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13項目
エントリーシート、いわゆるESは、就活で最初に通過する関門です。自己PRやガクチカ、志望動機など複数の設問があり、限られた字数で答えなければなりません。何を書けばよいか分からず、提出直前まで埋まらない欄を前に手が止まる人も多くいます。
ESがうまく書けない原因の一つは、設問が何を問うているかを正確に読めていないことにあります。問われていることと答えがずれていると、どれだけ丁寧に書いても評価されません。まず設問の意図を読み、結論から構成し、最後に推敲する。この三段階を押さえると、伝わるESに近づきます。
結論:設問の意図を読み、結論から構成し、推敲してから出す
- ESは設問の意図を読む→結論から構成する→推敲するの順で書くと整います。
- 何を問われているかを正確に読み取り、答えがずれないようにします。
- 結論を先に書く構成にすると、限られた字数でも要点が伝わります。
- 提出前に推敲し、誤字・冗長・設問とのずれを確認してから出します。
まず設問の意図を読み取る
ESで最初にすべきは、設問が何を求めているかを正確につかむことです。「学生時代に力を入れたこと」と「あなたの強み」は、似ているようで問いの中心が違います。前者は行動の過程を、後者は強みそのものを尋ねています。
問われていることを取り違えると、答えがずれます。志望動機を聞かれているのに自己PRばかり書く、強みを聞かれているのにエピソードだけで終わる。こうしたずれは、設問の中心を読み違えたときに起きます。書き始める前に、この設問は何を一番知りたいのかを一言で言えるか確かめます。
設問分解問いを一言に言い換える
設問を読んだら、それを「要するに何を聞いているか」と一言に言い換えてみます。「あなたが困難を乗り越えた経験を教えてください」なら、「困難への向き合い方を知りたいのだな」と読み替えます。この言い換えができていれば、答えの軸がぶれません。長い設問ほど、中心を一言に絞る作業が効きます。
よくある設問のタイプ
ESの設問は数多くありますが、問いの中心は大きく分けられます。タイプを知っておくと、新しい設問に出会っても、何を答えればよいか見当をつけやすくなります。
設問のタイプ | 問いの中心 | 答えの軸 |
|---|---|---|
自己PR系 | あなたの強みは何か | 強み+裏づける経験 |
ガクチカ系 | どう課題に向き合ったか | 課題・行動・結果 |
志望動機系 | なぜこの会社・業界か | 関心の理由+自分との接点 |
価値観系 | 何を大事にしているか | 価値観+それが表れた場面 |
タイプが分かれば、答えの軸が見えます。自己PR系なら強みとその根拠、ガクチカ系なら課題への向き合い方、志望動機系なら関心の理由を中心に据えます。設問を読んだら、まずどのタイプかを見極めると、書く方向が定まります。
結論から書く構成にする
ESは字数が限られています。前置きから書き始めると、肝心の答えが後ろに回り、読み手に伝わりにくくなります。最初に結論を置く構成にすると、要点が先に伝わります。
構成の順序 | 書く内容 | 役割 |
|---|---|---|
結論 | 設問への答えを一文で | 何の話かを最初に示す |
具体 | 答えを裏づける経験・理由 | 説得力を持たせる |
締め | 学びや今後への姿勢 | 答えを仕事につなげる |
結論を先に置き、そのあと具体例で裏づけ、最後に締める。この型は、自己PR・ガクチカ・志望動機のどの設問にも使えます。読み手は冒頭で要点をつかめるので、その先を読み進めやすくなります。
結論を先に書くのに慣れないうちは、文章を書いた後で結論を冒頭に移すやり方でも構いません。書きながら考えがまとまることもあるからです。大事なのは、最終的に結論が先に来ている形に整えることです。順番を入れ替えるだけで、印象は大きく変わります。
読みやすい文章にするコツ
内容が良くても、読みにくい文章だと最後まで読んでもらえません。次の点を意識すると、文章が読みやすくなります。
- 一文を短くします。長い文は二つに分け、主語と述語の対応を明確にします。
- 抽象的な言葉は具体に置き換えます。「がんばった」を具体的な行動で示します。
- 同じ言葉の繰り返しを減らし、表現に変化をつけます。
- 指定字数の九割ほどを目安に埋め、極端に短く終わらせないようにします。
特に効くのが、一文を短くすることです。一文に情報を詰め込むと、読み手は意味を追いきれません。一文一意を心がけ、長くなったら区切る。それだけで、ぐっと読みやすくなります。
