ページを準備しています。少しお待ちください。
中学校の作文の書き方と話題決め・段落構成・推敲までの基本テンプレ

中学校の作文で書き出しが進まない原因は、書く内容と書く順番を同時に考えていることが多いです。話題決めから推敲まで4段構成のテンプレに分けて、例文付きで進め方を整理します。
目次
原稿用紙の前で30分も鉛筆が止まり、書きたいことはぼんやりあるのに最初の一行が決まらない。そんな経験はありませんか。書き出しに焦って、テーマと関係ないことまで書き出してしまい、結局途中で消すことになる。中学校の作文で多くの生徒が陥るこの停滞には、はっきりした原因があります。書く内容と書く順番を同時に考えてしまっているのです。頭の中で「何を書くか」と「どう並べるか」が同時進行で動いていると、どちらも決まらないまま手だけが止まってしまいます。
作文とは、与えられたテーマに対して自分の経験や考えを文章にする練習です。中学校では、原稿用紙2〜3枚の課題が頻繁に出されます。コツは、話題決めと構成決めを別の時間に分けることです。話題と構成をあらかじめ決めてから書き出せば、原稿用紙2〜3枚なら30分から1時間程度で書き上げられるようになります。今回は、話題決めの3つの問い、4段構成のテンプレート、1文を短くする推敲、提出前の見直しチェックまで、書き上げるまでの手順を順番に整理していきます。
結論:話題決めと構成決めを別の時間に分ける
- 書き出しで手が止まるのは、書く内容と書く順番を頭の中で同時に考えているからです。
- 話題は3つの問いに当てはめ、すべてに答えられる出来事を一つだけ選んで絞り込みます。
- 構成は出来事・気持ち・考え・これからの4段に当てはめると、書く順番が決まります。
- 推敲では声に出して読み、長い一文を40字以内に分けて主語と述語の対応を確かめます。
作文で困る原因の分解
作文で困る原因を分解すると、大きく3つに分かれます。第一に、テーマに対して書く話題が決まらないこと。第二に、書く話題は決まったが、どの順番で並べるかが決まらないこと。第三に、書き出してみたものの、途中で詰まって続きが書けないことです。それぞれ対策が違うので、自分がどこでつまずいているのかを知ることが解決の第一歩になります。
多くの場合、つまずきは第一の「話題が決まらない」段階で起こります。「今学期に頑張ったこと」というテーマに対して、部活も勉強も委員会も頭に浮かぶのに、どれを選ぶか決められない、という状態です。話題を3つ持っていて選べないときは、後述する「3つの問い」を使って一つに絞り込みます。話題が決まっていれば、構成は4段テンプレに当てはめるだけで自然に決まります。
話題を決める3つの問い
作文のテーマに対して話題が決まらないときは、次の3つの問いを自分に投げかけてみてください。3つすべてに答えられる話題が、その作文に一番ふさわしい話題です。
- 問い1: そのテーマで、自分の中で一番動きがあった出来事は何か。喜び・悔しさ・驚き・悲しみのどれでもよい。
- 問い2: その出来事を、原稿用紙1枚分くらいの言葉で説明できるか。説明できない出来事は、まだ自分の中で整理できていない。
- 問い3: その出来事を通して、自分の中で何が変わったか。何も変わっていないと感じるなら、別の話題を探した方が書きやすい。
3つの問いで話題を絞り込む流れ
最初に思い浮かんだ3つの話題を、3つの問いに当てはめていきます。たとえば部活の「県大会で一回戦負けして悔しかった」という話は、動きはありますが、原稿用紙1枚で説明しようとすると技術的な話に偏りがちです。勉強の「期末テストで成績が上がった」という話は、自分の中で何が変わったかを言葉にしにくいことがあります。一方、委員会で意見がぶつかった経験のように、3つの問いすべてに答えられる話題が見つかれば、それがその作文に一番ふさわしい話題です。
4段構成テンプレで書く順番を決める
