電話の伝言メモの書き方と取り次ぎの言い方|不在時の例文と7項目の記入例

受話器を耳に当て、名指しされた人が不在の電話の伝言をメモに書き取る若手社員のモノクロ漫画風イラスト

名指しされた人が席にいない電話は、社内の人の呼び方と、聞き取る項目の二つで迷いやすい場面です。受けてから切るまでの言い方を場面別にまとめ、伝言メモの7項目と記入例、社内チャットで伝言を送る文面、復唱の手順まで示します。

目次

15項目
  1. 結論:不在は敬称なしで伝え、7項目を聞き取って復唱する
  2. 受けてから取り次ぐまでの言い方
  3. 名指し人がいないときの言い方
  4. 伝言メモは7項目で書く
  5. 記入例|折り返しが必要な伝言
  6. 記入例|折り返しが不要な連絡
  7. チャット|外出中の名指し人に送る
  8. 聞き取りから切るまでの5ステップ
  9. 読み上げ|数字と名前の聞き違いを防ぐ
  10. よくあるNGと言い換え
  11. なぜ社内の人に敬称を付けないのか
  12. 伝言を渡したあとまでが取り次ぎ
  13. よくある疑問
  14. 電話を切る前のチェックリスト
  15. まとめ

電話で名指しされた人が席にいないとき、どう伝えればよいか、何を聞いておけばよいかで迷うことはありませんか。相手の会社名や折り返し先が一つ抜けるだけで、伝言を受け取った人は、確認のために電話をかけ直すことになります。

取り次ぎで押さえることは二つです。社外の相手に社内の人のことを話すときは敬称を付けないこと、そして用件を決まった項目に沿って聞き取り、復唱してから切ることです。

結論:不在は敬称なしで伝え、7項目を聞き取って復唱する

  • 社外の相手に社内の人のことを話すときは敬称を付けず、「◯◯は席を外しております」「部長の◯◯」と言います。
  • 不在を伝えたら戻りの予定を添え、折り返すか伝言を預かるかを相手に選んでもらいます。
  • 伝言メモは7項目(宛先・日時・相手・用件・折り返し・連絡先・受けた人)に沿って聞き取ると、漏れに気づけます。
  • 電話を切る前に名前・番号・用件を復唱し、メモは口頭やチャットでも名指し人に届けます。

受けてから取り次ぐまでの言い方

電話に出てから名指し人につなぐまでの、場面ごとの言い方です。「◯◯」には会社名や名前を入れます。

場面

言い方

電話に出る

「お電話ありがとうございます。◯◯社◯◯部の◯◯でございます」

何度か鳴ってから出る

「お待たせいたしました。◯◯社◯◯部でございます」

相手が名乗った

「◯◯社の◯◯様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」

相手が名乗らない

「恐れ入りますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか」

名指し人に取り次ぐ

「◯◯でございますね。ただいまおつなぎいたしますので、少々お待ちください」

担当者の名前が出ない

「恐れ入りますが、どのようなご用件でしょうか。担当の者におつなぎいたします」

聞き取れなかった

「恐れ入ります。お電話が少し遠いようです。もう一度おっしゃっていただけますか」

名前の字を確かめる

「恐れ入りますが、お名前の漢字を教えていただけますか」

取り次ぐときは保留にしてから、名指し人に「◯◯社の◯◯様から、◯◯の件でお電話です」と用件まで伝えます。保留が長くなりそうなときは、いったん電話に戻って相手に状況を伝えます。

「恐れ入りますが」のような前置きの選び方は、クッション言葉の一覧で場面別に確かめられます。

名指し人がいないときの言い方

不在を伝えるときは、名指し人の名前に「さん」や「部長」などを付けず、「おります」とへりくだった言い方にします。

状況

言い方

席を外している

「申し訳ございません。◯◯はただいま席を外しております。◯時ごろには戻る予定です」

外出している

「あいにく◯◯は外出しております。◯時に戻る予定です」

会議に出ている

「◯◯はただいま会議に出ております。◯時に終わる予定です」

別の電話に出ている

「◯◯はただいま別の電話に出ております」

休んでいる

「あいにく◯◯は本日休みを取っております。◯日には出社する予定です」

折り返しを申し出る

「よろしければ、戻りしだい◯◯からお電話するよう申し伝えます」

伝言を預かる

「よろしければ、ご用件を承ります」

伝えるのは、不在であることと戻りの予定までです。そのうえで、折り返しと伝言のどちらがよいかを相手に尋ねます。外出先や休みの理由のように、相手に必要のない社内の事情は話しません。

