エントリーシートの書き方の基本|設問の意図を読み構成し推敲する

エントリーシートの書き方の基本|設問の意図を読み構成し推敲するの記事を表すモノクロ漫画風イラスト

エントリーシートを「設問の意図を読む→結論から構成する→推敲する」の流れで書く基本を整理します。何を問われているかを取り違えないコツと、読みやすい構成、提出前に確認する推敲の観点をまとめます。

目次

13項目
  1. 結論:設問の意図を読み、結論から構成し、推敲してから出す
  2. まず設問の意図を読み取る
  3. 設問分解|問いを一言に言い換える
  4. よくある設問のタイプ
  5. 結論から書く構成にする
  6. 読みやすい文章にするコツ
  7. 志望動機は接点を入れる
  8. 提出前の推敲の観点
  9. 早めに下書きを作る
  10. ESの書き出しテンプレ
  11. よくあるNG例と直し方
  12. よくある疑問
  13. まとめ

エントリーシート、いわゆるESは、就活で最初に通過する関門です。自己PRやガクチカ、志望動機など複数の設問があり、限られた字数で答えなければなりません。何を書けばよいか分からず、提出直前まで埋まらない欄を前に手が止まる人も多くいます。

ESがうまく書けない原因の一つは、設問が何を問うているかを正確に読めていないことにあります。問われていることと答えがずれていると、どれだけ丁寧に書いても評価されません。まず設問の意図を読み、結論から構成し、最後に推敲する。この三段階を押さえると、伝わるESに近づきます。

結論:設問の意図を読み、結論から構成し、推敲してから出す

  • ESは設問の意図を読む→結論から構成する→推敲するの順で書くと整います。
  • 何を問われているかを正確に読み取り、答えがずれないようにします。
  • 結論を先に書く構成にすると、限られた字数でも要点が伝わります。
  • 提出前に推敲し、誤字・冗長・設問とのずれを確認してから出します。

まず設問の意図を読み取る

ESで最初にすべきは、設問が何を求めているかを正確につかむことです。「学生時代に力を入れたこと」と「あなたの強み」は、似ているようで問いの中心が違います。前者は行動の過程を、後者は強みそのものを尋ねています。

問われていることを取り違えると、答えがずれます。志望動機を聞かれているのに自己PRばかり書く、強みを聞かれているのにエピソードだけで終わる。こうしたずれは、設問の中心を読み違えたときに起きます。書き始める前に、この設問は何を一番知りたいのかを一言で言えるか確かめます。

設問分解問いを一言に言い換える

設問を読んだら、それを「要するに何を聞いているか」と一言に言い換えてみます。「あなたが困難を乗り越えた経験を教えてください」なら、「困難への向き合い方を知りたいのだな」と読み替えます。この言い換えができていれば、答えの軸がぶれません。長い設問ほど、中心を一言に絞る作業が効きます。

よくある設問のタイプ

ESの設問は数多くありますが、問いの中心は大きく分けられます。タイプを知っておくと、新しい設問に出会っても、何を答えればよいか見当をつけやすくなります。

設問のタイプ

問いの中心

答えの軸

自己PR系

あなたの強みは何か

強み+裏づける経験

ガクチカ系

どう課題に向き合ったか

課題・行動・結果

志望動機系

なぜこの会社・業界か

関心の理由+自分との接点

価値観系

何を大事にしているか

価値観+それが表れた場面

タイプが分かれば、答えの軸が見えます。自己PR系なら強みとその根拠、ガクチカ系なら課題への向き合い方、志望動機系なら関心の理由を中心に据えます。設問を読んだら、まずどのタイプかを見極めると、書く方向が定まります。

結論から書く構成にする

ESは字数が限られています。前置きから書き始めると、肝心の答えが後ろに回り、読み手に伝わりにくくなります。最初に結論を置く構成にすると、要点が先に伝わります。

構成の順序

書く内容

役割

結論

設問への答えを一文で

何の話かを最初に示す

具体

答えを裏づける経験・理由

説得力を持たせる

締め

学びや今後への姿勢

答えを仕事につなげる

結論を先に置き、そのあと具体例で裏づけ、最後に締める。この型は、自己PR・ガクチカ・志望動機のどの設問にも使えます。読み手は冒頭で要点をつかめるので、その先を読み進めやすくなります。

結論を先に書くのに慣れないうちは、文章を書いた後で結論を冒頭に移すやり方でも構いません。書きながら考えがまとまることもあるからです。大事なのは、最終的に結論が先に来ている形に整えることです。順番を入れ替えるだけで、印象は大きく変わります。

読みやすい文章にするコツ

内容が良くても、読みにくい文章だと最後まで読んでもらえません。次の点を意識すると、文章が読みやすくなります。

  • 一文を短くします。長い文は二つに分け、主語と述語の対応を明確にします。
  • 抽象的な言葉は具体に置き換えます。「がんばった」を具体的な行動で示します。
  • 同じ言葉の繰り返しを減らし、表現に変化をつけます。
  • 指定字数の九割ほどを目安に埋め、極端に短く終わらせないようにします。