読みやすさは、内容と同じくらい評価に影響します。たくさんのESに目を通す読み手にとって、すっと頭に入る文章は印象に残ります。書き終えたら一度、初めて読む人の目で全体を眺めます。引っかかる箇所があれば、そこが直すべき場所です。
志望動機は接点を入れる
志望動機の設問は、なぜこの会社・業界かを問うています。ここで企業の魅力を並べるだけだと、どの会社にも使える文章になってしまいます。大事なのは、企業と自分の接点を書くことです。
「この会社の◯◯という点に関心を持った。自分は◯◯を大事にしているので、その点が合うと感じた」のように、企業の特徴と自分の価値観をつなげます。自己分析や業界研究で整理した内容が、ここで効いてきます。企業研究で見えた事実と、自分の関心を結びつけることが、説得力のある志望動機の核になります。
提出前の推敲の観点
書き終えても、すぐ提出してはいけません。一度時間を置いてから読み返すと、書いているときには気づかなかったずれや誤りが見えてきます。次の観点で確認します。
設問とのずれを確認。
問われたことに正面から答えているかを見直します。
誤字脱字を確認。
声に出して読み、誤字・脱字・変換ミスを探します。
冗長な部分を削る。
同じ意味の繰り返しや不要な前置きを削ります。
具体性を確認。
抽象的な言葉が残っていないか、具体に直せないか見ます。
他者に読んでもらう。
家族や友人に読んでもらい、伝わるかを確かめます。
特に他者に読んでもらう工程は効果があります。自分では伝わっているつもりでも、初めて読む人には意味が通らないことがあります。第三者の目を通すと、独りよがりな部分に気づけます。
推敲は、一度で終わらせず何度か繰り返します。一回目は設問とのずれ、二回目は誤字、三回目は冗長さ、と観点を分けて読むと、見落としが減ります。時間に余裕があれば、一晩置いてから読み返します。距離を置くと、書いたときには見えなかった粗が見えてきます。
早めに下書きを作る
ESは、締切間際に一気に書こうとすると質が下がります。設問の意図を読み、構成し、推敲する工程には時間がかかるからです。早めに下書きを作り、寝かせてから見直す余裕を持っておきます。
一度書いた下書きは、時間を置いて読み返すと、書いたときには見えなかった改善点が見えてきます。何度か手を入れるうちに、文章は締まっていきます。複数の企業に応募するなら、自己PRやガクチカの骨組みは早めに固めておくと、設問ごとの調整だけで済み、負担が軽くなります。
ESの書き出しテンプレ
結論から書く構成に慣れないうちは、次のテンプレに当てはめて書き出すと、型に沿った形でスタートできます。設問に応じて中身を入れ替えてください。
ES書き出しテンプレ(結論先行型)
私が◯◯(設問への答え)と考える理由は◯◯です。◯◯(具体的な場面)において、◯◯(行動や経験)に取り組み、◯◯(結果や気づき)を得ました。この経験から、◯◯(今後への姿勢)につなげたいと考えています。
よくあるNG例と直し方
よくあるNG | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
設問と答えがずれている | 問われたことに答えていない | 設問を一言に言い換えてから書く |
前置きが長く結論が後半 | 要点が伝わりにくい | 結論を冒頭に移す |
抽象的な言葉で埋まっている | 具体性がなく印象に残らない | 行動や数字で具体化する |
最も多いのが、設問と答えのずれです。書き上げた後に「この設問は何を聞いていたか」をもう一度確認し、答えが正面から向き合っているかを見ます。ずれていたら、構成から立て直します。手間はかかりますが、ずれたまま提出するより確実です。
よくある疑問
同じ内容を複数の企業に使い回してよいですか。
骨組みは流用できますが、志望動機は企業ごとに調整します。使い回し感は読み手に伝わります。
字数はぴったり埋めるべきですか。
九割ほどを目安にします。極端に短いと熱意が伝わりにくく、超過は提出できないことがあります。
手書きとパソコンのどちらがよいですか。
指定に従います。指定がなければ読みやすさを優先し、丁寧に仕上げることを大切にします。
まとめ
ESは、設問の意図を正確に読み、結論から構成し、推敲してから提出する、という流れで書くと整います。問われていることを一言に言い換え、答えがずれないようにするのが出発点です。自己分析やガクチカ、業界研究で整理した材料を、設問に合わせて並べ替えれば、伝わるESに近づきます。
