漢字をおぼえるノートの作り方と毎日続けるコツ

漢字をおぼえるノートの作り方と毎日続けるコツの記事を表すモノクロ漫画風イラスト

漢字をすぐにわすれてしまう原因を、ノートの書き方の工夫で整理します。一字を「音訓・部首・例文・意味」の4つの情報でまとめる方法と、1週間ごとの見直し手順を確かめられます。

目次

  1. ノートを作る前に決めておくこと
  2. 1つの漢字に書くこと4つ(読み・部首・意味・例文)
  3. 例文を自分の生活から書く
  4. 1日10分でできるやり方
  5. 1週間に1回見直す習慣
  6. テスト前にノートをどう使うか
  7. ノートが続かないときの直し方
  8. コピペで使える漢字ノート見本
  9. やってみよう
  10. 迷ったときのチェック

同じ漢字を10回ずつくりかえし書いたのに、次の日にはわすれてしまう。1ページにびっしり字をならべたのに、テストになると思い出せない。漢字の練習で、こんなことが起きるのはなぜでしょうか。それは、同じ字を何度書いても、その字を「四方向から見る」ことになっていないからです。

漢字をおぼえるノートは、たくさん書くためのものではなく、1字をていねいに見るための場所として作ると、頭に残りやすくなります。この記事では、1つの漢字を「読み・部首・意味・例文」の四つで整理する方法と、1日10分でつづける手順、1週間に1回の見直し方を順番に紹介します。

ノートを作る前に決めておくこと

ノートを買ったらすぐに書き始めるのではなく、書き始める前にいくつか決めておくと、あとで使いやすくなります。けんたくんは、おねえさんと一緒に三つのことを決めました。

  • 1ページに何字書くか — けんたくんは「1ページに4字まで」と決めた
  • どんな順番で書くか — 読み・部首・意味・例文の順に書く
  • いつ書くか — 学校から帰った夕方の15時から、毎日10分だけ書く

ノートに書く字数を少なくすると、1字ずつていねいに見られるようになります。同じ字を10回くりかえすよりも、1字を四方向から見たほうが、頭にのこりやすいのです。

1つの漢字に書くこと4つ(読み・部首・意味・例文)

けんたくんは、1つの漢字につき、次の4つの情報を書くようにしました。これがノートの基本の形です。

書くこと

書きかた

例(晴)

1. 読み

音読みはカタカナ、訓読みはひらがな

セイ/はれる

2. 部首

部首の名前と意味

日(ひへん、太陽のなかま)

3. 意味

一言でみじかく

空が青くてはれていること

4. 例文

自分の生活の中で使える文

今日は朝から晴れていて、走るのが気持ちよかった。

この4つを書くだけで、1つの字を「読みかた」「仲間」「意味」「使い方」の四方向から見ることになります。一方向から見るより、ずっと頭に残ります。

例文を自分の生活から書く

4つの中で、いちばん大切なのは例文です。教科書にのっている例文をそのまま書きうつすのではなく、自分の生活の中で本当にありそうな場面を、自分の言葉で書くようにします。

けんたくんは「晴」の例文に「今日は朝から晴れていて、走るのが気持ちよかった」と書きました。本当に晴れていた日のことを思い出しながら書いたので、字といっしょに、その日の空のイメージも頭にのこります。

  • 今日や昨日にあったことを思い出す
  • 家族や友だちが出てくる文にする
  • 学校の授業や遊びの場面を入れる
  • ただし、ほかの人の悪口や暗い話題は書かない

自分の生活とつなげると、字を見たときに「ああ、あの日のことだ」と思い出しやすくなります。同じ字でも、教科書の例文より、自分でつくった例文のほうが心にのこりやすいのです。

1日10分でできるやり方

毎日たくさん書こうとすると、何日かでつかれて続かなくなります。けんたくんは「1日10分まで」と時間を区切ることにしました。タイマーを10分にして、なる前にやめます。

時間

やること

0分〜2分

今日ならった漢字の中から1〜2字をえらぶ

2分〜5分

読み・部首・意味を辞典で調べてノートに書く

5分〜8分

例文を自分の生活から考えて書く

8分〜10分

声に出して2回読み、字をなぞって書く

10分という短い時間でも、毎日続けると1週間で7字、1ヶ月で30字ぐらいになります。一気に詰めこむより、少しずつ重ねるほうが、頭にも体にも残ります。

1週間に1回見直す習慣

ノートに書いただけでは、時間がたつとわすれてしまいます。けんたくんは、毎週土曜日の朝に、1週間分のノートをめくり直すことにしました。書いたページをめくりながら、字を見て、読みと意味を声に出します。思い出せない字には、ふせんを貼っておきます。

