中学校国語の用言の活用の覚え方と動詞・形容詞・形容動詞の活用表の使い方

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中学校国語の用言の活用を、動詞の五種類と6つの活用形の縦横の見方で整理します。五段・上一段・下一段・カ変・サ変の見分け方と、活用表の読み方を例文付きで確認できます。

目次

  1. 結論:縦は変わる形、横は動詞の種類で読む
  2. 活用とは何か。なぜ覚えるのか
  3. 用言は3つだけ。動詞・形容詞・形容動詞
  4. 動詞の五種類の見分け方
  5. 五段の名前は「五つの段にまたがる」から
  6. 形容詞と形容動詞の活用の違い
  7. 補助活用(カリ活用)の存在
  8. 活用表の縦軸と横軸の読み方
  9. 横軸を覚える順番のコツ
  10. テストで問われる活用形の確認パターン
  11. コピペで使える活用表サンプル
  12. 失敗集。文法ノートでつまずいた4つの場面
  13. 迷ったときの判断手順
  14. よくある疑問
  15. 縦と横で見えてくる活用の全体像

中学校の文法で最初に高い壁になるのが「用言の活用」です。動詞・形容詞・形容動詞という3つの品詞が、後ろに続く言葉によって形を変える働きのことで、活用表という縦横のマス目で整理されます。教科書に載っている活用表を初めて開くと、縦には「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」という6つの活用形が並び、横には「五段・上一段・下一段・カ変・サ変」という5つの種類が並んでいて、どこから手をつけたらいいか分からなくなりがちです。

活用表を読むコツは、ひと言でまとめると「縦は変わる形、横は動詞の種類」と覚えることです。テストで空欄が埋まらない原因は、知識量よりも、表の縦軸と横軸が何を意味しているかが結びついていない点にあることが多いのです。この記事では、用言の活用を「表の見方」「動詞の五種類の見分け方」「形容詞と形容動詞の活用の違い」「テストで問われるパターン」の順に整理し、活用表を一段ずつ自分の地図として使えるようにする手順を解説します。

結論:縦は変わる形、横は動詞の種類で読む

  • 活用表は縦が活用形(六つ)、横が動詞の種類(五つ)と分けて見ると、空欄補充に使える一枚の地図になります。
  • 動詞は「ない」をつけ、直前の音がア段なら五段・イ段なら上一段・エ段なら下一段と機械的に判定できます。
  • カ変は「来る」だけ、サ変は「する」と複合動詞だけという限定条件で、特殊な二つとして覚えておきます。
  • 形容詞は言い切りが「い」、形容動詞は「だ」で連体形が「な」になる点で、二つを見分けられます。

活用とは何か。なぜ覚えるのか

活用とは、動詞・形容詞・形容動詞のような「動きや様子を表す言葉(用言)」が、後ろにつく言葉によって形を変える働きのことです。「読む」は「読まない」「読みます」「読む。」「読むとき」「読めば」「読め」のように6通りに形が変わります。形が変わる理由は、後ろにつく「ない」「ます」「とき」「ば」などの言葉が、それぞれ前の動詞に決まった形を要求するからです。日本語の文法は、この「決まった形」をパターンとして整理してきました。

なぜ中学生がこれを覚えるのかというと、活用が分かると「文の意味を正しく取れる」からです。たとえば「読まれる」と「読ませる」と「読める」は、活用形が同じ未然形でも、つく言葉によって意味がまったく違います。受け身か、使役か、可能かを見分ける根拠は、未然形のあとに何がついているかにあります。古文の助動詞を扱うときも、まず動詞が何形になっているかが分からなければ、助動詞の接続を見抜けません。活用は文法問題のためだけでなく、読解の足場として機能します。