特に効くのが、一文を短くすることです。一文に情報を詰め込むと、読み手は意味を追いきれません。一文一意を心がけ、長くなったら区切る。それだけで、ぐっと読みやすくなります。

読みやすさは、内容と同じくらい評価に影響します。たくさんのESに目を通す読み手にとって、すっと頭に入る文章は印象に残ります。書き終えたら一度、初めて読む人の目で全体を眺めます。引っかかる箇所があれば、そこが直すべき場所です。

志望動機は接点を入れる

志望動機の設問は、なぜこの会社・業界かを問うています。ここで企業の魅力を並べるだけだと、どの会社にも使える文章になってしまいます。大事なのは、企業と自分の接点を書くことです。

「この会社の◯◯という点に関心を持った。自分は◯◯を大事にしているので、その点が合うと感じた」のように、企業の特徴と自分の価値観をつなげます。自己分析や業界研究で整理した内容が、ここで効いてきます。企業研究で見えた事実と、自分の関心を結びつけることが、説得力のある志望動機の核になります。

提出前の推敲の観点

書き終えても、すぐ提出してはいけません。一度時間を置いてから読み返すと、書いているときには気づかなかったずれや誤りが見えてきます。次の観点で確認します。

  1. 設問とのずれを確認。

    問われたことに正面から答えているかを見直します。

  2. 誤字脱字を確認。

    声に出して読み、誤字・脱字・変換ミスを探します。

  3. 冗長な部分を削る。

    同じ意味の繰り返しや不要な前置きを削ります。

  4. 具体性を確認。

    抽象的な言葉が残っていないか、具体に直せないか見ます。

  5. 他者に読んでもらう。

    家族や友人に読んでもらい、伝わるかを確かめます。

特に他者に読んでもらう工程は効果があります。自分では伝わっているつもりでも、初めて読む人には意味が通らないことがあります。第三者の目を通すと、独りよがりな部分に気づけます。

推敲は、一度で終わらせず何度か繰り返します。一回目は設問とのずれ、二回目は誤字、三回目は冗長さ、と観点を分けて読むと、見落としが減ります。時間に余裕があれば、一晩置いてから読み返します。距離を置くと、書いたときには見えなかった粗が見えてきます。

早めに下書きを作る

ESは、締切間際に一気に書こうとすると質が下がります。設問の意図を読み、構成し、推敲する工程には時間がかかるからです。早めに下書きを作り、寝かせてから見直す余裕を持っておきます。

一度書いた下書きは、時間を置いて読み返すと、書いたときには見えなかった改善点が見えてきます。何度か手を入れるうちに、文章は締まっていきます。複数の企業に応募するなら、自己PRやガクチカの骨組みは早めに固めておくと、設問ごとの調整だけで済み、負担が軽くなります。

ESの書き出しテンプレ

結論から書く構成に慣れないうちは、次のテンプレに当てはめて書き出すと、型に沿った形でスタートできます。設問に応じて中身を入れ替えてください。

  • ES書き出しテンプレ(結論先行型)

    私が◯◯(設問への答え)と考える理由は◯◯です。◯◯(具体的な場面)において、◯◯(行動や経験)に取り組み、◯◯(結果や気づき)を得ました。この経験から、◯◯(今後への姿勢)につなげたいと考えています。

よくあるNG例と直し方

よくあるNG

何が問題か

直し方

設問と答えがずれている

問われたことに答えていない

設問を一言に言い換えてから書く

前置きが長く結論が後半

要点が伝わりにくい

結論を冒頭に移す

抽象的な言葉で埋まっている

具体性がなく印象に残らない

行動や数字で具体化する

最も多いのが、設問と答えのずれです。書き上げた後に「この設問は何を聞いていたか」をもう一度確認し、答えが正面から向き合っているかを見ます。ずれていたら、構成から立て直します。手間はかかりますが、ずれたまま提出するより確実です。

よくある疑問

同じ内容を複数の企業に使い回してよいですか。

骨組みは流用できますが、志望動機は企業ごとに調整します。使い回し感は読み手に伝わります。

字数はぴったり埋めるべきですか。

九割ほどを目安にします。極端に短いと熱意が伝わりにくく、超過は提出できないことがあります。

手書きとパソコンのどちらがよいですか。

指定に従います。指定がなければ読みやすさを優先し、丁寧に仕上げることを大切にします。

まとめ

ESは、設問の意図を正確に読み、結論から構成し、推敲してから提出する、という流れで書くと整います。問われていることを一言に言い換え、答えがずれないようにするのが出発点です。自己分析やガクチカ、業界研究で整理した材料を、設問に合わせて並べ替えれば、伝わるESに近づきます。