ふせんがついた字は、次の週にもう一度ノートに書きなおします。書きなおすときには、ちがう例文を考えます。同じ例文を二度書くのではなく、別の場面で使った文を書きます。そうすると、字に対するイメージがふえて、より思い出しやすくなります。

  • 土曜日の朝にノートをめくる
  • 読みと意味を声に出して言ってみる
  • 思い出せなかった字にふせんを貼る
  • 次の週、ふせんの字を別の例文で書きなおす

テスト前にノートをどう使うか

けんたくんはテストの前の週になると、ノートの使い方を少し変えました。新しい字をふやすのをいったんやめて、これまでに書いたページを見直す時間にあてるのです。テスト直前にあわてて新しい字を書きこむより、すでに書いた字をたしかなものにするほうが、点数が安定しやすいことに気づきました。

日数

やること

テスト1週間前

範囲のページをめくり、読めない字に印をつける

テスト4日前

印のついた字を別の例文でノートに書き直す

テスト2日前

読みと意味だけを声に出して全ページ通しで言う

テスト前日

印のついた字だけをもう一度書いてしめくくる

前日にぜんぶ書きなおそうとすると、夜おそくまでかかってつかれてしまいます。1週間前から少しずつ見直すと、当日のあさに落ちついてテストにのぞめます。

ノートが続かないときの直し方

どんなにいいノートでも、続かなければ意味がなくなります。けんたくんも、最初の2週間で何度か「今日はやらなくていいかな」と思いました。続かなくなった原因を考えると、だいたい三つのパターンがあります。

一つめは「1日のノルマが多すぎる」パターンです。1日に5字以上書こうとすると、すぐに重くなります。このときは、1日1字でもいいと自分に許してあげましょう。続けることのほうが、字の数より大切です。

二つめは「書く時間が決まっていない」パターンです。「あとでやろう」と思っていると、結局やらない日が出てきます。学校から帰った直後、夕飯の前など、毎日同じきっかけと結びつけて時間を決めます。

三つめは「ノートが完ぺきすぎて疲れる」パターンです。色をたくさん使ったり、線をきれいに引きすぎたりすると、書くだけでつかれてしまいます。色は2色まで、線はざっくりでよし、と決めて、中身に力をかけます。

  • 続かないとき1 — ノルマを1日1字にへらす
  • 続かないとき2 — 書く時間を毎日同じきっかけで決める
  • 続かないとき3 — 色や線をきれいにしすぎず、中身に集中する

コピペで使える漢字ノート見本

1つの漢字に「読み・部首・意味・例文」の4つを書く形は、文字で書くと分かりにくいかもしれません。下の見本を、そのままノートにうつしてみましょう。3字分ならべてあるので、形にだんだん慣れてきます。例文の部分は、必ず自分の生活の中で本当にありそうな場面に書きかえます。

漢字

読み

部首

意味

例文

セイ/はれる

日(ひへん・太陽のなかま)

空が青くてはれていること

今日は朝から晴れていて、走るのが気持ちよかった。

エイ/およぐ

さんずい(水のなかま)

水の中を体を動かして進むこと

夏休みのプールで、25メートルを泳ぎきれた。

キョウ/はし

きへん(木のなかま)

川や道の上をわたるための道

家から学校までのとちゅうに、小さな橋がかかっている。

キュウ/やすむ

にんべん(人のなかま)

体や心をとめてやすめること

走ったあとに、木かげで5分だけ休んだ。

やってみよう

新しいノートを1冊用意します。1ページの上に、習った漢字を1字大きく書きます。その下に、「読み」「部首」「意味」「例文」のスペースを区切って書きこんでいきましょう。最初は1日に1〜2字でじゅうぶんです。続けることを目標にして、字の数をふやすのは慣れてからにします。

迷ったときのチェック

  • 1ページにつめこみすぎていないか(1〜4字までがおすすめ)
  • 例文が教科書のうつしになっていないか
  • 毎日同じ時間に書く習慣ができているか
  • 1週間に1回めくり直しているか
  • 思い出せない字にふせんを貼っているか

漢字をおぼえるノートは、たくさん書くためのものではなくて、1字をていねいに見るための場所です。けんたくんが新しいノートで一番大きく変わったのは、字を見たときに、その字の生活の場面まで一緒に思い出せるようになったことでした。少ない字数でも、毎日続けるだけで、ノートはあなたの大きな味方になっていきます。