用言は3つだけ。動詞・形容詞・形容動詞

活用する言葉、つまり用言は3つだけです。動詞は動作や存在を表す言葉で、言い切りの形が「ウ段」で終わります。「歩く」「食べる」「いる」「来る」「する」などです。形容詞は様子を表し、言い切りが「い」で終わります。「高い」「美しい」「うれしい」など。形容動詞も様子を表しますが、言い切りが「だ」で終わります。「静かだ」「立派だ」「健康だ」など。この3種類だけが活用すると押さえると、品詞分けで迷ったときの戻り先になります。

動詞の五種類の見分け方

動詞は活用の仕方によって五種類に分けられます。五段活用、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用、サ行変格活用の5つです。学校文法ではこの5つに固定されているので、まずこの並びを口で唱えられるようにします。見分け方は、動詞に「ない」をつけて、その直前の音を見るのが基本のやり方です。

種類

見分け方

五段活用

「ない」の直前がア段

読まない、書かない、話さない

上一段活用

「ない」の直前がイ段

見ない、起きない、過ぎない

下一段活用

「ない」の直前がエ段

食べない、受けない、寝ない

カ行変格活用

「来る」一語のみ

来ない(こない)

サ行変格活用

「する」と「〜する」の形

しない、勉強しない

たとえば「歩く」に「ない」をつけると「歩かない」となります。「か」はア段なので五段活用です。「起きる」は「起きない」で「き」がイ段、つまり上一段活用です。「食べる」は「食べない」で「べ」がエ段なので下一段活用。カ変は「来る」しかなく、サ変は「する」とそれに名詞がついた複合動詞だけです。「勉強する」「練習する」「無視する」などはすべてサ変として扱います。

五段の名前は「五つの段にまたがる」から

五段活用という名前がついているのは、活用させたときに音が「ア・イ・ウ・エ・オ」の五段すべてにわたるためです。「読む」を6つの活用形に並べると「読ま・読み・読む・読む・読め・読め」となり、ア・イ・ウ・エの段に音が分布します。上一段はイ段だけ、下一段はエ段だけにとどまるので「一段」と呼ばれます。名前の由来を知っておくと、用語が単なる記号ではなく意味のあるラベルとして頭に残ります。

形容詞と形容動詞の活用の違い

形容詞と形容動詞は、どちらも様子を表す用言ですが、活用の仕方が違います。形容詞「高い」は「高かろ・高く(高かっ)・高い・高い・高けれ・◯」と変化します。命令形がなく、活用語尾は「かろ・く・い・い・けれ」の形です。形容動詞「静かだ」は「静かだろ・静かで(静かだっ)・静かだ・静かな・静かなら・◯」と変化します。連体形が「な」の形になるのが特徴で、ここが形容詞と大きく違うところです。

区別の早道は、言い切りの形を見ることです。「い」で終われば形容詞、「だ」で終われば形容動詞。「静かだ」を「静かな部屋」と直すと「な」が出てきますが、「高い」を「高な部屋」とは言えません。「高い部屋」のままで「い」が残ります。連体形が「な」になるか「い」のまま残るかが、現代日本語での見分け方として使えます。テストで「次のうち形容動詞はどれか」と問われたら、まず言い切りを思い出し、「な」に直せるかを確認します。

補助活用(カリ活用)の存在

形容詞には主な活用(基本活用)のほかに、補助活用と呼ばれる別系統があります。「高い」は「高かろ・高かっ・高い・高い・高けれ・◯」が基本活用で、これとは別に「高くあろ・高くあり・高くあり・高くある・高くあれ・高くあれ」のような形を圧縮したものを補助活用と整理することがあります。中学校段階ではここに深入りせず、「未然形にかろ、連用形にかっ/く、仮定形にけれ」が出てくるとだけ覚えておけば、テスト範囲は十分カバーできます。

活用表の縦軸と横軸の読み方

多くの人が固まるのは、まさにこの「表の見方」の部分です。活用表は縦軸と横軸の2方向を同時に見るので、片方だけ見ていると意味が立ち上がってきません。縦軸は活用形、つまり「どんな形に変わっているか」です。未然・連用・終止・連体・仮定・命令の6つが上から並びます。横軸は動詞の種類で、五段・上一段・下一段・カ変・サ変の5列が並びます。表のマス目には、その種類の動詞が、その活用形のときどんな語尾になるかが書かれています。

