めこみすぎないこと。原稿用紙2枚程度の作文なら、ことわざは1〜2個までが読みやすい目安でしょう。第三に、自分のエピソードと意味がずれていないかを必ず確認すること。意味が合っていないと、ことわざが文章から浮いてしまいます。

次は、ここまで整理した内容を実際の作文やスピーチで使えるよう、そのままコピーして調整できる形でまとめておきます。ことわざを引用するときの書き出しテンプレートとして、用途別にいくつか並べておきます。固有名詞や経験は自分のエピソードに合わせて差しかえてください。

コピペで使える引用テンプレ

  • 書き出しに置く(冒頭型)

    「石の上にも三年」ということわざがあります。私はこの三年間、◯◯を続けてきました。
  • 書き出しで意味を添える

    「情けは人の為ならず」という言葉があります。これは、人にかけた情けは巡って自分に返ってくる、という意味です。
  • 末尾で締めくくる(末尾型)

    ここまでの経験を振り返ると、まさに「継続は力なり」だったのだと感じます。
  • 末尾で教訓に変える

    この失敗を通して、「後悔先に立たず」という言葉の重さを身をもって知ることになりました。
  • エピソードのあいだに挟む(挟みこみ型)

    「塵も積もれば山となる」というように、毎日五分の積み重ねが、半年後には大きな差になっていました。
  • スピーチの導入として使う

    みなさんは「備えあれば憂いなし」ということわざをご存じだと思います。今日はこの言葉に重ねて、防災について考えたことを話します。

よくある疑問

ことわざは何個くらい覚えればいいですか。

中学校の作文で困らないためには、テーマ別に3〜5個ずつ、合計15個ほどをノートに整理しておくと十分です。

知らないことわざを作文に使ってもいいですか。

辞書で本来の意味を確認したうえで、自分の言葉でも意味を添えるなら使えます。意味が曖昧なまま使うのは避けましょう。

ことわざと故事成語の違いは何ですか。

ことわざは生活の経験則、故事成語は中国の古典や歴史上の出来事に由来する言葉です。「五十歩百歩」「矛盾」などは故事成語に分類されます。

振り返り

ことわざを冒頭に一つ置くだけで、作文全体の主題が定まり、エピソードの並べ方も決めやすくなります。ことわざは数を競う道具ではありません。テーマ別に3〜4個を正確に覚え、書きたい場面で取り出せる状態にしておくこと。それが、中学校の3年間でことわざと上手につき合う道筋です。今日紹介した中から、まず自分の経験と結びつきそうなものを3つだけノートに書き出してみてください。