伝言メモは7項目で書く

伝言メモは、受けた人がその場にいなくても、名指し人が次に何をすればよいか分かるように書きます。項目を先に決めておくと、電話をしながら聞き漏らしに気づけます。

項目

書くこと

①宛先

誰への伝言か

②日時

電話を受けた日付と時刻

③相手

会社名・部署名・名前。分からない字は片仮名で書く

④用件

何の件で、何をしてほしいのか

⑤折り返し

要か不要か。要なら希望の時間帯

⑥連絡先

電話番号。名指し人が知っていそうな相手でも聞いておく

⑦受けた人

自分の名前

記入例折り返しが必要な伝言

項目

記入例

宛先

営業部 ◯◯さん

日時

◯月◯日(◯)14時20分

相手

◯◯商事 購買部 ◯◯様

用件

来月納品分の数量を変えたい。見積書を出し直す必要があるか確認したいとのこと

折り返し

要(本日17時までに)

連絡先

◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(購買部の直通)

受けた人

◯◯

用件は「何の件で、何をしてほしいか」まで書きます。「◯◯様からお電話がありました」だけでは、名指し人は用件を聞くために電話をかけ直すことになります。

記入例折り返しが不要な連絡

項目

記入例

宛先

総務部 ◯◯さん

日時

◯月◯日(◯)10時05分

相手

◯◯ビル管理 ◯◯様

用件

◯日の設備点検の開始が、10時から13時に変わったとの連絡。変更の書面は後日届くとのこと

折り返し

不要

連絡先

◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(念のため控えた番号)

受けた人

◯◯

折り返しが要らない連絡でも、日時や数字が変わった知らせは、変更前と変更後の両方を書きます。名指し人が予定表を直すときに、どこを直せばよいかがすぐ分かります。

チャット外出中の名指し人に送る

名指し人が外出しているときは、同じ7項目を社内チャットやメールでも送っておくと、戻る前に内容を確かめてもらえます。

  • 社内チャットで送る伝言

    ◯◯さん 電話の伝言です。 日時:◯月◯日(◯)◯時◯分 相手:◯◯社 ◯◯部 ◯◯様 用件:◯◯の件で、◯◯したいとのことです。 折り返し:要(◯時までに)/不要 連絡先:◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯ 受けた人:◯◯