話題が決まったら、次は書く順番を決めます。中学校の作文でもっとも使いやすいのが、4段構成のテンプレートです。「出来事→気持ち→考え→これから」の4段で組み立てると、自分の経験を読み手に伝えやすい順番になります。
段 | 書く内容 | 原稿用紙2枚(800字)の目安 |
|---|---|---|
1段目:出来事 | いつ・どこで・誰と・何があったかを事実中心に書く | 約200字 |
2段目:気持ち | その出来事のとき、自分はどう感じたかを書く | 約200字 |
3段目:考え | 時間がたってから振り返って、その出来事をどう考えるか | 約250字 |
4段目:これから | その経験を踏まえて、これから自分はどうしていきたいか | 約150字 |
1段目「出来事」を事実中心で書く
1段目では、いつ・どこで・誰と・何があったかを、事実中心で書きます。たとえば委員会の話なら、「文化祭の準備で、クラスの出し物を決める話し合いがありました。私は文化祭実行委員として進行役を務めていました。お化け屋敷をやりたい人と、教室喫茶をやりたい人で意見が分かれ、放課後の話し合いは1時間以上続きました」のように、起きたことを順番に書きます。気持ちや考えは2段目以降に回し、1段目では事実だけに集中するのがコツです。
2段目「気持ち」で感情を素直に書く
2段目では、出来事の最中に自分がどう感じたかを書きます。「進行役だった私は、どちらの意見も大切にしたいと思いつつ、時間内にまとめられないことに焦りを感じていました。クラスメイトの一人から『あなたはどっちがいいと思うの』と聞かれたとき、すぐに答えられなかった自分が情けなくなりました」のように、その瞬間の感情をできるだけ具体的に書きます。「うれしかった」「悲しかった」だけで終わらせず、何にどう感じたかまで書きこむと、読み手に伝わる作文になります。
3段目「考え」で振り返る
3段目では、時間がたってから振り返ってその出来事をどう考えるかを書きます。ここが作文の中心になるので、4段の中でもっとも字数を使うべき場所です。「あとから考えると、進行役の役割は『自分の意見を出すこと』ではなく『みんなの意見を整理すること』だったのだと気づきました。あの場で私が必要だったのは、どちらの意見を選ぶかではなく、両方の意見の良い点を引き出すための質問だったのでしょう」のように、出来事に対する自分なりの考察を書きます。
4段目「これから」で未来を示す
4段目では、その経験を踏まえてこれから自分はどうしていきたいかを書きます。「この経験から、人前で話を進めるときは、自分の意見を急いで出すよりも、相手の意見をていねいに聞く方が大切だと学びました。次の生徒会の話し合いでは、まず全員の意見を一周聞いてから、自分の考えを伝えるようにしたいと思います」のように、未来へつながる一文で締めくくると、作文全体に方向が出ます。「楽しかったです」「いい経験でした」だけで終わらせると、印象に残らない作文になってしまいます。
1文を短くする推敲の手順
下書きが書けたら、必ず推敲をしましょう。推敲とは、書いた文章を読み返して直す作業のことです。中学生の作文でいちばん効果が出る推敲は、「1文を短くする」ことです。一文が長すぎると、読み手は途中で意味を見失ってしまいます。
- ステップ1: 下書きを声に出して読む。息継ぎなしで読めない文があれば、それは長すぎる文。
- ステップ2: 長い文を見つけたら、「。」を一つ追加して2文に分ける。「〜で、〜なので、〜だと思います」を「〜です。〜なので、〜だと思いました」のように分割する。
- ステップ3: 同じ言葉が短い範囲で何回も出てきていないか確認する。同じ言い回しが多いと、文章が単調に感じられる。
- ステップ4: 主語と述語が対応しているか確認する。「私は〜です」「私が〜思った」など、主語に合った述語が選ばれているかをチェックする。
1文を40字程度を目安に短く区切るとリズムが整う