活用形

主な接続例

五段「読む」

下一段「食べる」

未然形

〜ない/〜う

読ま/読も

食べ

連用形

〜ます/〜た

読み

食べ

終止形

言い切り

読む

食べる

連体形

〜とき/〜こと

読む

食べる

仮定形

〜ば

読め

食べれ

命令形

言いつけ

読め

食べろ/食べよ

縦軸の活用形には、それぞれ後ろにつく代表的な言葉が決まっています。未然形は「〜ない・〜う・〜よう」、連用形は「〜ます・〜た・〜て」、終止形は言い切り、連体形は「〜とき・〜こと」のように体言が続く形、仮定形は「〜ば」、命令形は単独で言いつけになる形です。覚え方の鉄則は、活用形を単独で暗記せず、後ろにつく代表語とセットで覚えることです。「未然=ない」「連用=ます」と紐づけて口に出して言えると、テストの空欄補充が速くなります。

横軸を覚える順番のコツ

横軸の5種類は、まず五段・上一段・下一段の3つを先に覚え、最後にカ変とサ変を「特殊な2つ」として横につけ加える順番が無理がありません。五段は「ない」をつけるとア段、上一段はイ段、下一段はエ段、と段の名前と「ない」の前の母音が一致しています。カ変は「来る」一語、サ変は「する」と複合動詞だけ、という限定条件で覚えます。表を埋める練習をするときは、まず五段の列を一段ずつ全部埋め、次に上一段、下一段と進めるのが、ミスが少ない順序です。

テストで問われる活用形の確認パターン

テストで頻繁に問われるパターンは、おおむね4つに絞れます。「次の動詞の活用の種類を答えなさい」「次の動詞は何活用形か」「次の動詞の活用形を全て書きなさい」「次の文の傍線部の動詞は何活用か」の4型です。問われ方が違うだけで、根っこは「活用の種類」と「活用形」の2つを答えられるかに集約されます。

  1. まず動詞を抜き出す:傍線部が長い場合は、活用する語の部分だけを切り取る
  2. 「ない」をつけて種類を判定する:直前の母音がア・イ・エのどれかで五段・上一段・下一段を確定
  3. カ変・サ変の例外をチェック:「来る」と「〜する」だけは別扱い
  4. 後ろの語を見て活用形を判定する:直後が「ない」なら未然、「ます」なら連用、句点なら終止、体言なら連体、「ば」なら仮定、言いつけなら命令

コピペで使える活用表サンプル

動詞の五種類(五段・上一段・下一段・カ変・サ変)と形容詞・形容動詞の活用表を、テスト直前の確認用にそのまま使える形でまとめます。代表的な語を1つずつ取り上げ、6つの活用形を縦に並べました。ノートに書き写すと、空欄補充の練習用としても使えます。

動詞

未然形

連用形

終止形

連体形

仮定形

命令形

書く(五段)

書か/書こ

書き

書く

書く

書け

書け

起きる(上一段)

起き

起き

起きる

起きる

起きれ

起きろ/起きよ

受ける(下一段)

受け

受け

受ける

受ける

受けれ

受けろ/受けよ

来る(カ変)

来(こ)

来(き)

来る(くる)

来る(くる)

来れ(くれ)

来い(こい)

する(サ変)

し/せ/さ

する

する

すれ

しろ/せよ

形容詞・形容動詞

未然形

連用形

終止形

連体形

仮定形

命令形

高い(形容詞)

高かろ

高く/高かっ

高い

高い

高けれ

無し

静かだ(形容動詞)