聞き取りから切るまでの5ステップ

聞き取る順番を決めておくと、慌てずに7項目を埋められます。

  1. 相手の会社名と名前を書き取る

    名乗られたら、すぐにメモの「相手」の欄に書きます。聞き取れない字は片仮名で控え、あとで確かめます。

  2. 用件を「何の件で、何をしてほしいか」まで聞く

    「どのようなご用件でしょうか」と尋ね、「◯◯の件で、◯◯を確認したい」の形になるまで聞き取ります。

  3. 折り返しの要否と連絡先を聞く

    「念のため、お電話番号を伺ってもよろしいでしょうか」と、名指し人が番号を知っていそうな相手でも聞いておきます。

  4. 数字と名前を区切って復唱する

    「復唱いたします。◯◯社の◯◯様、お電話番号は◯◯、ご用件は◯◯の件ですね」と読み上げます。

  5. 自分の名前を伝えて切る

    「私、◯◯が承りました。◯◯が戻りましたら申し伝えます」と伝え、相手が切ったのを確かめてから受話器を置きます。

読み上げ数字と名前の聞き違いを防ぐ

聞き違えやすいもの

読み上げ方

電話番号

「◯◯の、◯◯◯◯の、◯◯◯◯ですね」と区切りごとに読む

1・4・7

4は「よん」、7は「なな」と読み、「いち」「し」「しち」との聞き違いを防ぐ

日付

「◯日、◯曜日ですね」と曜日を添える

時刻

「午後2時」のように午前・午後を付ける

名前

字を確かめる。分からない字は片仮名で控える

よくあるNGと言い換え

言い方の癖は、自分では気づきにくいものです。電話を切ったあとに、次の言い方をしていなかったかを振り返ります。

よくある言い方

言い換えと理由

「◯◯部長は席を外していらっしゃいます」

「部長の◯◯は席を外しております」。社外の相手には、上司でも社内の人を立てません

「◯◯さんは今いないです」

「◯◯はただいま席を外しております」。「さん」を付けず、「おります」でへりくだります

「もしもし、◯◯社です」

「お電話ありがとうございます。◯◯社でございます」。社名から名乗ると、相手がかけ先をすぐ確かめられます

「了解しました。伝えておきます」

「承知いたしました。◯◯が戻りましたら申し伝えます」。目上の相手には「承知しました」が無難です

「◯◯は歯医者に行っています」

「◯◯はただいま外出しております。◯時に戻る予定です」。行き先や私用の中身は伝えません

「すみません、もう一回いいですか」

「恐れ入ります。もう一度おっしゃっていただけますか」

返事の言葉を選ぶときは、「了解しました」が失礼に見える理由と「承知しました」と「かしこまりました」の違いも参考になります。

なぜ社内の人に敬称を付けないのか

電話の相手から見ると、受けた人と名指し人は同じ会社の「内側」の人です。社外の相手と話すときは、上司であっても社内の人を立てず、相手を立てる言い方にします。

文化審議会の答申「敬語の指針」も、取引先の人に自社の部長のことを話す場面を取り上げています。名字だけで呼ぶか「部長の◯◯」と言う呼び方を示し、「◯◯部長」はこの場面にふさわしくないとしています。

同じ理由で、名指し人の動作には「いらっしゃる」などの尊敬語を使わず、「席を外しております」「申しております」のように言います。社内の人どうしで話すときは、ふだんどおり「◯◯部長」と呼んでかまいません。

伝言を渡したあとまでが取り次ぎ

伝言は、メモを置いたところでは終わりません。名指し人が戻ったら次のように届け、折り返しの約束が果たされるまで見届けます。

  1. ①名指し人が席に戻ったら、メモを渡しながら「◯◯社の◯◯様から、◯◯の件でお電話がありました」と一声かける
  2. ②名指し人が外出中なら、チャットやメールで同じ内容を送っておく
  3. ③急ぎの用件なのに名指し人と連絡がつかないときは、上司や同じ担当の人に相談する
  4. ④約束した折り返しの時刻が近づいても伝わっていなければ、もう一度知らせる
  5. ⑤同じ相手からまた電話が来たら、前の伝言が届いているかを確かめてから応対する

よくある疑問

相手が名乗らずに「◯◯さんはいますか」と言ったら。

取り次ぐ前に「恐れ入りますが、どちら様でしょうか」と尋ねます。名指し人が電話に出るかを判断できるよう、会社名と名前を先に伺います。

名指し人の携帯電話の番号を教えてほしいと言われたら。

本人の了承なしには伝えず、「こちらから◯◯に連絡を取り、折り返しお電話するよう申し伝えます」と答えます。

用件を尋ねると「本人に直接話します」と言われたら。

無理に聞き出さず、名前・連絡先・折り返しの希望時間だけを伺います。メモの用件欄には「直接お話ししたいとのこと」と書きます。

社内に同じ名字の人が複数いたら。

「◯◯は二名おりますが、部署はお分かりでしょうか」と尋ねます。部署が分からなければ、用件から担当を判断して取り次ぎます。

電話を切る前のチェックリスト

  • 相手の会社名・部署・名前を控えた
  • 分からない字は片仮名で控え、復唱で確かめた
  • 用件を「何の件で、何をしてほしいか」まで書いた
  • 折り返しの要否と希望の時間を聞いた
  • 電話番号を区切って復唱した
  • 社内の人に敬称を付けずに話した
  • 自分の名前を伝えてから切った

まとめ

取り次ぎで迷いやすいのは、社内の人の呼び方と、何を聞き取るかの二点です。社外の相手には社内の人を立てずに不在を伝え、用件は7項目に沿って聞き取り、復唱してから切ります。

次に電話を受ける前に、7項目の枠を書いたメモ用紙を電話の横に置いておきましょう。項目が目に入ると、聞き忘れに電話中に気づきやすくなります。