中学校の作文では、1文を40字程度(原稿用紙2行分)を目安に短く区切ると、読み手が意味を取りやすくなります。原稿用紙の1行が20字なので、40字はちょうど2行分。これより長くなってきたら、文の途中で意味を取りこぼしやすくなる目印だと考えましょう。長い文を見つけたら、まず接続助詞(「〜ので」「〜が」「〜て」など、文と文をつなぐ働きの語)の前で文を切れないか試してみてください。一文を二文に分けても、内容は十分に伝わります。むしろ、短い文の方が一つ一つの意味が立って読みやすくなることが多いのです。
提出前の見直しチェック
推敲が終わったら、提出前にもう一度全体を見直しましょう。次の5つを確認するだけで、提出後に「あの誤字が…」と後悔する確率がぐっと下がります。
- 誤字・脱字がないか: 名前・地名・固有名詞は特に念入りに確認する。
- 原稿用紙の使い方が合っているか: 段落の頭は1マス空ける。「、」「。」は行頭に来ないように調整する。
- 4段構成が成立しているか: 出来事・気持ち・考え・これからの4つが順番通りに並んでいるか確認する。
- 主語と述語がねじれていないか: 「私の目標は、〜することです」「私の夢は、〜になりたいです」のような主述のねじれを直す。
- 結びの一文が未来につながっているか: 「これからも頑張りたい」のような曖昧な表現ではなく、具体的な行動につながる一文になっているか確認する。
次は、ここまで整理した内容を実際の作文で使えるよう、そのままコピーして調整できる形でまとめておきます。4段構成の段ごとに、中学生がそのまま使える書き出しの型を並べておきます。テーマや出来事は自分の経験に合わせて差しかえてください。
4 段構成の書き出しテンプレ集
1 段目「出来事」の書き出し(3本)
時系列で入る
◯月◯日の放課後、私は◯◯で◯◯をしていました。人物から入る
クラスの友人と◯◯について話していたときのことです。◯◯という話題になり、私たちは◯◯について意見を交わしていました。場面から入る
文化祭の準備で、クラスの出し物を決める話し合いがありました。私は実行委員として進行役を務めていました。
2 段目「気持ち」の書き出し(2本)
焦りを書く
そのとき私は、◯◯がうまくいかないことに焦りを感じていました。戸惑いを書く
クラスメイトから◯◯と聞かれたとき、すぐに答えられなかった自分が情けなく思えてきました。
3 段目「考え」の書き出し(3本)
振り返って気づく
あとから考えると、私に必要だったのは◯◯ではなく、◯◯だったのだと思います。自分を見直す
落ち着いて振り返ってみると、あの場面で私がつまずいた理由は、◯◯にあったのだと気づきました。役割を捉え直す
あの日の私の役割は、◯◯することではなく、◯◯を引き出すことだったのではないかと、いまでは考えています。
4 段目「これから」の書き出し(2本)
具体的な行動につなげる
この経験から、次の◯◯では、まず◯◯をしてから、自分の考えを伝えるようにしたいと思います。続けたいことを書く
これからは、◯◯を意識しながら、毎日の◯◯を少しずつ続けていきたいと考えています。
よくある疑問
書きたい話題はあるのに、書き出しが思いつきません。
1段目の「出来事」をいつ・どこで・誰と・何があったか、の順で淡々と書くと、書き出しが決まります。
字数が足りなくなりそうです。
3段目「考え」を増やしてください。出来事や気持ちを増やすよりも、考察を厚くする方が作文の質が上がります。
同じ言葉が何度も出てきてしまいます。
類語辞典で言いかえを探すか、思い切って文ごと書きなおすと改善します。「思う」「感じる」「考える」など似た意味の語で交代させるのも一つの方法です。
振り返り
話題決めに30分、4段構成の下書きに40分、推敲20分の合計1時間半で、原稿用紙2枚は仕上がります。書き出しの30分で止まっていたのが、話題と構成を先に決めるだけで、これだけ時間が変わるのです。中学校の作文は、いきなり書き出すものではありません。話題と構成を別の時間に決めてから、テンプレに沿って書く。この順番を守るだけで、原稿用紙の前で手が止まる時間が大きく減ります。次の作文では、まず話題決めの3つの問いから始めてみてください。