静かだろ

静かで/静かに/静かだっ

静かだ

静かな

静かなら

無し

形容詞と形容動詞には命令形がない点に注意します。形容動詞の連体形が「な」になるところも、テスト頻出の確認ポイントです。

失敗集。文法ノートでつまずいた4つの場面

活用表の学習でつまずきやすい場面を4つ並べます。同じ場所でつまずかないための地図として読んでください。

  • カ変とサ変を縦に並べてしまう失敗

    活用表を作る練習で、カ行変格とサ行変格を縦軸(活用形のところ)に書いてしまい、ノートが意味不明な升目になることがあります。カ変とサ変は横軸(動詞の種類)の列に入る、と先に押さえておくと防げます。

  • 「食べない」を五段にしてしまう失敗

    直前が「べ」だから「ベ段=エ段」なのに、「べ」をひらがな1文字としか見ておらず五段と書いてしまうことがあります。母音だけ取り出すという視点が抜けているのが原因です。

  • 仮定形と命令形を逆に覚えてしまう失敗

    「読めば」の「読め」を命令形と思い込み、「読め!」の「読め」を仮定形と取り違えることがあります。仮定形は後ろに「ば」がつく、命令形は単独で言いつけになる、と用法とセットで覚えると区別できます。

  • 「ある」を形容詞にしてしまう失敗

    「ある」は言い切りが「る」(ウ段)なので動詞(五段活用)です。「い」で終わらないので形容詞ではありません。言い切りの形を見ずに判定すると取り違えやすい一語です。

迷ったときの判断手順

活用に迷ったときの判断手順を、ノートのうしろに貼っておける形でまとめます。テスト直前に頭の中で再生するための短い手順です。

  1. 手順1。言い切りの形を確認する:「ウ段なら動詞」「いで終わるなら形容詞」「だで終わるなら形容動詞」
  2. 手順2。動詞なら「ない」をつける:直前がア段なら五段、イ段なら上一段、エ段なら下一段
  3. 手順3。「来る」「〜する」だけ別扱い:カ変・サ変は限定条件として記憶しておく
  4. 手順4。後ろの語で活用形を決める:未然=ない/連用=ます/終止=句点/連体=とき・こと/仮定=ば/命令=言いつけ

よくある疑問

「行く」は五段ですか。

「行かない」で「か」がア段なので五段活用です。ただし連用形に「た」「て」がつくとき、「書いた」のようなイ音便ではなく「行った」のように促音便になる点が特殊です。

「できる」はサ変ですか。

「できる」は単独の動詞で、「ない」をつけると「できない」、直前は「き」でイ段。上一段活用として整理されることが多いです。

形容動詞の連体形はどうして「な」なのですか。

後ろに体言(名詞)が続くときに使う形だからです。「静かだ」が「静かな部屋」になるように、体言の前で「な」に変わります。

終止形と連体形が同じに見えます。

動詞では「読む」のように同じ形のことが多いです。区別は後ろにある語で判定します。句点なら終止、体言なら連体です。

活用表は丸暗記すべきですか。

丸暗記より、見分け手順を覚えるほうが応用が利きます。動詞2〜3個を縦に書ける状態になっておけば十分です。

縦と横で見えてくる活用の全体像

表を「縦は変わる形」「横は動詞の種類」と分けて見られるようになると、活用表の空欄補充の精度が上がります。必要なのは覚えた知識量を増やすことではなく、表を読むための2本の軸を手元に置くことです。紙の前で固まる原因は、知識が足りないことよりも、表を読むための軸が結びついていないことのほうが多いのです。活用表は、縦と横を別々に意味づけしてから埋めると、ようやく一枚の意味のある地図として動き出します。

明日からの一歩は、活用表を新しいノートに自分の手で1ページ書き写すこと、そして動詞を1つ選んで6つの活用形を口で唱えてみること、その2つです。書く動詞は「読む」でも「食べる」でも構いません。声に出して言える動詞が3つできれば、文法問題の足場としては十分です。古文の助動詞を扱う段になっても、活用形が分かっていれば接続を見抜けるようになります。詳しくは古文の助動詞「き・けり・つ・ぬ・たり・り」の意味と見分け方 も合わせて読んでみてください。